考えたこと2

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コロナ不況
今日は12月30日。
今年はコロナで年末になっても景気が悪い。
人が動かないと、消費も進まないということだ。

今朝の日経に、「希望退職2.5倍の91社 20年1.8万人、アパレルが最多」とあった。

コロナは収束などしないから、共存していくしかない。
大概のウィルスは感染力が強まると同時に弱毒化して、生き残りを図る。
たくさんのウィルスが生き残るということは、かかった人間は生きながらえるということだ。
それが自然の摂理だろう。

世界でも有数の病床数の日本の医療が、欧米の1/100の死者数で崩壊するなどおかしいと思わないのだろうか。
これもマスコミの勉強不足だろう。
感染症の指定をインフル並みにすればいいだけだ。
実際、日本の超過死亡者数は去年よりも減っている。

死亡者数を減らすためにはハイリスクの人たちが自粛するのが一番。
基礎疾患ありの70代以上の人は家にいたらいいと思う。

聞けば年末の高齢者のカラオケ大会は開催したという。
こういう会こそ自粛すべきだろう。
若者の集まりやライブはやるべきなのに自粛しているという。
一体どうなっているのか。

「新型コロナウイルスの流行をうけ、人員削減に乗り出す上場企業が増えている。2020年は前年比2.5倍の91社が希望退職を募集した。個別の経営状態に基づくリストラが多かった19年とは異なり、幅広い業種の企業業績が悪化し人件費削減でしのごうとする動きが広がった。退職者の再就職支援などの重要性が一層高まりそうだ。」

こんな記事が年末に出るのが悲しい。
アパレルの大手の会社は利益が前年比98%減で、122店舗を閉める。
「洋服の青山」も来年の決算は創業期最大の赤字になって、希望退職を募集した。

外食のアルバイトをしていた学生は、今回の自粛でアルバイトに行けなかった。
そして、「外食産業は、人と人とを結びつけ、笑顔にする産業」という言葉を残した。

この不況は一部の専門家とマスコミが招いた人災だ。

そこで起こっているのが、人材のミスマッチ。
人手が必要な産業に失業者が動けない。

後手後手に回ってきた雇用対策だが、もっと職業教育に力を入れないといけないぞ。




| | 考えたこと | 17:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
受話器のマーク
スマホの通話のオンオフは昔ながらの電話機のアイコン。
受話器が乗っているのが通話開始で、受話器が外れているのが通話オフ。

今の子供たちはこの意味がわからないという。
このアイコンもそのうち変わるのだろう。

1957年生まれのぼくらは古い電話機を知っている。
ダイヤル式のもので、上に受話器が乗っているもの。
ぼくが小学生の頃はまだ電話機が普及していなかった。
クラスの連絡網の半分くらいは「呼び出し」だった。

この「呼び出し」という言葉ももう死語だろう。
近所の電話のある家に頼んで、呼んでもらって本人が出る。
中学の頃にはもう電話が普及していた。
1970年代に入る頃。

ぼくが鬼籍に入る頃には、確実に「受話器」という言葉も死語になるだろう。
電話という言葉も、携帯電話やスマホと同じ意味になるか、さらに新しい言葉ができるかもしれない。
「固定電話」という言葉もそのうち意味がわからなくなる。

昔は電話は家に1台だけで、動かせない電話だったから固定電話、などと説明をする時代が来る。
そして、当時の電話は話すためだけのものだった、と聞いて子供らが驚く時代になる。
その頃のスマホ(ひょっとしたら別のデバイスになっているかもしれないが)は、どちらかというと話すのは付録の機能みたいになっているだろう。
今のスマホは「phone」という名前はついているが、実態は携帯電子端末だ。
大昔のスパコンほどの能力がある。
今や10年先にどんなことができるようになるのか、想像もつかない。

これから生まれる子供らには、どんな未来が待っているのだろう。
その子らには、2020年はコロナウィルスが流行って、デジタル化が進んだと言われるようになるのか。
まだまだ進化するインターネットと携帯電子端末の世界。
「受話器」がわからないどころではないだろう。

その頃には「紙幣」というのも死語になるのだろうか…。


| | 考えたこと | 23:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
高齢化の時代
一昨日、年賀状を作っていたのだが、すでに届いている喪中欠礼のハガキを見ると、たいがい90歳以上で亡くなっている。
労働者の定年が今は65歳。
90歳まで25年もある。
25年というと、生まれた子供が25歳になるだけの時間。
すごく長い時間だ。

何度も書いたが、これは大変なことだ。
もうすぐ70歳定年の時代になるというが、そのうち定年制度はなくなるだろう。
それでも、90歳以上となると、どう考えても勤めるのは無理だ。
どうやって時間を過ごせばいいのだろう。

70代はまだギターは弾けるだろうが、80代は難しいと思う。
あと10数年だろう。
何をして過ごすのか。

考えられるのは、ジムに行って体力を維持していくこと。
でも、一度でも骨折などして寝込んでしまえばおしまいだろう。
母を見ていると、歳をとって骨折をするというのは、普通の生活をする上では致命傷になる。

長生きするのも、いいことではない。

せめて周りに迷惑をかけないで生きていければと思う。
しかし、それには金が要る。
施設に入ると大変だし、認知症になるともっと大変だ。
年寄りから若者にお金を回す、と言う効果は大きいが…。

尊厳死とか、何度も書いているがもう少し真剣に議論した方がいい。
もしくは、北欧みたいに、国民の意識を変えないと。

早くそうなってほしいものだ。

 
| | 考えたこと | 21:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
君はロックを聴かない
一昨日は久しぶりに夜ふかしをして、若い人の歌を聞いていた。
そのうちの一人が「あいみょん」。
非常に昭和の匂いがする人だ。

あいみょんは25歳で西宮出身。
わりと太い声で、ギターを弾きながら歌うスタイル。
主にネット配信で人気が出て、紅白にも選ばれた。
今の流行りは複雑なコード進行や転調を使う曲が多いのだが、この人はギターの簡単なコードで歌う。
「チェリー」のスピッツみたいな感じだ。

藤原さくらやmiwaなどギター女子が増えてきたが、この人もその一人だ。
今やギターは女子のものという感じ。
いいことだと思う。

そのあいみょん歌っている歌の一つが「君はロックを聴かない」という歌。
2017年にリリースされた。
昨日初めて聴いたのだが、今の25歳のロック観はこういうものなのか、と思った。

 埃まみれ ドーナツ盤には
 あの日の夢が踊る

ドーナツ盤という言葉は若い人たちの間では死語だが、あえてそれを使っている。
父親がPAをやっていたということで、音楽好きなのだろう。
その影響が歌詞になった。
で、びっくりしたのはこの歌詞。

 君はロックなんか聴かないと思いながら
 あと少し僕に近づいてほしくて
 ロックなんか聴かないと思うけれども
 僕はこんな歌あんな歌で
 恋に焦がれてきたんだ

ロックと恋が結びついているのか。
ぼくにとっては、ロックというと反体制という感じ。
Wikipediaにも、

「フォーク(民族音楽)のプロテスト精神を継承し、ロック・ミュージックは政治行動や人種、性別、セックス、薬物使用に対する社会的態度とも結びついており、大人をふくむ主流社会の消費主義とその適応にたいする「青少年の反乱」の表現だとも言われている。」

と書いてある。

どちらかというと、若い頃のぼくにとっては、ロックは「恋」というような軟弱なものよりも、「反乱」に近いイメージだ。
でも、25歳の彼女にとっては、ドーナツ盤を聴いて恋に焦がれる、というステレオタイプが思い浮かぶようだ。
音楽で抗議する、などということは想像の範囲外なのだろうと思う。

つくづく、平和な時代になったと思う。
戦後75年経って、ここまで来た。

「君はロックを聴かない」はいい歌だと思う。





| | 考えたこと | 00:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
空の青さを知る人よ
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『心が叫びたがってるんだ。』に続く永井龍雲のアニメの3部作。

劇中で出てくる「空の青さを知る人よ」という歌は、あいみょんが歌っている。
大人も泣ける感動アニメ、と言われているらしい。

秩父の田舎を舞台にしたアニメ。
聖地巡礼も行われている。
熱心なファンがいるのだ。

高校の同級生の男女と、その女性の妹の物語。
高校生の妹のほうが主人公だ。
エレキベースを弾く女性がYoutubeによく出てくるが、この映画の影響かもしれない。

プロのギタリストになることを夢見て東京に出た男性と、秩父に残って市役所に勤めた女性。
その男性の生霊も出てくる、ファンタジックなアニメだが、不思議にそんなにファンタジーを感じない。
ここが2次元アニメのいいところ。

妹が、姉が好きだった高校時代の男性の生霊と恋に落ちる。
でも生霊は消えてなくなる運命。

ストーリーは、姉妹でずっと暮らしてきた2人の関係を描き、その人生を描く。
なかなかいい話。
実写では描けない、アニメだからこそ描けるものだと思う。

こんなアニメも作れるようになった。
3次元では作れない。
リアルすぎるからだ。

赤いギブソンのエクスプローラー。
わりとレアだが、このアニメを見るとほしくなる。

この映画はよかった。


| | 映画・舞台 | 00:36 | comments(1) | trackbacks(0) |
スキルの壁
今の日本経済を活性化させようとすると、衰退産業から将来有望な産業に人が移動しないといけない。
そのために必要なのは、雇用の流動化。
今の日本は正社員が終身雇用、年功序列で動けない。
それはその人にとっても、会社にとっても、社会にとってもあまりいいことではないと思う。

そこに、もう一つの問題がある。
それは仕事を変わろうとした時に、その仕事に見合うスキルがついていない、ということだ。
変わろうとしても、変われない。
そのために、職業訓練などという名前で流動化をすすめる方策をやっている。

ただ、終身雇用で長く守られてきたからか、このスキルをつけるための公的補助が日本は少ないのだ。
今回のコロナで、打撃を受けているのは外食産業などのサービス業。
一方、人手が足りなくなっているのはリモートワークなどのサポートを行うIT系だろう。
そもそもIT系が足りないから、デジタル化が遅れているという側面もあると思う。
このあたりは大学の人材育成に問題があるのだろう。
既存の学部を潰せないのだ。

話がそれた。
仕事を変わるためには、求められるスキルが変わる場合が多いということだ。
こないだの日経にはこんな記載があった。

「日本の雇用政策は、休業手当の一部を補助する雇用調整助成金(雇調金)を柱にしてきた。今回も政府は特例措置を導入した。失業率は3%程度と諸外国に比べて低い水準だが、支給決定額は11日までに2兆4千億円を超え、財源確保も厳しさを増す。労働市場の調整機能をゆがめている側面も否定できない。

雇調金が手厚い半面、職業教育への支援は貧弱だ。経済協力開発機構(OECD)によれば国内総生産(GDP)に対する職業訓練への公的支出の比率は日本は0.01%。ドイツやフランスの10分の1以下だ。職業紹介など公共職業サービスも手薄だ。英国や韓国は今夏以降、就労体験者を受け入れる企業などへの補助金導入を決め、就業支援にも力を入れる。」

政府は失業者を減らそうとするために、今の仕事に留まらせるインセンティブを与えている。
それが雇用の流動化を阻んでいる面もある。

職業教育にもっと力を入れるべきだと思う。
人生100年という時代、仕事を変わってのセカンドキャリアや定年後のキャリアを作っていかないといけない。

とにかく正社員を守ってきたのが今の日本。
いまだに一部の政党も含め、みんなが正社員になればいいと思っている。
それは逆なのだ。

みんなが非正規社員になる社会。
いまやそういう社会を目指さないと、生き残っていけないのだと思う。

そのためには生涯学習や全ての年代にわたる職業教育が必要なのだ。


| | 考えたこと | 01:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
よる年波
最近居眠りが増えた。
夜になって、テレビを見ている時など、すぐに寝てしまう。
はっと気がついたら、見ていた番組が終わっていたりもする。

昔は11時を過ぎたくらいなら、会社にいたくらいの時間だ。
ぼくはもともと夜型で、夜はめっぽう強かったのだが、見る影もない。

特にフルで面談をやった日は消耗する。
身体は疲れないのだが、無意識のうちに脳が疲れている感じ。
1日6人、4時間みっちり話を聞いて、その記録を3時間ほどで作成するのはやっぱりしんどい。
おまけに、最近は面談のフィードバックもされるから、気が抜けない。
結局4時間の面談で真剣勝負をすると、やはり消耗する。

今までも真剣勝負でやっていないわけではないが、寄る年波には勝てないということか。
だんだんと年齢を感じる今日このごろ。

職業柄、就活支援サイトの能力テストの模擬試験を受けてみたりもするのだが、パズルみたいな問題を短時間で解くということができなくなってきた。
パズルみたいな、というのは「AからEの5人のうち、嘘をついている人が一人だけいる」とあって、発言が並んでいるものとか、「AはCよりも遅かった」というような発言から順位を推定したりするもの。

4年前は順位は上位だったのだが、最近は低迷している。
単なる計算問題を間違えたり、時間切れでできなかったり…。
最近は上位1割をギリギリキープできなくなってきた。

言語の能力はさほど落ちない。
一般常識もいける。
ただ、時事問題はだいぶ偏りがある。
興味のないことは知ろうとしない。
これはいかんなあとは思うのだが…。

肉体的にも、精神的にも、脳力的にもだんだんと衰えてくる。

だんだんと総合力では勝負できなくなるなあ。


| | 考えたこと | 00:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
クリスマス礼拝
今日は生まれてはじめてクリスマス礼拝を見た。
見たというのは、文字通り、Youtubeで学内配信を見たということだ。
コロナの影響で、密を避けるためにチャペルの入場制限があって、配信となった。

10年仏教系で勤めて、今はミッション系の大学。
同じ礼拝でも、仏教では「らいはい」と読んで、仏教系の大学のときは、入学式、卒業式は礼拝を含んでいた。
仏歌が流れ、献灯、献香、献花の順に仏壇に供えるという儀式。
クリスマスのような時期的な行事がないのか、あっても一般は知らないからか、クリスマス礼拝みたいな形ではやっていなかった。
どうしても、入学式や卒業式と礼拝をひっつけると違和感がある。
普段は宗教色を出していない学校だったから、こんな時だけ出すのはなあ、と一般の職員は思っていたし、学生はもっと思っていただろう。
入学式など、びっくりした学生もいたと聞く。

その点、ミッション系は宗教を明らかに謳っているし、クリスマスという季節も手伝って厳かな雰囲気がある。
クリスマス礼拝はキリストの生誕のストーリーをたどるもの、と相場は決まっている。
アメリカの学校などではその劇をやったりしているので、ぼくも知っている。

ナレーターが話し、聖歌隊が歌い、ハンドベルの演奏が続く。
不思議なことに、ブッダの話よりも、キリストの話の方が馴染みがある。
日本では、ブッダというより阿弥陀様の方が有名だが、その阿弥陀はいったいどういうストーリーがあるのかわからない。
聞いても、単にありがたいというだけ。
その点、イエス・キリストは何の説明もなくても、だいたいわかる。

クリスマスは神からの贈り物を感謝する日だ、というようなことを神父?が英語で話す。
物質的な成功は、精神的な成功を意味しないとか、我々の罪を許し給えとか、断片的に聞こえてくる。

きよしこの夜が賛美歌であるのも知らなかった。
クリスマスの礼拝で聞くこの歌は、なんだかジンとくる。

きよしこのよる 星はひかり、
すくいのみ子は まぶねの中に
ねむりたもう、いとやすく。

きよしこのよる み告げうけし
まきびとたちは み子のみ前に
ぬかずきぬ、かしこみて。

きよしこのよる み子の笑みに、
めぐみの み代の あしたのひかり
かがやけり、ほがらかに アーメン

その後、トルストイの「くつやのまるちん」という絵本が紹介された。

最後はもろびとこぞりてのハンドベル。
なんとなく、神様はいいものだと思えた。

冗談抜きに、いいミサだった。







| | 考えたこと | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
第二次大戦の敗因
亡くなった父が「コンバット」というアメリカの戦争のドラマを見ながら、よく「こんな国と戦争したら負けるわなあ」という意味のことを言っていた。
ドラマは第二次大戦のヨーロッパ戦線が舞台だったので、主に敵国はドイツだった。
主人公の「サンダース軍曹」はマシンガンの小さめのもの(たしかトミーガンと言っていた)を持っており、たくさん弾が打てる。
日本陸軍の持っていたライフルは、非常にショボいものだったと父は言っていた。

そのころから、ではどうしてアメリカと戦争をしたのか、という疑問を何となく持って育った。
まだぼくらが小学校の頃は戦争をテーマにしたアニメやマンガがあって、今よりも戦争が身近なものだったと思う。
「ゼロ戦レッド」、「紫電改のタカ」などのマンガは今も覚えている。
学校の前のプラモ屋には、ユンカースやムスタングという大戦中の戦闘機、パットンの戦車なども並んでいた。

昭和40年くらいにまだ「コンバット」をやっていたはず。
戦争に負けた日本が、勝った国の戦争ドラマを喜んで見ていたのだから、そのころから平和ボケは始まっていたのだろう。
ドラマとしては、戦争の中のヒューマニズムみたいなものも扱われ、いいドラマだったと思うが…。

ぼくは戦争に関する本をわりと読んだ。
阿川博之、山本七平、岸田秀、吉村昭、柳田国男、田辺聖子など。
半藤一利の昭和史の講義CDも全部聞いた。
そういうものを通して、おぼろげながら、戦争がなぜ始まったのかということはわかった。

先日の日経に「敗戦75年 日本なぜ開戦?」という記事があった。

「今年は1945年の敗戦から75年、来年12月には日米開戦から80年になる。なぜ、国力で圧倒的な差のある国と戦ったのか。勝ち目がないのに、どうして始めたのか。破局への流れを振り返り、考える。」

という書き出しで始まる。

戦争を始めるにあたって、みんなが勝ち目がないと思っていたわけではない。
主に勝ち目がないと思っていたのは指導者たち。
当然、そういうデーターがあるからだ。

陸軍の理想主義者たちが、満州にいた関東軍を使って、下剋上的に戦争に向かって突っ走っていったというのが正解だろう。
日本の指導者たちで、積極的に戦争をしようと思っていた人は少ないと思う。
昭和天皇を含め、しかたなく開戦したというのが本音だろう。
それがわかって、ぼくは少し安心した。
日本の指導者はそんなにバカではなかったということだ。

理想に燃える下士官や、軍の予算を増やしたい軍人などの小役人が大きな役割を果たした。
そして、もっと大きかったのがマスコミ。
当時の新聞社だ。
マスコミが開戦を煽ったから、一般大衆は開戦を叫び、真珠湾攻撃の時にはちょうちん行列でみんなが祝ったのだ。
そんなことを今時書く新聞はない。
ずっと昔から戦争反対だった、と言わんばかりの書き方。

要はマスコミは売れればいいのだ。
戦争をして、景気のいい記事を書いて、売れたらそれで万事OK。
批判的精神などどこにもない。

今のコロナ報道を見ていると、こうやってマスコミが大衆を煽り、戦争に突入したのかよくわかる。

マスコミは反省しない。




| | 考えたこと | 20:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
よいお年を
昨日は京都まで遠出して以前の職場の人とダベリ。
車で昼に行って、夕方まで喫茶店で粘る。
京都はコロナを用心しているのかと思いきや、高速は空いているものの、店はいっぱい。
昼過ぎに行って、ギリギリセーフで入った。
駐車場もほぼ満杯で、あとから来た人は入り口で待っていた。

みんなもう自粛に飽きたのだろう。
マスコミがいくら煽っても、肌で感じる現実で判断しているのだ。

もう12月の21日。
あと10日ちょっとで新年が来る。

毎年この季節になったら書いているが、本当に1年が経つのが早くなる。
ついこないだ、正月だった感じだが、あっという間に年の瀬だ。
今年はマスクをしないといけなかったり、ちょっとだけだったが在宅勤務をしたりしたが、基本的にはぼくの生活は変わらなかった。
だから、去年と同じように、一年が早い。

ダベっていると、いろんなことに気づく。
こういう一見無駄なおしゃべりの中で、考えさせられることが明らかになっていく。
久しぶりにそんな会話をした。

別れ際に、「よいお年を」と挨拶。
そういう時期になった。

「また来年も」という。

さて、いつまでそういう挨拶ができるのだろうか…。




| | 考えたこと | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
科学的常識
有名な新聞社の元主筆という人が雑誌にコロナの記事を書いている。
主筆というのは「記者の首席として重要な論説や記事を書く人」という定義。
要は「重要な」ことが書ける人ということだろう。

その重要な人が記事の中で言っていることに驚いた。

「東アジアは感染者、死者数を相当程度抑え込んでいるのに対し、欧米は東アジアの50倍から100倍も多い。」

この人の科学的常識を疑わざるを得ない。
本気で「東アジアはコロナの死者数を抑え込んでいる」と思っているのだろうか。
東アジアを大ぐくりに見ると、欧米に対して少なくとも公衆衛生面で勝っている、ということは無いように思う。
同等程度の国はあるものの、どちらかというとGDPが低めで公衆衛生という面では厳しい国も多い。
そういう国々を十把一絡げにして、どうやって「抑え込んだ」と言えるのか。

こういうふうに考えるから、「2週間後は欧米のようになる」という発想になるのかと思う。
科学的常識で考えれば、何らかの原因で東アジアの人々は欧米と違ってコロナにかかりにくい、と思うのが普通だとぼくは思っていた。
でも、これだけのエライ人でもそうは思わず、「抑え込んでいる」と考えるのだからマスコミには科学的常識はないのだろう。

平均年齢が若く、死亡者が少ないだろうという推定はつくが、感染者も「抑え込んでいる」というのなら、どんな抑え込みをしたのか、明確にすべきだ。
それもなく、単なる印象で書いているとしたら、おバカとしか言いようがない。

東アジアの国々が、欧米より厳しい「抑え込み」をやったというのは一部を除いてぼくは知らない。
そんな事実はないと思う。
ネット上では明らかに欧米よりもアジア、アフリカが死者が少ないのは地域の特性だろうという意見。

事実がないのにそういう印象操作をするから、日本でも締め付けを緩めたら抑え込めなくなる、という言い方。
危ない、危ないという方向だ。

結果として「東アジアは感染者も死者も少ない」というのならわかるが、「抑え込んでいる」という表現を意図的にやっているとしたら、悪意を感じる。

この人、免疫という言葉やその意味を知っているのだろうか。
主筆にして、このレベル。

情けないことだ。



| | 考えたこと | 22:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
リスク
仕事場が今年は寒い。
感染対策で、窓を開けているからだ。
別に四六時中開けなくてもいいと思うのだが、どうしても指示を出すほうは安全サイドになる。
そのため、ずっと窓がちょっと空いた状態で仕事をしている。

先週までは暖かくてさほど気にならなかったのだが、今週に入ってようやく冬らしい寒さになった。
どちらかというと、足元が寒い。
そのため、ヒートテックを今日から使っている。

しかし、手元もかじかむくらいの寒さ。
これはちょっと行き過ぎではないかと思う。
だいたい、アクリル板も立てているし、オフィスの人も離れて座っている。
マスクも2m以内に人がいるときは、常時している。
ぼくなどは一人だけ、さらに離れて座っていて、だれとも濃厚接触していない。

これでは、寒さで風邪を引く危険性のほうが高いと思う。

世の中が「コロナにかからない」ということが最優先で行動しているようだ。
この一生で一番大事なことは?と聞かれたら「コロナにかからないこと」という人ばかりになっているように思う。

もちろん、ぼくもわざわざコロナにかかりたいとは思わないが、どうせかかっても60代で基礎疾患がなければ、まず死なないということはわかっている。
まだ死にたくないし、確実に死ぬのならそれは避けたいが、まあかかっても大丈夫だろうと想定しているのだ。

人間、誰しも無意識の間にそれくらいのリスクは計算していると思う。
だれが、交通事故が怖いから、外には一歩も出ないと言ったりするだろうか。
去年まではインフルエンザが怖いから、ずっとマスクをするとか、人混みには出ないとか言う人はいなかったと思う。

今のコロナはインフルエンザに毛の生えた程度だとぼくは思っている。
2018年のシーズンには3000人以上死んでいるのだ。
今のコロナ死者数よりもまだ500人以上多い。
その時でも、みんなマスクもせず、人混みも普通どおりにあった。
本来なら熱が下がっても数日は家にいないといけなくても、働きに行ったりもしていた。
それでも、社会は成り立っていた。

80歳や90歳にもなれば、死ぬ人は死ぬ。
今は亡くなってから、コロナの検査をしてウィルスがみつかれば、コロナ死になっているのだから、実際にはもっとコロナが原因で死んだ人は少ないのだろう。

そういう計算をしてか、しないでかはわからないが、マスコミが騒がなければその程度のリスクはへっちゃらだったのだ。
人生はリスクにあふれている。
それらと共存してぼくらは生きている。
その事を忘れているのではないか。

ただ、その考えをみんなに押し付ける気はない。
だから、押し付けられたいとも思わない。

さて、29日に3人で恒例の忘年会を予定しているのだが、店は空いているのだろうか。
何時までやっているのだろうか。

とりあえず、今の心配はそのことだ…。





| | 考えたこと | 22:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
AWS
アマゾンというと通販という感じだが、実はウェブサービスの会社でもある。
AWS(Amazon Web Services)というサービスをやっていて、クラウド関係などには強い。
IaaS(Infrastracture as a Service)、サービスとしてのインフラ、という分野ではトップの会社になった。

そのAWSだが、今回製造業向けの機械学習(AIの学び方)のサービスを発表したらしい。
元製造業のぼくにとっては興味津々だ。
AWSの担当者が製造業の顧客から聞いているのは、故障予測や欠陥検出などの対応。
そのために、今回デバイスとして「Amazon monitron」という装置を作った。
これは熱と振動をモニターする装置。
Bluetoothでスマホと通信して使う。

モノには固有振動数というのがあって、必ず振動をしている。
調子が悪くなると、その振動が微妙に変化する。
それをAIが学習して、ちょっと調子が悪い、というようなことを判断するためにAmazon monitronを使うのだろうと思う。

それが製造ラインなら、製造ラインの機械にデバイスを取り付ける。
何らかの不良品が流れてきたら、製造ラインの機械がいつもと違う振動をして、不良品を発見できるというようなこともある。
もちろん、機械自体の故障もある。

また動きが悪くなると、機械の発する熱が変わったりする。
それを検出して、調子を判断することもアリだ。

アマゾンという会社、本当にいろんなことに手を出して、成功している。
ネットで本を売っていたと思ったら、品数が増え、何でも売り出して小売業になり、そこで使っているIT技術を外販していたと思ったら、さらに進んで今や立派なITインフラの企業だ。

GAFAの中では一番目立たない存在だと思うが、意外と影に隠れて頑張っている。

次はどんな商品を出してくるのだろう。


| | 考えたこと | 22:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
長く働く
前に「70歳を超えても働く」というのを書いたが、アメリカにもそういう記事があった。

早期リタイア・定年退職をしないほうがいい理由」という記事。

理由は4つ。

1. 早々に退屈と孤独がやってくる
2. リアルな経済的な問題
3. 職場での高齢との戦い
4. 誇りと意義の感覚を蘇らせる

1はもっともなこと。
日本でも同じだ。
これが一番しんどいと思う。
人とつながれる、というのは仕事をするということの副次的なメリットだ。

2は日本よりもアメリカのほう制度的には厳しい。
ただ、金融の商品や知識は進んでいるように思う。
どこの国でも長寿化しており、それに伴って長く働かないといけないのだ。

3は仕事を続けた場合のこと。
もちろん、アメリカだから年功序列ではない。
年をとっているからと言って立場が上にはならない。
そういう状態で、「周囲に対して、信頼できて仕事もできる年配の同僚という輝かしい見本となれる」ことは重要な視点。
それは長く働く上で、やはり必要になる。
逆にそうでなければ雇ってもらえないという、日本より厳しい状況だろう。

4は「やりがい」につながるもの。
人生が長くなって、死ぬまでの時間が長くなった。
それで、仕事がない時間がどんどん増えている。
誇りや意義、などというものを持てるのはやはり仕事を通じての場合が多い。
それらをなくして生きていくのはしんどいのだろう。

アメリカ人はどちらかというと、豊かなリタイアを夢見て仕事人生を送ると思っていたが、社会が分断され、やりがいを見つけないと苦しくなっているのだろう。
経済的にも、苦しい人が増えた。
だから、優雅な老後などというものは減っているのだ。

何処も同じ高齢化社会。
人類が有史以来初めて向かっている現実。

日本はどういうわけか、そのトップランナーだ。

その割には無策だとおもう。



| | 考えたこと | 21:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
マッチポンプ
今朝のNHKを見ていたら、路上生活者が殺されたというニュースをやっていた。
60歳を超えて試食販売の仕事をやっていて、人と話をするのが好きだったとか、ずっと入居していたアパートの家賃がコロナで失職し、払えなくなって退去を余儀なくされたとか、殺された人のバックグラウンドをいろいろと言っていた。
実際にはペットボトルなどで殴った犯人が悪いのだが、路上生活をせざるを得なくなった背景を長々と説明している。

コロナがなければ、ということを強調したかったのだろう。
これは究極のマッチポンプ報道だと思う。
NHK自身が毎日毎日感染者数がどうしたこうしたと報道しておいて、人々を自粛に駆り立て、政権が経済対策としてGOTOをやるのを疑問視させた。
そのせいで、この気の毒な人は路上生活をせざるを得なくなった。
その遠因は偏った報道をしたマスコミにもある。

NHKを始めとするマスコミが、人々を怖がらせる医者や感染症対策の人たちの声ばかり報道し、国民を自粛に追い込んだのだと思う。
菅総理はGOTOを辞めたくなかったのだろうが、マスコミがあまりに「コロナは怖い」と煽ったから、世論に遠慮して止めざるを得なくなったのだろう。
政権を維持しようとすると、仕方がない。
ネット上の、対策はやりすぎだという人たちの意見は最初から無視。

何度も言うが、欧米の1/100の規模の感染症でどうして医療崩壊するのか。
そっちのほうが問題だ。
日本の医療体制がポンコツなのだ。
対処法もわかってきたのだから、いいかげん指定感染症を外して、どこでも診られるようにすればいい。
日本はコロナのおかげで超過死亡さえ減っているくらいなのだから。
感染症の専門家と称する人たちや、医師会の人たち、コロナを怖がっている人たちは、自分が怖がるのは勝手だが、それを世間に強要することでどれだけの迷惑をかけているか、わかっているのか。
新卒の就職の機会を奪い、実際に仕事についている人たちの職を奪い、前途ある人達の未来を塞いでいるのだ。

年末の書き入れ時に忘年会はやるな、店は早く閉めろ、営業は自粛、旅行は控えろでは、関連する産業で働く人たちはたまったものではない。
実際感染症が増えているのは院内感染や高齢者施設だろう。
どうして、そういうデーターを解析しないのか。
今や日本の基幹産業であるサービス業を潰して、失業者をどんどん生み出すつもりなのか。

このまま年末年始を迎えると、自殺者が急増しそうな気がする。
感染症対策は命と結びついているというが、経済を回すことだって命と結びついているのだ。

今朝のニュースはそういう観点で報道すべきニュースだろう。

NHKがマッチポンプみたいな報道をしてどうするのか。
| | 考えたこと | 08:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
プロフェッショナル
一度プロフェッショナルについて書いた。

その仕事で飯を食っている人は、その仕事のプロフェッショナルだと思う。
仕事の内容や定義は関係ない。
アルバイトはぼくは入れない。
その仕事で飯を食っているとは言えないからだ。

これを感じるのは、コロナによる医療崩壊というニュース。
院内感染が増えていたり、医療関係者がコロナを怖がっているということだ。
医療関係者は医療のプロであり、院内感染を食い止めるのは仕事のうちだろう。

実際、そういうことが起こっている病院と起こっていない病院がある。
感染症の専門家がいようがいまいが、ぼくらよりは感染症の知識を持っており、どうやって院内感染を防ぐかということも知っていて当然。
これでプロといえるのか。
情けない話だ。

さらに、医療関係者でも感染症を怖がる気持ちがあるのは仕方がないが、従業員がやめるからコロナは診ないなどというのは本当だろうか。
にわかに本当とは思えないが、本当ならそれはプロ意識の欠如だろう。
実際、日本では医療関係者が怖がるほどの病気なのだろうか。
欧米の1/100から1/50のレベルで、実際50代以下は死なない病気。
60代以上でも、基礎疾患がなければまず死なない。

今のコロナはインフルエンザに毛のはえたようなものだろう。
それをどうして恐がるのか。
コロナになったら困るというのなら、医療の仕事など止めればいいのだ。
正しく恐れるというのは、ちゃんと定量的に理解して、正しく理解し、むやみに恐がらないということ。
それがちゃんとできるのが、プロフェッショナルだろう。

今の日本を見ていると、残念ながらプロフェッショナルな医療従事者がほとんどいないのではないかと思う。

情けないと思わないのだろうか。





| | 考えたこと | 20:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
パイロット受難
WSJ(ウオール・ストリート・ジャーナル)にパイロットの記事があった。
最近よく聞くのが、日本全土はカリフォルニア州よりも小さい。
そんなアメリカでは航空機は日常の足でもあり、日本の新幹線にあたるような乗り物。

しかし、今回のコロナ禍でアメリカの被害は日本の50倍〜100倍だ。
その影響で、リモートの需要が増え、移動が減った。
パイロットはアメリカでも高給取りの職業だった。
もちろん日本でもだ。
その人達が痛手を受けている。

今回一時帰休や整理にあったパイロットのインタビューが載っていた。
現在44歳というから、働き盛り。
地域航空会社でパイロットだった人は今トラックの運転をしているという。

記事にはこう書いてあった.

「航空業界で最も権威があり、かつ高報酬のキャリアへの道はもう以前ほど確かなものではなくなった。」

英国の航空操縦士協会は、航空学校入学を延期すべきだという宣伝をしている。
海の向こうの方が、厳しいのかもしれない。

今まで高収入だっただけに、生活は大変になる。
カンタス航空のパイロットは2人の子供を持って、5つの投資不動産のローンを抱えている。
当然パイロットは一時帰休となって、週70時間スーパーと建設現場の交通誘導員として働いている。
大変だ。

航空各社は、ワクチンが承認されて、来年の後半になれば需要が戻ってくると期待しているが、なかなか需要はコロナ前には戻らないだろう。
オンラインで完結する仕事も増えるだろうからだ。

ということは、一時帰休は数年にわたることも考えないといけない。
実際、日本でもせっかくエアラインに就職できても、自体待機になっている人たちもいる。
いつ元に戻るのか、戻らないのか、戻るとすればどれくらいまで戻るのか、まだ先は見えない。

とはいえ、日本国内はだいぶ戻っているのは事実。
あとはインバウンドだろう。
今のところは中国からのビジネス関係に関してだけ、14日の待機は緩和されている。
まだまだ完全にフリーには戻らないのではないか。

記事はこう締めくくられている。

「 雇用喪失の規模が世界的に大きく、航空会社とパイロット労組の間には新たな対立が生まれている。パイロットの技能を身につけるには何年もかかり、ブーム期には航空会社が人材確保や新人の育成に四苦八苦する。そのためパイロット労組は整備工や客室乗務員の労組に比べ、雇用保障を勝ち取れるだけの大きな影響力を持つ。

 だが今や、航空会社の業績悪化でその交渉力が試されている。「あまりに大勢の人々が職を失いつつある。航空業界だけでなく他の分野も同じだ。別の場所で職が見つかるわけではない」。33カ国4万人のパイロットが会員になっている欧州コックピット協会(ECA)のジョン・ホルン会長はこう話す。「雇用喪失が目の前にある状況では、労組は影響力を発揮できない。航空会社はそれにうまく便乗しようとしている」」

パイロットでもこうなのだから、キャビンアテンダントなど言うに及ばない。

コロナ前並というのは、長い時間が必要なのではないか…。




| | 考えたこと | 23:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
ギターのレッスン
ギターのレッスンが盛況らしい。
初心者向けのギターやウクレレが売れている。
「おうち時間」が増えて、何か習いたいという人が増えているのだ。
その中でも、ウクレレとギターが人気だという。

値段にして2万〜3万のウクレレやアコースティックギターが好調らしい。
まあ、初心者向けのランクになる。

前から書いているように、Youtubeの動画でギターやウクレレの良さを知って始める人も多い。
特に動画視聴は若い人たちだ。

いっそのこと、プロから習おう、という人もいる。
ヤマハの教室で、弾くのが初めてという20代の女性がプロから習っているという。
「好きな歌手の曲を弾けるようになる」というのが目標。
友人の動画にも触発されたらしい。

若いころにギターを弾いたことがある母親が、子供と一緒にウクレレを習うということもある。
ウクレレ教室は親子の入会も多い。

オンラインのレッスンのサイトは、「音楽レッスン」の受講者が昨年の4倍。
これぞ「巣ごもり需要」だ。

残念ながら、ぼくのギターの先生に聞いてもそんな状態ではない。
どちらかというと、ライブ活動がメインだからだろう。
たぶん、単価の高いレッスンしかやっていないのだと思う。

ぼくのやっている教室の方は還暦の生徒が一人増えた。
やっぱりコロナで家にいると、なにかやらないと…と思う。
一人で好きな曲を歌っているのだが、ギターが弾けたらいいかなという感じ。
やはりぼくらの世代は、ギターに馴染みがある。
一時は多くの人が持っていたり、昔は実際に弾くところを見る機会も多かったからだ。

そういう人たちが、音楽の楽しさを知ることを教室の目標にしよう。

まあ、全くの素人よりはマシということで、やらせてもらう。

どうなっていくのかな。


| | 考えたこと | 19:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
決算ロボット
決算ロボットと言っても、形があるものではない。
ソフトウェアで作業を自動化するので、ロボットと呼んでいる。
SaaS(Software as a Service)という部類のもの。
クラウド上で税金の申告書類を作成するという。

やっているのはIT系の会社で、豆蔵ホールディングスという。
この決算ロボットは戦略商品だ。

仕分けして出した決算数字を元に、表計算ソフトを通じて、税務用のデーターに置き換えるという作業の部分を簡略化する。
四半期決算をやる会社なら、年に4回の作業をかなり自動化できる。
社長は税理事法人もやっており、中小企業などのニーズを的確に把握しているという。

ここでもアマゾンのクラウドシステム(AWS)が活躍するという。
クラウドサービスであり、ブラウザがあればOK。
今は税理士や公認会計士は年々受験者人口が減少しており、人手不足であるらしい。
今までそういうことができていなかったのが不思議だ。
遅まきながら、自動化が進む。

企業内でも色んな仕事が自動化されつつある。
日本が雇用の流動性が低いため、残されていた分野だ。

「士」がつく職業もたくさんあるが、中でもこのような税理士の仕事は自動化が進むのだろう。
もともと、士業というのは法律上決まったことをやるものが多い。
それを代行するのが役目だが、法律がちゃんとわかりやすく書いてあれば自分でできるものだ。
つまり、手順や参照すべきものは決まっているのだから、原理的には自動化しやすいということになる。

それでも、なかなかできなかったのは、きっと日本の法律が政令などが多く、ややこしかったのだろうと想像する。
しかし、コンピューターが賢くなってきて、どんどんこの領域も自動化すればいいと思う。

もともと士業などというものは、法律の間で食っている人たちであって、生産的な仕事ではない。
そういう仕事を自動化で減らし、従事する人たちを生産側に取り込んでいかないといけないのだ。

一つ、そういうことが進んだ。







| | 考えたこと | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
中高年の引きこもり
80代の親が50代の子供の面倒を見る、というのが中高年引きこもり問題。
俗に言う「8050問題」だ。
これだけ長く引きこもっていると、当事者の80%に精神障害があるという。

人間はお互いに関わって、関係の中で生きていく生物だ。
その最小単位が「家族」だろう。
それさえ拒否しているのが「引きこもり」という状態。
80歳を超えた親は本当に心配だろうと思う。
自分の寿命が迫ってきているのに、子供が独立していないという状況は、当事者でないとわからないが、切迫したものがあると思う。

第三者の介入、互助的な家族会や精神科での相談などが有効だという。
各都道府県の「ひきこもり地域支援センター」や「精神保健福祉センター」なども利用できるという。
そんなセンターがあったのかとびっくりした。

引きこもりに関わってきた、筑波大学・医学医療系教授の斎藤氏は記事で言う。

「世界中が自粛生活に入り、ひきこもり当事者は楽になったかというと、そうでもなく、彼らの苦しい状況は相変わらずだったと感じています。自粛期間中は路上に人がいなかったので、世間体を気にせず外出しやすくなった人はいました。しかし、四六時中親がいるような状態では、家族間の摩擦も増え、以前より強いストレスを感じていたはずです。
私が一つだけよかったと思えるのは、今回、ひきこもり生活を大勢の人が体験したことです。実際のひきこもり対応でも、親御さんがひきこもっている子に対して、共感的に理解する・接することが非常に重要です。
「コロナうつ」という言葉がはやったように、行動が制限され、誰とも会えない状況は誰にとっても苦しいものです。あなたなら、何年もの間、そのような孤立状態に置かれることに耐えられるでしょうか? 多くの人が、当事者の置かれている状況をリアルに想像できたり、共感しやすくなったことは、唯一よかったことだと思います。」

そうらしい。
本当は引きこもっている本人も、何とかしないといけないとは思っている。
逆説的だが「安心して引きこもれる体制づくり」が必要とのこと。

「共感的に接すること、対話を続けること、そして、高齢化問題に対しては、恥や世間体を恐れず、障害者年金や生活保護の受給も視野に入れて、親と子でお金の話をきちんとしておくことです。言ってみれば、「本人が安心してひきこもれる関係づくり」をすることが、親御さんの役目です。
こう言うと、「安心させるだって? 逆効果ではないのか」と思われるかもしれません。ですが、多くの家族はそれと逆のことをして失敗してきています。これまでも「お金がなくなったらどうするのか」「親が死んだら生きていけないぞ」と、本人の不安をあおってきていないでしょうか。しかし、本人の気持ちとすれば、最初はひたすら「放っておいてほしい」「構わないで」に尽きます。誰よりも本人自身が、恥じているのです。
現代人にとって働きたいと思うのは、基本的に「他者から尊敬されたい」という承認欲求のためです。マズローの欲求段階説では、生理的欲求(食べていけることなど)、安全欲求(批判・非難されないなど)、関係欲求(孤立しない・家族関係の安定)を、満たしてあげなければ、承認欲求(就労動機)につながりません。だからこそ、「安心してひきこもれる関係」が必要なのです。」

こう言われると、説得力がある。

究極的には、就労動機は承認欲求だというのが彼の考え。

たしかに、コロナで困っている人たちに補助を出せというのはわかるが、ぼくらはコロナにかからないために生きているのではないから、結局は「承認欲求」を満たせないとダメなのだ。
だから、いくら補助金を出しても、現役の人たちの自殺は増える。

話がそれた。

8050問題を解決するのに、時間は残っていない。
親子の対話を続けないといけない。
良い対話の条件が示されている。

●対等であること
●安心・安全であること
●(できれば)3人以上であること
●話をしっかり聴き応答すること
●話題は、不要不急の、役に立ちそうもない、くだらなくてすぐに忘れてしまうようなことが望ましい
●主観的な感想を伝え合うだけでいい
●結論を出してしまわないこと
●目的は対話を続けることにある

これも言うは易く、行うは難しだろう。

この問題は難しい…



| | 考えたこと | 15:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
オフィスの価値
コロナのおかげでリモートワークが増えた。
大学の授業もオンライン、会議もオンラインが主流。
ネットのニュースを見ていると、リモートワークが主体になったという会社もある。
富士通などは、オフィス自体の面積なども見直しているらしい。

ぼくのもといた職場も、両者ともリモートワークが増えているとのこと。
3月に自粛要請があって、当然ながらリモートワークが増えた。
当初は通信や仕事のやり方など問題もあったが、それらもクリアしてかえってリモートワークの良さも言われた。
無駄な会議が減るとか、仕事と人の結びつきがクリアになるとか…。
要はジョブ型への移行が進むということだろう。

しかし、全くオフィスに行かなくてもいいのだろうか。
いくら仕事を人に結びつけるといっても、職場の人間関係が損なわれてもいいのだろうか。
できれば出社はしないほうがいい、という考えは本当に正しいのだろうか。
まあ、会社の状況によるのだろうが…。

ほとんど出社していないという知り合いは、やっぱりちょっとは行ったほうがいいと言う。
ほとんどがベテランだが、若い人はどうなんだろうか。
新入社員などは、ずっとリモートでは会社に入った気がしないのではないかと思う。

ぼくらの年代の会社員は、年功序列で否応なく会社に帰属意識を持っていた。
就社と言われた時代だ。
新卒で入社したら、定年までいることが当たり前の時代。
会社が年功序列、終身雇用で、面倒を見てくれた。
その代わり、会社の命令は聞くしかない。
家を建てたら、転勤という話はよく聞いた。

でも、それらは古いモデルになってきている。
終身雇用、年功序列のモデルはバブル崩壊を経て低成長になり、崩れようとしているのだろう。

しかし、働く人にとって、職場の人間関係というのは大事なものだと思う。
実際、ぼくは今でも以前勤めていた2つの職場の人たちとつながっているし、それは生きていく上で大きな人間関係だ。
いくらジョブ型になっても、仕事は全く一人で完結するものでもないし、協力をしてやらないとできないことも多いだろう。
それをすべてリモートでやってしまうことはいいことなのだろうか。

メンバーシップ型からジョブ型の雇用に変わることで、会社の人間関係は希薄にはなるだろう。
それは世の中の動きとして当然。

でも、それと「職場」という「場」がなくなることは違うことだろう。
なぜ、シリコンバレーにIT業界の人が集まるのか、ということだ。
IT業界など、リモートに長けている人たちだが、彼らがシリコンバレーに集まるのは、それなりの理由があるのだと思う。

今の若い人たちの考えはわからないが、やっぱり「職場」という「場」は必要だと思うのだが…。


| | 考えたこと | 00:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
マスゴミ
日経によると、菅内閣の支持率が急落したとのこと。
原因の一つとして上がっているのはコロナ対策だそうだ。

「政府の新型コロナウイルス対策は「評価しない」が55.5%。感染防止と経済活動のどちらを優先すべきか尋ねたところ「どちらかといえば」を含め「感染防止」を挙げたのは計76.2%に上った。」

見事なマスコミの世論操作だと思う。

ネットメディアに圧されていたマスコミは、コロナという感染症で息を吹き返した。
自分たちが繰り出すニュースに対して、大衆が影響を受けるという「意義」が嬉しいのだろう。

コロナに関しては世界レベルでのリアルタイムの統計が整備され、誰もがそれを見られるのだが、そういうことにはほとんど見向きもしない。
欧米に比べると、日本の死者は1/100レベルなのに、どうして日本で「医療崩壊」するのか。

本当なら、そういうことを報道し、社会の営みを正常に戻していくのが今のマスコミの役割だと思う。
インフルエンザ並みにして、どこの病院でも診ればいいだけだ。
過剰に「コロナは怖い」という方向に誘導している。

GOTOと感染増の因果関係などほとんどないのに、あたかもGOTOが増やしたように報道する。
数字を確かめて報道する、という姿勢などない。
こんなにマスコミがバカだとは思わなかった。

今現役世代を助けずに、どうするのか。
マスコミは現役世代をほとんど相手にしていない。
現役世代は、すでに新聞も取らないし、テレビも見ない人が増えているからだろう。

街頭インタビューなど、恣意的に回答者を選んでいるのだろう。
中には、もっと経済を回せという人もいるはず。
そういうことは報道しないのだ。
これなら、大本営発表と同じだ。
いつもマスコミが批判している戦時中の政府がやっていたことと全く同じ。

何度も言うが、本当にマスゴミだぞ。



| | 考えたこと | 23:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
ライブ不足
最近、よく先生のフェイスブックにギターの録音があがっている。
珍しくギターだけでなく、歌も入れたものもある。
大体はいくつかのギターを重ねてDAW(パソコンで録音するソフト)で録ったものだ。

その話をすると、仕事がないのでやけくそで入れているとのこと。
もうだいぶ回復したと思っていたが、ライブはまだまだだ。
今回も先生の関係のライブが2つほど中止になった。
急遽Webで配信して、無料(投げ銭あり)のライブに変更したりしている。

冬になって、感染が拡大している、という状況のためだ。
特に大阪は、レッドサインになったので、苦しい。

教える仕事はだいたいは大丈夫だが、高齢の生徒もいて、その人たちは自粛しているとのこと。
高齢って、いくつくらいですか?と聞くと、75歳以上とのこと。
まあ、それは仕方がない。

毎度書いているが、サービス業の痛手は本当にひどい。
この分野で働いている人は、本当に気の毒だ。
今や日本の主力産業になっているサービス業なのだから、GOTOで少しでも救おうというのは当然の策。

誰かが、国がお金を出して救ってやればいいと言っていたが、それはもちろんそうだ。
でも、本当にやりがいを持って働くということは、補助金をもらって生活することではない。
やっぱり目の前のお客様が喜んでくれてなんぼの世界だ。
そこにこそ、やりがいはあるのだろう。
それがなくなったから、廃業したり、休業したりしているのだ。
心を病むのも当然だろう。

緊急事態宣言以降、ミュージシャンたちもそういう状態にある。
ネットが発達して、無観客ライブ等で配信サービスもできるようになってきたから、まだ救われている。
それでも、客席と一体になってやるときの感動は忘れられないだろう。

人はコロナにかからないために生きているのではない。
そういう思いも汲めないのかと思う。

早く回復してほしいと願う。




| | 考えたこと | 21:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
対話AI
GAFA各社がスマートスピーカーを出しているが、アマゾンのAIエージェントの名前がアレクサ。
いろんな記事を読んだが、アレクサが一番人間らしいという印象だ。
人間らしい、というのは、雑談風の答えが返ってくるという感じ。

アマゾンはAI処理を高速化する専用チップを作り、人と会話するかのように対話したり、命令内容を学習したりする新機能を実現したらしい。
新しいスマートスピーカーEcho Show 10はディスプレイ、カメラがついて3万円弱。
ディスプレイは自動で人を追尾して回転する。
複数人いても、話している人にフォーカスするという機能もある。

不在モードにすると、人を検知してアラートをユーザーに送信することもできる。
一人暮らしの人など、嬉しい機能だろう。

誰かと会話している時に、参加させることもできる予定。
ナチュラルターンテイキングという機能。
会話を解析して、文脈に応じて反応できる。
2021年にアメリカで導入するという。

AIとおしゃべりする時代に一つ近づいたということだ。
日本語にも対応する予定、と担当者は言っているが、いつになるのかはわからない。
できるだけ早くしてほしいものだ。

当然、グーグルも同様の研究をしているはずだ。
もちろん、中国も自国語のAIを研究しているだろう。

日本では、NTTあたりがやっていると思うのだが、だいぶ遅れているように思う。
日本語の会話なのに、グーグルに依存するのは情けない。
でも、そんなことは言っていられない。

ぼくは認知症の予防には「会話」が効果があると勝手に思っている。
話し相手がいれば、ボケないか、ボケを遅くできると思う。
今は介護者の方が定期的に来て話しかけてくれるが、それまでの生活を考えると、やっぱり少ない。
それを世間話ができる人口知能がいれば、ボケ予防になる。

開発者のコメント等を見ると、まだまだ難しいのは事実。
今のAIの構造をもう一歩か二歩、上げていかないといけないように思う。

脳がどうやってものを考え、どれを発言しているのか、ということをもっと研究しないとダメなんだろう。
記憶容量でいけば、今のコンピューターは人間を凌駕している。
要は、その記憶と記憶のどれをつないでいくか、ということなのだろうと思う。
脳神経でいうと、シナプスの働きが鍵だ。
素人考えだが…。

あと何年で、おしゃべりができるAIができるのだろうか。


| | 考えたこと | 21:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
宿題やる気ペン
コクヨが販売している、鉛筆をはめ込んで使う「宿題やる気ペン」が好調らしい。
鉛筆を取り付けて、どれくらい動かしたかを内蔵の加速度センサーで測り、「やる気」を数値化する。
どんなアルゴリズムになっているのかはわからないが、手の動きや時間から出すらしい。

これを使って勉強していると「やる気パワー」が蓄積して、鉛筆を差し込んでいるところのLEDの色が変わる。
もちろん、アプリとセットになっていて、そのデーターをBluetoothで飛ばし、やる気がたくさん貯まるとりんごの実が育ったり、アイテムがもらえたり、すごろくゲームで進んだりする。
毎日の記録は、カレンダーに表示される。

親子のコミュニケーションが増えたということで、値段が6980円とかなり高いのに販売好調だ。
親も子供のやる気がわかるので、褒めやすくなった、という声らしい。

宿題やる気ペンは俗に言うIoT機器。
鉛筆がネットにつながることで、付加価値を上げていく。

ゲームの効用はいろんなところで利用されている。
ボケ予防の脳トレだけではない。
「ゲーミフィケーション」という言葉は面白いゲームに熱中する事を使って、問題解決する、という意味。
まさに、ゲームの利用だ。
今回のアプリでも、毎日「やる気」を貯めれば、アイテムがもらえるとなると、勉強が進んだりする。

こういうIoT機器が増えてくるのだろう。
リチウム電池、Bluetooth技術などが発達して、手に持つ機器でもそれが可能になった。

そのうち、ギターのピックに加速度センサーをつけて、正しいリズムで弦を弾いているか、というようなものができたりする。
うまく弾けているかどうかをスマホで可視化して、うまいとアイテムがもらえる…などということになるだけでは売れないだろう。
それで高得点を出したら、どこかのステージで演奏できるとか、それくらいのご褒美でないとダメだなあ。

昔から考えると、夢みたいなものが現実になる。

宿題やる気ペンもそうだが、大事なのはソフトウェアだ。
そこが上手く作られていないと、IoT機器も売れないだろう。

ハードだけではダメなところが、難しいのだろう。
アプリがあって、ハードが生きる。

日本人の不得意なところかもしれない。



| | 考えたこと | 22:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
忘れられない映画
1960年代の終わりくらいに見た映画が忘れられない。
当時は小学校の高学年か、中学くらいだったが、流行った映画ではない。
「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」の淀川長治(といっても若い人にはわからないだろう)がやっていた、日曜洋画劇場だったと思う。

当時はぼくはSF好きで、鉄腕アトムが好きだった。
科学のいい側面に光を当てたものだった。
もちろん、科学の力で原子爆弾はできたのだが、手塚治虫の世界はそれを良い方向に使っていた。
今もそうであるべきだと思う。
人間は科学の力で豊かな生活を実現してきたのだ。

たしかに、戦争が人類の科学技術を発展させたというのは事実だと思う。
それでも、人類はこの70年、科学の力のおかげで戦いを抑止してきたのも事実なのだ。

話がそれたが、その映画はコンピューターが人類を制覇するというものだった。
当時はまだまだ大型コンピューターの時代。
冷戦華やかな頃だったから、アメリカとソ連が競ってコンピューターを作った。
すべて自動で、ミサイルの発射や核爆弾の発射もコンピューターを使ってできる。
もちろん、人間がGoサインを出さないとできない、ということだったと思う。

そのコンピューターが意思を持つというストーリー。
自らの意思をもって、勝手にミサイルを発射する。
アメリカのコンピューターはソ連のコンピューターと勝手に通信して、仲間になって、人間を攻撃する。
電気を止めようとか、いろいろと人間側も動くのだが、ことごとくやられてしまう。
そして…でジ・エンド。
ディストピアの映画だった。

今となっては荒唐無稽な映画だったが、当時読んでいた本に、地球を覆うくらいに敷き詰めたコンピューターを作ったら、意思が生じるかもしれないとかいうのもあったし、人間の脳もとどのつまりは物理的に複製可能なものだし、それを作ることができれば、脳のように考え始めるということも、何となく思っていた。
だから、そのうちなるかもしれない、という印象を持ってしまった。

ぼくが最近のAIの発達を見て、シンギュラリティ(コンピューターが人間を超えること)を信じてしまうのはその映画の影響が大きい。
純粋に理屈ではそんなことはないのだが、ニューラルネットワークなどという名前で、脳の構造を模したやり方をして、飛躍的にAIが賢くなったというニュースなどを聞くと、そう思ってしまう。
そこにインターネットという馬鹿みたいに情報量が多いデーターベースがひっつくと、学習能力も怖ろしいスピードで増えていく…。

あの映画で、小さいころから刷り込まれたのだ。
今となっては、冷戦状態の人間を風刺する側面もあったと思う。

本国ではB級ムービーだったかもしれないが、当時としてはよくできた映画だったと思っている。





| | 考えたこと | 22:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
世代間対立
日本医師会と経団連が戦っている。
何かというと、75歳以上の後期高齢者の医療費問題。
経団連は現行の原則1割から、原則2割にすべき、という主張。
日本医師会は一定所得以上は2割、という主張。

なぜこうなっているのかというと、経団連は健康保険の負担を減らしたいからだ。
現役世代の負担が増えると、購買力は減るし、それでなくても見劣りする手取り額が減ってしまう。
あと2年経つと、団塊の世代が後期高齢者になりはじめ、医療費は急増する。
さらに、現役世代の人口も減る。
使う人が増えて、払う人が減るのだから、当たり前だ。
経団連がすでに、「現役世代や企業の保険料負担はすでに限界に達している」と言っている。
経団連というと、資本家の集まり、という風に思いがちだが、これをみると現役の労働者の味方、ということになっている。
なんで労働組合がそこに加わらないのかとも思う。

一方の日本医師会は、後期高齢者の受診控えが起こり、後期高齢者の健康に悪影響が及ぼされる、という立場。
本音は、医院や病院の経営が大変になる、ということだろう。
こちらのほうが利権意識が強い。

どう考えても、今の人口分布で若者や現役世代からふんだくるのというのは問題だと思う。
支えられる人はどんどん増え、支える人は減るのだから。
実際、息子たちの世代の社会保障の天引き額はどんどん大きくなっている。
天引きされるから、わかりにくいということもあるが、本当に気の毒だ。

結局経団連は若者・現役の利益優先。
そうしないと、企業活動も苦しくなるからだ。
税収が減ると、よけいに社会保障もやりにくくなる。
これからの国のことを考えているのは、経団連の方だと思う。

でも、政治家は票の多い方を優先するからなあ。
おまけに、オワコンと言われている新聞やテレビは高齢者の視聴者しかいないから医師会の味方になる。

この現役対高齢者という世代間対立、新聞では菅首相が先送りはせず、2022年に2割負担ということは固まったようだ。
さすが菅総理。

あとは対象年齢の年収基準の線引きの争いになる。

どうなるのだろうか。


| | 考えたこと | 22:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
無駄な仕事
WEBで記事を読んでいたら、「事務部門においては「昔から続いているけど元々誰が何のために始めたのかがよくわからない業務」というのがあります」という文章があった。

まったくその通り。
ずっとやっていたから、今もやっているというものだ。
いろんな部署が絡んでいると、余計にそういうことが起こりやすい。

ぼくが図面のプロジェクトをしているときに、図面の原寸大のコピーだけでなく、縮小コピーも何枚か送っていた。
昔からずーっとそうやってきたのだ。
いつから始めたかわからないほど昔だ。

図面の電子化をしたときに、もうパソコンで見られるのだから、縮小コピーも原寸大も要らないだろう、ということになった。
遠隔地の工場はOKだった。
送られてくる図面の管理は大変だったからだ。

一方、図面を作る専門部署にもコピーを送っていたのだが、そこの課長さんのところに行って聞いた話が傑作だった。
縮小コピーの図面、送っているのですが中止していいですか?と聞くと「そんなん、送ってんの?」という返事。

「以前からずーっと送ってます」
「ちょっと待って、スタッフに聞くわ」
「え、私らはCADのデーター見てるから、そんなん見てない」
「そしたら、送ってきた図面の縮小はどうしてんねん?」
「派遣の人に任せてる」
「え、それはファイルするのがルールです」
「そしたら、誰も見ないのにファイルしてたんか!」

ということだ。

最初は役に立っていたのだろう。
それがいつか役に立たなくなった。
手書きの図面をCAD(コンピューターで図面を描く)で書くようになったときに、やめるべきだったのだ。
もっとも当初のCADは専用端末で、高価だったのは事実。
でも、それがどんどん安くなり、パソコンで動くようになった。
だから、みんながCADを見られるようになって、誰も見なくなった。

大笑いしたが、複雑な気持ちになった。
図面のプロジェクトをしなかったら、こんな無駄も発見できなかっただろう。
もう15年以上前の話。

でも、まだまだそういう仕事が残っていると思う。
結局は人の問題だろう。
そういうことに問題意識を持って、仕事をしている人がどれだけいるかだ。

別件で派遣の人が、自分の仕事が減るにもかかわらず、自分のやっている仕事は無駄ではないか、と言ってきたことがある。
スタッフよりも問題意識が高い人だった。
「せっかくやっているのに、意味のないことならやりたくない」ということだったのだろう。
でも、そういう意識で仕事をしている正社員は意外と少ない。

だから、仕事の効率化は難しい。





| | 考えたこと | 21:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
アップルの新CPU
最近、ネットでのインテルのCPU「Core」の宣伝が増えた。
「高性能」をうたっている。
これはとりもなおさず、アップルの新しいCPUの性能がかなりいいことが原因。
インテルが慌てている証拠だ。

アップルが作ったCPUは非常に性能がいいらしい。
パソコンには計算するためのCPUと並んで、画面に絵や字を書くためのグラフィック用のGPUというものがあるのだが、これらのメモリを別にせず共有する設計になっているらしい。
だから、画面描画が早いのだろう。
アップルのCPUは安いMacに入っているのだが、速いし、電気も食わない。
おまけに熱も出さないので、ファンがつかない。
これはスゴイ。

アップルには信者が多く、無条件に新製品はいい、という人が多いのだが、これはどうも本当にいいらしい。
画面が切り替わる動画などが出ているし、実際にバッテリーの持ちがいい。

ネットで調べると、新しいCPUと同等のものを作るためには、インテルは新しい製造ラインを作らないといけないらしい。
できるのは2022年以降、と書いてあった。

今やCPUの元のウエハー製造は「nm(ナノメートル)」の世界。
1nmは1mmの10万分の1だ。
新しいアップルのCPUは5nm、一方インテルのラインは7nmとのこと。
この差も大きいようだ。

今までは別に宣伝しなくても、勝手に売れていたインテル。
一時はインテル入ってる、というコピーで大々的に宣伝をしていたが、それが浸透するとあまり宣伝をしなくなった。
CPU市場で覇権を握ったからだろう。

それが、昨今いろんなメーカーがいろんな動きをして、インテルの覇権を脅かしている。
スマホ用のCPUはクアルコムが有名だ。
インテルはこの分野には出てこない。

CPUの名前は大昔は数字だったが、ペンティアムが出てきて、コアに名前が変わった。
アップルのCPUはM1という。
コアは何世代も性能向上が図られているが、M1の登場で大きな差がついた。

まだまだCPUの速さは上がるのか。


| | 考えたこと | 22:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
潜在意識
人間の潜在意識すらAIのターゲットになってきた。
潜在意識というのは、無意識みたいなもの。
何故かわからないが、何かが急に欲しくなったりした時には、潜在意識がそれを求めているのだろう。

人間の脳の活動で、自分で意識できている「顕在意識」は全体の1割だという。
残り9割が潜在意識ということになる。
それはちょっと言い過ぎのように思う。
脳は身体の全体をコントロールしているので、その部分も含めて潜在意識というなら別だが…。

初対面の人で、なんとなくこの人嫌い、ということがある。
それは潜在意識が嫌っている、というふうに考える。
なにか、その人と同じタイプの人に過去にえらい目にあったとかいうことが、その原因かもしれない。

その人の好み、というのは潜在意識に影響されているのは事実だろう。
それをAIで推定する、というのが現状。

被験者の脳活動をモニターしながら、いろんなCMを見せて、好みのCMを見つける。
これは実際にやられているらしい。
それ以外にも、心地よさ、という指標を脳活動から推定したり、飲料をおいしいと感じる場面を推定したりしているらしい。

海外ではもっと進んでいて、フェイスブックが脳からの電気信号を読み取るリストバンドを開発中。
実際にタイプしなくても、入力ができるようになるらしい。
その他にも、売れる音楽を脳活動から推定するとか、自殺リスクを特定するとかいう研究も進んでいる。

極めつけは、AI自身に意識を持たせる研究だそうだ。
なんとなくターミネーターの世界を想像させる。

人間は生物だとはいえ、所詮は物理反応で動いているのだから、どんどん脳の活動が解明されていけば、将来はコンピューターが考えることも可能になると思う。
本当に解明できるかどうかわからないし、それを作ることができるかも現時点ではわからないが、想像上は可能だ。

さて、そうなった時にコンピューターに良心は宿るのだろうか。

その研究もやってもらわないといけない。



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