考えたこと2

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刷り込み
仕事帰りの飲み会などで時々話題になることがある。

鳥類の刷り込み現象のことだ。
鳥は生まれて始めてみたものを親だと思うように刷り込まれている…という話。

もちろん、本当の鳥の事を言っているのではない。
会社に入って、最初の上司の影響が大きい…ということを言っているのだ。
これは、誰しも「そうやなあ…」とうなずく。

社会人になって最初の部署の上司というのは、その後のその人の会社人生に与える影響が大きいと思う。
会社に入りたてで、何もわからないから、上司の言うことはゼッタイだと思ってきいてしまうからなのか…。
たしかに、最初の上司の言うことは「天の声」に近いものがあるだろう。
年も離れているし、エライ人だと思っているし…。

ぼくの場合はDさんだった。
Dさんは、最終的には専務までいった人で、尊敬できる人だった。(もちろん、いろんな意見はある)
自分たちが作るものに対して、「こうあるべき」という思いをもった技術者だった思う。

「世が世なら、M社に入っていた」とか、ブランド品(スーツ、ネクタイ、ライターなど)を身につけているのを自慢したりしても憎めない人だった。(もちろん、M社は世界的に有名な会社である)

外国人ともブロークンな英語で堂々と話し、英語の文献を配って課員に訳させるという宿題を出した。
やらなかったら、5000円を払えば、よろこんで許してくれた。
お前らがサボった金で、宴会できる…と言って宴会をした。

役員になっても、シコシコとデスクで資料を作ったりしていた。
後で困るのだ…。お客さんから「こんな話を聞いてますが…」と言われて、初めてDさんがプレゼンしていたことがわかったりする。知らぬともいえず、「あ、それはですね…」と言いわけしながら、「あの時コピーしたり切り貼りしていたのは、これやったんか…」と思う。帰って、その話をしても、「あれな、ゆうといたワ」で済んでしまう。

まだワープロがない頃、他部署の人が書いた手書きのレポートが回ってきた時に、電話でその人を呼びつけ、「キミなあ、麻雀ばっかりしとったんやろ。日本語がなっとらん。これはやな…」ここでハサミが出てきて、レポートを切り始めたこともあった。
書いた本人が「え…」と言っている間に、「これを先に書いて、そのあとこっちをもってくんネン」と言いながら、切ったレポートの切れはしの順番を指示する…そんな上司だった。

自称ダンディー。
会社を去る時の記念講演で、自分たちの製品は「こうあるべき」と思ってやってきたし、それは変わらないはずだから、その道を進んでほしい…という話をした。
専務だから、経営の話もネタはあっただろうが、根っからの技術屋だったんだと思う。「モノ」の話で締めくくった。

そんなDさんが最初の上司だった。

ぼくは刷り込みの影響は大きいと思う。

そして、Dさんという上司にめぐりあって、良かったと思う。


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