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2007.11.05 Monday
無限軌道
日曜日の朝刊に計画中の月面車の記事が出ていた。
そのうち、「偉大な一歩」ではなくて、「偉大な走行痕」が月面に刻まれるのかな。 記事の中に「無限軌道」という言葉がある。日本が考えている月面車だ。 この言葉を知っている人はもう少ないのではないか。 亡くなった父がよく言っていた言葉だ。 久しぶりに「無限軌道」という言葉を見て、懐かしかった。 昭和30年代後半くらいから、テレビが普及しだしたが、当初は番組を作る能力が不足していてアメリカの輸入番組が多かった。戦車が出てくる番組もあった。 戦車はキャタピラで進む。 ぼくはすでにマンガで「キャタピラ」という言葉を知っていたが、父は「無限軌道」といった。 昭和ヒトケタだ。 ベルトを回して進むような仕組みのことを、日本語では「無限軌道」という。 つながった輪だから、無限に回すことができる。だから、無限軌道。 よくできた訳語だと思う。 荒れていても、泥沼でも、進むことができる。 ただの車輪とは接触面積が全く違う。 戦車のプラモデルを作っていると、「無限軌道やな」と言っていた。 この訳語はすばらしい。 この歳になって、そう思う。 |
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