考えたこと2

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メンバーシップ型の弱点
ジョブ型とメンバーシップ型というのは、今の会社の働き方の区別。
ジョブ型が欧米で主流なのに対して、メンバーシップ型は日本が採用してきたもの。
これで80年代、日本は世界を席巻した。

メンバーシップ型というのは、グーグル先生によると、

「日本企業に多く見られる雇用契約の一つで、日本特有の年功序列や終身雇用を前提にした、職務や勤務地を限定しない無限定正社員を指します。 職務や勤務地の範囲を限定していないことから、基本的には企業の都合により、自由に配置転換を行えるのが特徴です。」

と書いてある。

メンバーシップ型には年功序列や終身雇用がひっついている。
そうでなければ、成り立たないのが日本の正社員の制度。

これがあるから、転勤や単身赴任、サービス残業などの問題が起こるとも言われている。
しかし、メリットもあって、どの仕事は誰がやる、という定義が不明確だから、困ったときはみんなでやる、ということもやりやすい。
だから、柔軟に運用できる。

しかし、今どきの評価は違う。
単身赴任など、海外では考えられないと言われている。
社畜という言葉のように、会社の言いなりにならざるを得ない、ということもメンバーシップ型の悪い点。
ぼくらはそれが当たり前だと思ってきたが、もう今は当たり前ではない。

2000年以降、低成長が続いているのも、一因だろう。
高度成長の時代はポストもどんどんできたから、みんなある程度まで出世できた。
しかし、20年以上続いている低成長下で、もうポストはなく出世もできない。
給料もそんなに上がらないし、ベースアップもなくなろうとしている。
大企業では、海外でも新入社員が入り始め、そんな制度では優秀な社員を採れないから、給与体系を変えつつある。

若い人たちから見ると、能力がなくても上に上がっている人が目立つ。
年功序列だから、と言っていたら、優秀な若手は辞め始めたりする。
あのトヨタでも、たくさんの優秀な社員が辞めているらしい。
だから、トヨタも人事制度、賃金制度を変えようとしているのだ。

メンバーシップ型のいいところだった、柔軟に仕事を回せるという利点も、だんだんと機能しなくなって、今はわざとゆっくり仕事をして、別の仕事が振られるのを避けたりするらしい。
日本の雇用制度が、もう疲労しているのだ。

今や弱点ばかりが目立つメンバーシップ制。

これこそオワコンだと思う。




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