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2012.07.05 Thursday
年をとること
年をとると、いろいろなことが起こる。
肉体的には老眼になるし、足腰も弱るし、食事の好みも変わる。 精神的には感動がなくなり、どんどん保守的になる。 要は今までの自分の経験に基づいた行動しかできなくなる。 最近それがひどくなったらしい。 ひとことで言うと、頑固になった、ということだ。 気がついてみると、何かを指摘されたら、それに対して反論し、自分の意図をわからせようとしている。 これが頑固になった、ということだろう。 自分では人の考えを受け入れていないという気はない。 でも、自説を曲げるということはしない。 なぜそうなったかを一生懸命説得する。 気づいたら、そういう行動が多くなるというのが、年をとるということなんだろう。 ああいやだ、いやだ。 絵に描いたような年寄りになろうとしている。 小林秀雄が、年をとらないと語れないことがある、と言っていた。 現代は、合理的になりすぎて年齢がなくなった、と。 年をとったら、とった如く語るのが本当の思想だ、ということだ。 合理的な思想などない、というようなことだったと思う。 その境地に入れる人は少ない。 普通の頑固親父になるのがほとんど。 自分の経験に固執し、それを主張する。 たまには正しいこともある。というより、言っている本人は常に正しいと思っている。 これが難しい。 |
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