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2008.11.09 Sunday
F先生
F先生は体育の先生だった。
中三の時の先生。 3年6組だった。 あの当時の中学は45人くらいのクラスで11組まであった。 女性の先生だったが、こわかった。 大柄で、声が大きく、きれいだった。 バレーボールをやっていたらしい。 あの頃のぼくは、あまり何も考えていなかったなあ。 今でも、考えているとは言えないが…。 中学最後の学年だったが、とくに何も考えず、卒業をした。 中学の先生は気の毒だと思う。 クラブをやっていれば、まだマシかもしれないが…。 何を言っても、聞いているようで聞いていない。 鼻持ちならない自分がいる。 友だちもいるにはいるが、中学だけの友だちというのはいない。 小学校か、高校のどちらかが一緒という友だちだ。 ぼくはクラスでは目立たなかった。 でも、そんなぼくでも卒業式の日、仰げば尊しと蛍の光をうたって、少しジーンときた。 そんなことを思い出す。 F先生の黒いスーツ姿。 卒業式の日のために、スーツを着ていたのだ。 中学か…。 何をしていたのか、わからない年頃。 でも、大人になるために必要な時間。 そんな時が誰にもある。 |
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