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2007.03.01 Thursday
安保反対
トイレにポストイットのメモが置いてあるのは、前に書いたと思う。
何かを思いつくと、そこに書いて、別のノートに貼り付けている。 もちろん、ウィークデーの朝はそんな暇はない。 休みの日の朝は、気持ちもゆったりして、ふと何かを思いつくことがある。 そんな時に、このメモを使う。 今日見なおしていたら、安保反対のメモが出てきた。 「安保反対」といっても、僕らより少し若い人はもうわからないだろう。 「安保」は日米安全保障条約のこと。その条約の更新に当時の若者が反対したのだ。 もっとも大規模だったのは、1960年の安保闘争らしい。これは知らない。 ぼくが知っているのは、1960年代後半のことである。今では想像もできない、すごい運動だった。 まだ、小学生だったから、当時の白黒テレビのニュースで見たのだろう…。 それから70年代にわたって、ずっと学生運動が続いた。 過激派、中核、革マル、内ゲバ…などという言葉が、新聞紙面にあふれていた。 ぼくが今日見たメモに書いてあったのは、「どうして今も反対し続けない?」という言葉だった。 別に、反対していた人たちを責めているわけではない。 でも、あの時のすごいエネルギーは、本当に一過性のものだったのか…ということだ。 その後、ずっと安全保障条約は有効である。 あの頃まだ若くて、反対したが体制に押し切られ、涙をのんだ人もいたに違いない。 その年代の人たちが、今は世の中を仕切っているはずだ。 今なら、あのエネルギーがあれば、一致団結して破棄できるかもしれない…というふうにはなっていないらしい。 おもしろい…といえば、怒られそうだが、それは鬱屈したエネルギーが対象を求めているときに、偶然居あわせたようなものだったのか、それとも、若気の至りで後から思えばマチガイだった、ということなのか。 中途半端な気がしたから、そんなメモを書いたのだと思う。 若い時、何かに取り憑かれることはある。 それがあったということは、幸せなことなのか…。 残念ながら、ぼくにはわからない。 いずれにせよ、その思いには答えが出ていないし、もう出ることはないのだろう。 今思えば…どうなんだろう? |
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