考えたこと2

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今が幸せ
ちょっと前に、34歳の貧困男性の記事を読んだ。

インタビューによると、父親が国家公務員で裕福な家庭だったが、母親との関係が悪かったことが原因(本人談)で仕事が続かず、ホームレス状態になったりして、今はマンションの清掃員として働いているとのこと。
なんとか生活保護を受けずに働いているのだが、ホームレス時代の税金の滞納分を徴収されて、実質的に生活保護を受けたほうが豊か、という感じのインタビュー内容だった。

実際、杓子定規に規則どおりに、滞納分の徴収をする役所の対応を読むと腹が立つが、どうしようもない。
生活保護をめぐるいろんな矛盾は、早く解消してほしいと思う。
保護を受けずに働いている人たちが、少しでも楽になるようにしてほしい。

記事の最後の方に、本人の話がある。

「プロ野球の(横浜DeNA)ベイスターズのファンなんです。深夜まで働いていた頃は、野球は結果を見るだけでした。でも、今は家で野球中継を見ることができる。こんな生活、社会人になってから初めてなんです。夕食も、モヤシを(中華調味料の)ウェイパーと一緒に煮るとおいしいし、時々、それに豚バラを乗っければ十分。貧乏だし、10年後も今の仕事ができているかどうかはわからないけど、今すごく幸せだなって感じる自分がいるんです」


書いているように、これまでの状態に比べて、「今が幸せ」だという。

今の日本の社会は、人手不足で若者がどんどん減っていく時代になっている。
高齢者が多くの票を持っているおがげで厚遇され、若者にしわ寄せがいっている状態。
収入がいくら増えても、社会保障に持っていかれる。

2008年に高齢者医療制度が施行され、この10年間でさらに若者の負担が増えた。
健康保険組合は増え続ける負担で、苦しい状態。
この国はどうなっていくのだろうか。

この記事の若者が、「今は幸せだ」と思うのは、過去と比較しているからだ。
貧乏でも、なんとか生活できている、という実感があるのだろう。
なんとも切ない記事だ。

内定式の季節になると、その年の就活の波に乗れなかった学生が目立つようになる。
その人たちがみんなこの若者のようになるということではない。
でも、何らかの挫折感を味わって、それでも社会に出ていこうという学生を見ていると、彼らを育てていかないと、未来はないと思わせられる。

それはぼくら大人の責任だと思う。

膨張する医療費をどうしていくのか…。

今まで放置したツケをどうしたらいいのだろう。



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