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2022.09.23 Friday
Bassball
言語研究をやっているアメリカ人が、野球について書いていた。
日本の野球用語は和製英語の宝庫だという。 自身は女性だが野球ファミリーで育ち、自分も野球が好きだとのこと。 その彼女が日本の野球で一番ビックリしたことは「引き分け」。 気絶しそうなほど驚いた、というくらいだ。 アメリカ人は何より「同点」がイヤで、どちらかが勝つまでやって、絶対に決着をつける。 「引き分けなど、死んだほうがマシ」らしい。 犠牲バントが多いことも、集団で応援することも、日本人の集団意識で、アメリカではそんなことはない。 そういう意味では阪神の応援など、日本らしさの最たるものかもしれない。 フォアボールなど、英語かと思ったら、英語では単にwalkとか、base-on-ballsという。 ホームランは英語だが、ランニングホームランはinside-the-park homerun。 ノーヒットノーランは言語学者もいいと思ったらしいが、これも和製英語。英語ではno-hitterという。 投手関係は特に多い。 pitching rubber ピッチャーズプレート fastball ストレート setup man セットアッパー closer ストッパー reliever / relief pitcher リリーフ hit- by -pitch デッドボール 最近はアナウンサーも英語を意識して、ストッパーのことをクローザー、トップバッターのことをリードオフマンと言ったりもしている。 エンタイトルツーベースとか、タイムリーヒットなどは英語みたいなのだが、これまた違う。 ground-rule double、clutch hitというのが正式。 彼女によると、日本になかった野球を取り入れ、そのことを表す日本語がないのは当然。 その外来語が難しすぎる時に、和製英語が誕生する、というメカニズム。 ぼくは、野球は特に専門用語が多いスポーツだと思う。 その文化からして、野球とBaseballは違うスポーツだという。 野茂やイチロー、松井、大谷など、メジャーリーグに行って成功した人たちはどう思っているのだろう。 確かにシーズン途中で主力がトレードに出されたり、統計学者をチームのスタッフに入れてデータを使う文化は日本にはない。 野球の指導者は概して高齢で、頭が固い。 高野連などは過去の遺物と言ってもいい。 もう少しアメリカナイズしないと、野球に未来はないと思う。 |
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