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2006.05.23 Tuesday
男たちの旅路
鶴田浩二といえば、東映のヤクザ映画というイメージだった。
どちらかというと、あまり好きではない部類の人だった。 就職してからだったから、1979年だったと思う。 新入社員の実習で、営業所に手伝いに行っている時に、そこの所長代理さんが、「男たちの旅路」というドラマをいたく気に入っているというのが、そのドラマの名前を聞いた最初だった。 その時は何とも思わなかったが、その後、再放送で、「男たちの旅路」を見たのが最初だった。 主人公が、鶴田浩二。 特攻隊の生き残りで、役柄はガードマンの指令補。 他に水谷豊、桃井かおり、柴俊夫、清水健太郎、岸本加世子など。 戦前の価値観と、戦後の価値観とのぶつかり合いを描いたドラマだった。 山田太一の脚本が素晴らしい。 その後、何度か全シリーズの再放送もあり、全部見た。 訥々と語る言葉の重さ、大人の分別、自分の過去を否定せず(当時は否定するのが風潮だったと思う)今が良いということに反発する強さ、本当にはまり役だった。 こんな役者は、もういなくなったと思う。 鶴田浩二といえば、吉岡指令補。 これは死ぬまで変わらない。 |
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