考えたこと2

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世間知らず
昔から、大学生は世間を知らないもの、というのが相場だった。

下宿などしていると、新聞も読まず、ニュースも見ず、世の中で起こっていることには疎くなる。
それで何の支障もなかった。

しかし、今は違う。
就活があるから、新聞を読んだ方がいい、という。
昔よりも、ずっと情報の入手はしやすくなっているのに、経済のことや会社のこと、世の中に関する知識は減っていると思う。

三井住友や東京三菱UFJなどのメガバンクに勤めている人は、公務員だという。
なぜか、と聞いたら、大きな会社の社員は公務員だと思っている。

メールといえば携帯だから、宛名は本文には書かない。
いきなり用件から始まる。

封筒の宛名などはちゃんと書けなくても当たり前。
ハガキすら怪しい。
A4サイズの封筒の右上に住所、名前、郵便番号が全部小さく書いてある。

若者には若者の文化がある。
だから、もう封書やハガキは使われなくなるのだろう。
しかし、まだまだ流通している。
見る機会もあるはずだ。
第一、ダイレクトメールで自分宛に送られてくるはずだが…。

だから、昔と比べて、世間知らずのレベルが違っている。
そして、自分が世間知らずだ、ということを教えられていない。
メタ認知がない、というやつだ。

昔は自分が世間知らずであることをわかっていたが、今はそれをわかっていない。

これはエラい事だと思う。

どこから来るのかわからない自信。
自信を持つことは大事だが、その根拠がない。

以前、何かに載っていた4コママンガを思い出す。

「俺はやるぜ」
「何を?」
「何かを」

このフレーズはわけもなく自信がある人を表していて、面白い。
マンガでは、「何かを」と言っている人はサングラスをしていて、タバコをくわえている。
いかにも自信満々、という感じだ。

この「いわれなき自信」が生まれてくる背景は何だろうか。
自己肥大化とでもいうべき現象が起こっている。

「世界に一つだけの花」が関係しているのではないか。

ぼくはそう思う。


| | 考えたこと | 22:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
年をとること
年をとると、いろいろなことが起こる。

肉体的には老眼になるし、足腰も弱るし、食事の好みも変わる。
精神的には感動がなくなり、どんどん保守的になる。
要は今までの自分の経験に基づいた行動しかできなくなる。

最近それがひどくなったらしい。
ひとことで言うと、頑固になった、ということだ。

気がついてみると、何かを指摘されたら、それに対して反論し、自分の意図をわからせようとしている。
これが頑固になった、ということだろう。
自分では人の考えを受け入れていないという気はない。
でも、自説を曲げるということはしない。
なぜそうなったかを一生懸命説得する。

気づいたら、そういう行動が多くなるというのが、年をとるということなんだろう。

ああいやだ、いやだ。
絵に描いたような年寄りになろうとしている。

小林秀雄が、年をとらないと語れないことがある、と言っていた。
現代は、合理的になりすぎて年齢がなくなった、と。
年をとったら、とった如く語るのが本当の思想だ、ということだ。
合理的な思想などない、というようなことだったと思う。

その境地に入れる人は少ない。

普通の頑固親父になるのがほとんど。
自分の経験に固執し、それを主張する。
たまには正しいこともある。というより、言っている本人は常に正しいと思っている。

これが難しい。

| | 考えたこと | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) |