考えたこと2

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メーデーは4月29日?
今年も連合のメーデー(May day 英語では5月の日、という意味)が4月29日に行われた、という記事があった。
去年の4月末に、赤い腕章を付けた人がウロウロしているのを見て、なんでかなと思い調べたら、5月1日は連休の真ん中で集まりが悪いので、4月にやるということになったと書いてあった。

やっぱり今年も連合は4月にメーデーをやっている。
ぼくは高校時代に左翼かぶれだったが、「聞けバンコクの労働者」というインター(労働者の歌)を歌って、シュプレヒコールを上げるのがメーデーだ、という印象がある。
ぼくらが高校の頃は新聞も5月1日にはメーデーの記事が載っていた。
ぼくが入社した昭和54年でも、労働組合から今年のメーデー参加はここ、という指示があって何年か毎に5月1日に大倉山かどこかで集会に参加していた。
そこにはいろんな労働組合が来ていて、だんじり祭のようにノボリがたくさん立っていたものだ。

ぼくには良くも悪くも左翼というのは日和らないものだというイメージがある。
それが5月1日は集まりが悪いから、世界的にメーデーである5月1日を避けて、連休の初めにやってしまうというのは、いかにもご都合主義だと思う。
そんなことをしているから、労働者からも見放される。

毎年「先行き不透明」と言い続け、だいたいのベアやボーナスの着地点は決まっており、最後は労使協調路線を踏襲する。
企業内組合だから、企業の経営陣を批判するべき場面でも批判しない。
組合の専従になった人はまた部署に戻っていくのだから、そんなハズレくじは引かない。
要は会社の一部なのだ。
そこを指導すべき連合がこのありさまだから、推して知るべしという感じ。

これらの企業内組合が非正規労働者の味方になるとは思えない。
結局今の労働組合は、正規労働者の組合なのだ。
そこをもっとはっきりとすべきだと思う。
結局は労働市場をもっと流動化しないと、いろんな問題は解決しない、ということを誰も言わない。

本気で働き方改革をする気なら、今の年功序列の賃金体系にメスを入れざるを得ない。

でも、正規社員を守ろうとすると、それはできないだろう。
4割を超えるといわれている非正規社員をどう処遇するか。

日本の雇用体系を、世界標準の方に戻さないといけない。

それができないから、労働組合は世界標準の5月1日にメーデーをやらずに、4月にしているのかな…。




| | 考えたこと | 19:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
高校の進路指導
ぼくが大学のキャリアの仕事をやり始めて2年間は、学校の就職担当の集まりがあった。
市内の高校、短大、大学の就職担当者が集まって、情報交換をする会だ。

朝ドラを見ていたら、高校の就職の進路指導の先生が出てきた。
茨城から東京に出ていく高校生たちの就職先を世話して、送り出す先生だ。
就職先に電話をかけ、一人ずつ決めていく。
ドラマに出てくる先生は、生徒たちに少しでもいいところを紹介しようと必死になってやっていた。

ドラマは1960年代だったが、2008年当時も、まだそんな先生がいた。
その会議が開かれていた時は、もう定年間際という感じだったが…。

2000年になって、都市部の高校はみんな進学校になって、就職する生徒がほとんどいなくなった。
ぼくが会議に出た2008年は、ウチは就職する人はほとんどいない、という感じだった。
だから、それらの先生が退任した後、就職の進路指導という仕事自体がなくなって、2009年には会議自体が開かれなくなったのだと思う。
ちょうど大学の全入などということが言われ始めた時代だ。

それでも、当時の会議を思い出すと、先生方は熱心だった。
ほとんどの生徒が大学進学をする中、高校を出て働くという生徒は希少だったのだと思う。
本当に親身になってやっておられた。
実際に勤務先に行って、働く環境を確認したり、経営者に会って話を聞いたりされていた。
就職する人が少ないから、そんなこともできたのかもしれないが…。
でも、若い頃からそういう仕事をしている人、という初老の先生が多かった。

ぼくはキャリアの仕事を初めて、右も左もわからなかったから、大学生の就職状況などを話していただけだったが、今から思うと大学全入時代の入り口で、変化の節目の時期だった。

ちょうど就職氷河期でもあり、都市部では大学進学が当たり前になっていった。
その後、聞いた話では、親が就職をさせたいと進路指導の先生に言っても、高校側が奨学金があるからということで、大学に行かせるというようなこともあった。

ぼくがキャリアの仕事をしている時、高卒で社会に出ている人を見た話をを思い出す。

実際に世の中でどういうことになっているのかはわからないが、今の時代に高校を出て社会に出ようという人は、しっかりしているのではないかと思う。

今回の朝ドラでは、昭和40年代の「金の卵」が出てくるが、別の意味で「金の卵」なんだと思う。

進学を強力に勧めてくる進路指導の先生の意見を振り切って、就職という道を選ぶのだから。



| | 考えたこと | 23:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログの中の言葉
ついこないだ、自分のブログの中の単語を検索してみた。
使われている言葉で、一番多いものは全く意識していなかったが「日本」だった。
全ての単語の頻度分析をしたわけではないので、これが正しいというわけではない。
でも、使っているかもしれないという言葉を入れて検索をして、その結果出てきた記事の件数を数えたから、まあそこそこ正しいと思う。

「日本」という言葉が入った記事は1506件もあった。
ぼくはそんなに「日本」を意識しているわけでもないし、国粋主義者でもない。
しかし、約3700件ある記事のうち、1500件の記事に「日本」が入っているとは思わなかった。
約4割の記事に「日本」という言葉が入っている。
ホントにびっくりポンだ。

必ずしも日本がテーマになったものを書いたわけではないが、何かを書くと「日本の〜」とか書いてしまうのだろう。

2位は「言葉」だった。
これもよく書いたと思う。
英語も言葉だし、死語についてもよく書いた。
自分でも「言葉」についてはこだわりがあると思う。

3位は何かといろいろとやってみたら「アメリカ」だった。
ぼくはアメリカの音楽も文化もドラマもわりと好きだ。
それでも、747件。「日本」の半分だ。

その次はどうも「仕事」らしい。712件だ。
仕事柄、「仕事」についてはよく書いたと思う。
「テレビ」が499件、「大学」が432件、「ドラマ」が385件、「英語」が319件、「コンピューター」が319件、「人生」が304件、「教育」が340件、「映画」が281件、「音楽」が274件、「クルマ」が245件、「ギター」が222件という順番。

テレビはどちらかというと、悪口を書いていることが多い。
大学や教育も同じだなあ。
英語やコンピューター、音楽、クルマ、ギターなどは趣味の類だ。

ちなみに「昭和」は261件、「イギリス」は150件だった。

調べてみると、なかなか面白かった。

あと10年位経ったら、またやってみることにしよう。

まだ書いているかどうか…。

| | 考えたこと | 01:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
CASE
東洋経済の記事があった。
トヨタもEVにシフトせざるを得ないという事を書いている。
これからの自動車業界のキーワードは「CASE」ということだ。
記事の中にこう説明されている。

「自動車業界は今、「100年に1度」といわれる変革期にある。次世代カーのキーワードは「CASE」。C(コネクティビティ=ネットとの接続)、A(オートノマス=自動運転)、S(シェア&サービス)、E(エレクトリックドライブ=電気駆動)の頭文字をつなげた造語だ。」

これからの自動車業界は大変だと思う。
CASEの「E」、電気駆動のところだ。
エンジンがなくなり、モーターに変わることで、部品点数が少なくなる。
ネットによると、エンジンを作るための部品数は1万〜3万個。
モーターを作るための部品数は30〜40個らしい。
自動車全体の部品が10万点だというから、この差は大きい。

さらに、参入障壁が低くなるということもある。
部品点数が少なくなると作るのが飛躍的に簡単になるし、いろんなところからモーターさえ調達すれば、自動車を作ることも簡単になるからだ。
だからこそ、GoogleやAppleが自動車を作るという話も出てくる。

さらに、この影響はそれだけにとどまらず、変速機や駆動伝達系に及ぶ。
いろんな部品が要らなくなる。
排気管や複雑な変速機も不要になるだろう。
日本の自動車産業を支えている部品メーカーのヒエラルキーが崩れる。
それをトヨタも恐れていたのだろう。

トヨタとホンダは燃料電池車を本命として、開発を進めてきた。
EVは航続距離や電池の性能から、まだまだ普及しないという考えだった。
でも、ここに来て電池の性能が上がり、欧州、北米のメーカーもEVに舵を切り始めている。
ハイブリッドでまだいけると思っていたら、だんだんと苦しくなってきた。
日産のリーフやノートePowerの追い上げも急になってきた。
だから、社内のEVの開発を急いでいるらしい。

何せ、100年に一度の変革期だ。

ぼくが生きている間にどこまで進歩するかはわからないが、今までのクルマの有り様がだいぶ変わるだろう。

日本が主導権を取って進めていってほしいものだと思う。

| | 考えたこと | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
内申書
内申書というのものは、あまり評判が良くない。

でも、そんなに重要なものでもないと思っていた。
ぼくらの時代は、そんなに内申点が重視されていなかったと思う。
兵庫県は兵庫方式という高校入試で、内申を重視しているということだったが、当時の先生がどんな内申点をつけていたかは知らない。
でも、そんなにわけのわからない内申点はつけていなかったのではないかと思う。

中学時代、ぼくはどちらかというと目立たないけどわりと先生の言うことを聞いていたし、そんなに反抗的でもなかった。
提出物はそんなに多くなかったが、出していたし、宿題もやっていた。
マジメな生徒だった。
定期テストの点数はそれなりにいい方だったと思う。

高校になってから、遅めの反抗期が来て、クラスで一番遅刻が多かった。
遅刻といっても、10分や20分の遅刻ではなく、2時間目くらいに行くのだから、確信犯的な遅刻だった。
単に朝起きられなかっただけだったが…。

今は内申書の比重がどの自治体も上がっているらしい。
さらに、学校間の格差をなくそうということで絶対評価にした。
レベルの高い学校で悪い点を取る人と、レベルの低い学校でいい点を取る人を正しい関係にするためだろう。
しかし、それによって、結局はみんなが高い点になったらしい。

ぼくらの頃は相対評価だったはず。
5段階なら、「5」は全体の10%、「4」は15%とかいう数字で決まっているという評価。
絶対に分布は1から5まで広がる。

結果的には上の方に評価点が集中して、レンジが狭くなったという感じだろう。

ぼくは内申書が問題になるのは、先生が恣意的に点をつけることができる、ということだろうと思う。
どうしてもそうなると、先生の顔色を見て生徒が動くようになる。
そんな風に若い人たちを育てておいて、最近の若いものは指示待ちだとか、自分で考えないとかいう。
それはオカシイ。

人が人の評価をすることは難しい。
人は間違う生き物だ。
だからこそ、テストという客観評価をしているのだろう。

生徒をコントロールするために内申書を使ってはイケナイと思う。
それは、ものすごい管理社会だ。

一度どこかの自治体で廃止してみたらいいと思う。
教育の機会はだれしも1度だけだし、「やってみる」ということが教育ではあまり行われない。
でも、そういう試行錯誤も必要なのではないか。

ぼくはそう思う。

| | 考えたこと | 00:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
メディアの責任
福島の原発が震災でやられ、色々な報道があった。
ひどいのは、もう福島に人は住めないとかいうのもあった。
甲状腺がんがあるとか、鼻血が出たとか、騒いでいた、というか今も騒いでいるのかもしれない。
それによって、福島から自主的に避難した人もいる。
子どもを避難させないのは、人殺しだと言っていた人もいる。
いまだに、福島が危険だと思っている人もいると思う。

ぼくは去年の夏、福島に行って、原発の付近で除染作業をしている人たちを見た。
国道に設置された線量計も見た。
どんどん避難地域は小さくなっているし、近くの海で採れる魚も問題がなさそうだ。
福島は危険ではないのだ。

あの時、原子力がこんなに危ないと大きな声で言っていた人たちは、恥ずかしくないのだろうか。
原子力は危険だというのは本当にしても、今回の事故が原因で大変なことが起こる、と言っていた人たちは恥ずかしくないのだろうか。
結局あの放射能騒ぎで馬鹿騒ぎしただけだ。

マスコミ自身にも責任があると思う。
その影響で自主避難した人たちは、騙されていたということだ。
いまだに騙され続けている人たちもいる。

風評被害もある。
福島の農産品など、だいぶ被害を受けたのではないか。
さらに、今も避難してきた子供たちがいじめに合うこともあるらしい。

これだけの影響があって、このままあの当時の報道や著作が放置されていいのだろうか。
間違ったことは悪くない。
誰しも間違いはある。
しかし、それが誤りだとわかったら、正さないのはオカシイ。

一部のマスコミは本当に総括をすべきだと思う。

それがメディアの責任だ。




| | 考えたこと | 00:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
有識者会議
文科省の再就職斡旋について、日経に「元凶は文科省の大学支配だ」という記事があった。
それによると、文科省の再発防止策は「外部有識者によるチェック機関設置」だという。

この「有識者」というのはよく出てくるが、一体どういう人達をいうのか。
辞書によると「学問・識見が広く高い人」とある。
今回の有識者会議のメンバーは以下の6人とのこと。

水地啓子 弁護士 日弁連の副会長
杉山忠昭 花王株式会社執行役員 中教審の法科大学院関係の委員
原田久 立教大学副総長
番敦子 弁護士
山田秀雄 弁護士
吉田繁實 弁護士

結局は中教審の委員をやっている企業法務の人や日弁連の弁護士、大学関係者などであり、いわゆる「普通の人」は有識者に入らない。
それはそうだろう。
普通の人は仕事で忙しいし、学問も修めていないし、識見も高くない。
だから、普通の人なんだと思う。

しかし、有識者と言われる人たちの専門性はわかるとしても、視野の広さや常識はどうなんだろうか。
テレビに映る弁護士で、なんかオカシイなあと思うような人は多い。
古い話だが、オウムの弁護士はどこかおかしかった。
大学の先生が専門性はあっても、社会の常識が偏っている人が多いのは当然だ。
大学というある種隔離された組織の中にずっといれば、偏るだろう。

もっと普通に社会で働いている人を入れてほしい。
自分から意見を言わなくてもいいから、意見を聞いて、これはオカシイというところは指摘してほしい。
そういう役割を持った人が必要なのではないか。
だからこそ、今は組織の多様性(ダイバーシティ)が重視されている。

もっと有識者会議にも多様性を与えるべきだ。

普通の社会人を入れよう。



| | 考えたこと | 23:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
酒井くにお・とおる
この漫才コンビ、地味だが好きだ。
もう大阪で三十年以上活躍している。
上方漫才大賞も90年台に入って取った。

東京で下積みをして、大阪に来たのが1974年らしい。
吉本に入って、1年で契約解除され、松竹に入った。
二人は兄弟で岩手県の出身。
大阪弁がなかなか話せなくて苦労したんだと思う。

ぼくが高校の頃、何気なく見ていたテレビに出ていた。
その頃は兄のくにおが和装のオカマの格好をして、ドタバタ漫才をやっていた。
どうしても東北弁が出るのを、オカマ言葉でごまかしていたんだと思う。

Wikipediaによると、兄のくにおは東京教育大(今の筑波大学)で全共闘に入って、機動隊とやりあっていたとのこと。
初めて知った。

このコンビ、「ここで笑わないと、もう笑うとこ無いよ」というヤケクソのギャグが面白い。
吉本の漫才師によくある、瞬発的な笑いを求める「間」の漫才とは違って、二人のキャラクターを生かしたしゃべくりに、何とも言えない味がある。
弟のとおるは痩せていて、病弱だというのをネタにしている。

若い人たちにはあまり面白くないかもしれない。
昭和の笑いだ。
聞いていると、心が和む。

こういう芸人がいるというのは、うれしい。

最近は、兄のくにおがちょっとしゃべりがもたついているような気がする。
もう68歳だ。

まだまだ笑わしてほしい。


| | 考えたこと | 22:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
既得権
オリックスのシニア・チェアマンである宮内義彦氏が「高度経済成長時代の果実として、多かれ少なかれ手にした既得権益への国民のこだわりが問題の本質だ」と言っていた
宮内氏は小泉政権下で規制改革を進めてきたらしい。
彼は、一番既得権を離そうとしないのは、国民そのものであるという。

医療や正社員の既得権を例に上げている。
医療の合理化はなかなか進まない。
処方薬の通販すら実現しないのだから、推して知るべしだ。
そして、今や4割以上の非正規社員の待遇が上がらないのは、正社員の既得権のためだろう。
もっと正確に言えば、年功序列の中で高度成長時代を過ごしてきた、年配者の年金制度を守ろうとする勢力が選挙で強いから、いつまでもこの制度が運用されているということだ。

若者は世界を見て、目をさましてほしい、と言っている。
そのとおりだと思う。

今の日本、6人に一人の子どもが貧困だという。
ひとり親に限ると54.6%であり、先進国で最悪の水準らしい。
貧困の子どもはご飯が食べられなかったり、進学を断念したりしている。
将来がある子どもたちが、そういう状態であるため、貧困対策法が施行されたが、どうも骨が抜かれたようだ。
ここにも省庁や役所の既得権などが想像される。

UberやAirBnBというアメリカ発のシェアリング・エコノミーも、日本では既得権者に反対されてなかなか進まない。
貧しくなった日本は、いろんな意味で副業の機会が必要だ。
しかし、ITを使った新しい仕組みの恩恵に預かることができない。
それが日本発の新しいシェアリングエコノミーの可能性を狭めている。

宮内氏の言うように、いろんな既得権の元は国民そのものにある。

でも、国民と言っても、既得権を持っているのは、どちらかというと中高年。
シルバー・デモクラシーで政治力も持っている。

子どもたちの世代のために、高齢者が考えないとイケナイと思う。

そういう政策を考えていかないといけない。
政治家ももう少しそういうことを言わないといけないと思う。

何かというと、「福祉切り捨て」などと反対していたら、本当に困ることになるのは高齢者だろう。

本気でそういう議論を始めないと、手遅れになるぞ。


| | 考えたこと | 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
日本のセンセイ
2月に「日本の教員、真の「専門職」への道のりはまだ遠い」という記事を読んだ。

この記事に書かれているように、日本の教員の専門性はそれほど高くないと思う。
それにはいろいろ原因はあるが、一つは雑務が多いことがある。
この記事でも書いてある。

「教員というと、教えることの専門職というイメージがありますが、日本の教員は事務作業や教材費徴収、さらには部活指導といった、授業以外の業務も多く担わされています。」

海外と比べると日本の教員は圧倒的に雑務が多く、クラブ活動の指導などもやっている。
そこはこないだ書いたように、文科省の指導も入り、負担を軽くするような方策が出された。
それでも、まだまだ道は遠い。

一方で生徒にわからないところを聞かれて「塾で教えてもらえ」というような先生もいる。
授業以外はボランティアだと思っているのだ。

小中学校には事務員が少ない。
何度も書くが、ぼくはもっと事務を入れるべきだと思う。
それも、社会人経験者で保護者の対応や、教員の間違った行動をちゃんと指摘できる人だ。

今の学校には、先生以外の人が少なすぎる。
文科省は学校に専門職を入れようとしているが、必要なのは専門職ではなく、幅広い常識を持った人だと思う。
時々教育関係で問題を起こし、記者会見などを見たり、その関連記事を見ていると、今の教育委員会を含む関係者たちの感覚がオカシイと思うことが多い。
いじめの問題にしても、世間の常識から外れていると思う。

だから、現場にまともな社会人を入れる必要があると思う。
そういう人が、保護者やいじめの問題に対応するほうが、世間の感覚に近い。

そして、事務処理をやれば、教員も雑務の一部から解放される。

ぼくは学校に必要なのは、社会の常識だと思う。
だから、社会人経験者が必要だ。

本当にそう思う。


| | 考えたこと | 22:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
追悼 渡部昇一
渡部昇一が亡くなった。
この人の本は10冊以上読んだ。
「知的生活の方法」や「指導力の研究」「腐敗の時代」「レトリックの時代」「英語教育大論争」「ドイツ参謀本部」などだ。
本棚を見たら、そんな本が並んでいた。

たしか高校の頃、「知的生活の方法」を読んだような気がする。
学校の課題か何かだった。
親が読んでいた関係で、本屋で目に止まった。
たしか、「指導力の研究」か何かを読んで、面白かったので、それから買って読むようになった。
「レトリックの時代」は修辞学について書いてあり、面白かった。
この人は自分自身、そういう才能に恵まれていたと思う。

専門である英語関係の著作は、なかなか興味深かった。
日本式教育の、文法をちゃんと身につけて英語を精読するというやり方を、いい方法として書いていた。
今の、まず英語を聞いて話す、というやり方とは真っ向から対立する。
でも、この人の英語論を読むと、それが正しいように思う。
ぼくは今でもそう思っている。

歴史の本も何冊か買ったが、結局積んだまま読んでいない。

晩年は右寄りの論客という感じだった。
着物を着ている姿をテレビで何度か見た。

ああなってしまうと、若い頃のキレがなくなったような感じだった。

でも、山本七平、岸田秀と並んでよく読んだ。

晩年の著作は知らない。
でも、若い頃のこの人は本当に鋭かったと思う。

惜しい人が亡くなった。

合掌。

| | 考えたこと | 22:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
金沢工業大学
金沢工業大学の評判がいいらしい。
地方の私大は4割が定員割れと言われているが、その中でこの10年で5割も志願者を増やしている。
偏差値も、だいぶ上がったらしい。

ぼくは大学で勤めているときに、視察に行ったことがある。
事務局の仲間で、金沢工業大学がFD(教育改善のこと)を頑張っているということで、熱心な若い人がぜひ見に行こうという事で企画をした。
金沢という事で、日帰りで行けるということもあり、ぼくも手を上げて行かせてもらった。

当時ぼくは図書館の中にいて、パソコン教室の関係の仕事をしていた。
金沢工業大学の図書館には特徴的な仕組みがある、というので興味を持っていたのだ。

まず、サブジェクトライブラリアンという制度。
これは、図書館(ライブラリーセンターと呼んでいる)を利用する上での相談相手。
図書館に来てもどうやって本を探したらいいかわからない人などに、使い方を教えたり、「こういうことを調べるにはどういう本がいいか?」というような相談にのったりする。
通常はリファレンスデスク、というような言い方をする。
実際、図書をいくら揃えても、そういう活動をしないとなかなか本の利用が進まないということが、このレベルの大学では問題になる。
だから、そういう人をちゃんと揃えているのだ。

また、そういう人がいるところが学習支援デスク。
ホームページにライブラリーセンターの説明がある。

「自ら学習を進めたい学生やライブラリーセンターを活用したい学生に向けた相談窓口として、2階に学習支援デスクを設置し、あらかじめ決められた時間に各分野のSL(サブジェクト・ライブラリアン)が待機しています。皆さんが修学していく中で、「どうやって勉強を進めていけばよいのかわからない。」「授業にきちんと出席しているが、重要なポイントがつかめない。」「調べたいことがあるが、どうすれば良いかわからない。」など、学習を進めていく上での相談や参考資料や文献の調査、データベースを利用した情報収集などの相談を受け付けています。」

年配の男性が学生の相談にのっている写真が載っている。
ちゃんとそういう人を配置して、学生を育てているのだ。
館長の言葉がホームページに出ているが、本当にいいことを言っている。
96年から20年以上ライブラリーセンター長を務めている。
図書館長が教員の回り持ちの役職になっていないところが、この大学のエライところだ。
ちゃんとした哲学を持っている。

さらに、ライティングセンターというのもあって、「読む」ことだけでなく、「書く」こともサポートしている。
ここにもちゃんと添削してくれる担当者がいるのだ。

ぼくが大学図書館にいた2005年あたりでは珍しい取り組みだったと思う。
今はそういうアクティブな大学図書館も増えたが、そういう相談員を置いて、学習相談室も持っているところは珍しい。

さらに、24時間365日開いているという、学生が工作ができる夢工房という作業場も見た。
たくさんの学生が何かを作るべく作業をしていた。
さすが工業大学だと思った。
こういう中から、ロボコンで勝つ学生が生まれるんだろう。
もちろん偏差値は低いが、入った学生を鍛え、工学の面白さを教えよう、という気概があった。

同じく、24時間開いている学習室も見たが、そこは学生の自治に任せているということだった。
ガラス張りの建物だった。
どうやって24時間運用しようか、という話もあったようだが、結局は学生に任せて運営するのが一番だ、という結論とのこと。
そうは思っても、なかなかやれる大学はない。
それだけ自校の教育に自信があるんだろう。

また学内で1000人くらいの学生が、インターンとして働いている。
学費の補助の面もあるんだろうが、「仕事」の厳しさも教えるためにやっているのだ。

見学を案内してくれた職員の人が、毎日のようにたくさんの見学者が来られます、と言っていた。
当時ぼくはまだ大学に転職して2年目くらいだったが、大学業界というのはオープンなんだなあ、と思ったものだ。

見学を終えて帰ってからレポートを書いた。
こういうことをやらないといけない、というレポートだ。
色々と見たことを書いて、全員分を合わせて提出した。
それでも、まったく教員からは反応がない。

その後、いろいろあって、大学がなぜオープンなのかがわかった。
情報をオープンにしても、それを真似できるところなどないのだ。
その難しさがわかっているから、自信を持ってオープンにしている。

金沢工業大学は、金沢の地に骨を埋めたいと思っている教員しか採らないという。
そういう熱意を持った教員がいないと、こんな学校はできない。
記事にはいろいろと書いてあるが、金沢工業大学を金沢工業大学たらしめているのは、そういう教員の集まりだと思う。

あれから、十数年たつが、下位の私学が金沢工業大学のようになった、という例は聞かない。
それほど難しいということだ。

だからこそ、金沢工業大学は素晴らしい大学だと思う。

| | 考えたこと | 21:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
8x7+17=73は間違い?
ツイッターで見た記事。
小学生が算数の宿題で、8x7+17=という問題に73と答えて、担任教師に「なにこれ?」と赤で書かれているのを見た。

母親がメールで質問を出して、帰ってきた先生のコメントが、「かけ算をまだ習っていないので、かけ算の良さをわかってからでないと〜これは他のクラスも同様です」だった。
正解は、(8+8+8+8+8+8+8)+17=73 と書かなければいけなかったとのこと。

自分の時はどうだったか覚えていないが、ここまで杓子定規ではなかったと思う。

それにしても、「なにこれ?」という赤字のコメントはどうなんだろうか。
記事には「習ってないとの理由で不正解にされ、なにこれ?と書かれる意味もわかりませんが…」という母親の意見が出ていた。

今は塾に行っていたりして、習っていないことを知っている子が多いのかもしれない。
しかし、計算の意味などというものがわかるのは、覚えてしまった後だと思う。
ぼくは小学校の2年の時に九九を習ったが、その時は「ににんがし」という言葉を覚えた。
それが2x2=4であり、それは2を2回足す、という意味だとはっきり分かっていたかどうかは定かでない。

ものを覚えるのはリクツを知ってから、というのは間違っていると思う。
特に小学校などはそうだ。
覚えてから、あとでリクツを知っても何ら問題ない。
というか、リクツにこだわらない方がいいこともある。

先生に余裕がないんだろう。
学習指導要領に、8x7は8+8+8+8+8+8+8とまず教える、と書いてあるのだ。
そう書いてあっても、8x7=56と覚えた子がいてもかまわない、と思う余裕があれば、「なにこれ?」とは書かないだろう。

ぼくらの頃の先生は、「なにこれ?」というようなコメントは書かなかった。
書くならきっと「これはどうやったんですか?」だったろう。

昔から学習指導要領はあったはず。
それでも、今の先生のように杓子定規にやってはいなかったと思う。
今回のやり方を見ていると「馬鹿の一つ覚え」という言葉を思い出す。

もっと柔らかい頭で考えられる人が先生になったほうがいい。

今の教員養成課程はやっぱりおかしいと思う。

| | 考えたこと | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
ニール・セダカ
ニール・セダカというと、ぼくが洋楽を聞き始めるちょっと前に「恋の日記」や「オー・キャロル」「素敵な16歳」が流行っていた。
アメリカン・ポップスの歌手だ。
もう78歳だが、ホームページを見ると元気でまだ歌っている様子。
キーが高くて、きれいなボーカル。
ピアノを弾きながら歌うところはYou Tubeでも見られる。

ずっと馴染みがなかったが、最近昔のポップスを入れたCDの宣伝番組で聞いて、いい曲だなあと思ったのが"Laughter in the rain"という曲。
ピアノのイントロ、ストリングスが絡んで、リフレインのコーラスの転調が印象的。
1974年にビルボードでトップになっている。

この曲はWikipediaによると、外来の音楽がもてはやされ、自分が売れなくなった時のことを歌ったもの、と書いてある。
たしかに、シングルのディスコグラフィーを見ると1962年から72年まで飛んでいる。
出しても売れない時期が続いたんだろう。

ぼくは中学に入って洋楽を聞き始めた。
友だちに入れてもらったカセットで、キングストン・トリオやブラザーズ・フォアなんかを聞いた。
最初に買ったシングルレコードは、アンディ・ウイリアムズだったと思う。
中学生の小遣いでは、アルバムはそんなに買えなかった。
フィフス・ディメンションは中3の時に買った覚えがある。

レット・イット・ビーの映画を、近所の3本立ての映画館で見た。
あれは高校に入ってからだった。
キャロル・キング、ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジェイムス・テイラーなどが高校時代にアルバムを買ったミュージシャン。
まだまだFMラジオで洋楽のベスト10をやっていた頃。
エアチェックもしたなあ。

その頃、日本ではあまり流行らなかったのが、ニール・セダカだったんだと思う。
名前は聞いたことがあったが、曲の記憶はなかった。

日本語の題は「雨に微笑みを」。
雨の中に濡れているけど、雨は好きだと歌う。
ラブソングに仕立ててはいるが、この曲の経緯を見ると「なるほどなあ」と思う。

もう78歳、でもまだ78歳。
“The Immigrant”という曲も作っている。
この人も移民だ。

今でもいい顔をしている。
いつまでも元気で歌ってほしい。

| | 考えたこと | 21:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
厚労省の利権
昨日の続き。

これからどんどん高齢者が増えていくのは目に見えている。
そして、医療費も増大し続け、それが若い人たちの負担になっている。
このことは1月にも書いていた。

さらに、可処分所得は減っており、お金を使えない状態がどんどん進んでいる。
世代間格差は広がり、子どもの貧困にも目を向けないといけない。

だから、増え続ける医療費をなんとかしないといけない。
今すぐできることは手を付けないといけないのだ。
2014年に薬事法を改正して、一般医薬品のネット通販を可能にしたが、処方箋薬についても可能にすべきだ。
一般医薬品の市場は億単位だが、それに比べて、処方箋薬は兆だ。十数倍の市場がある。
そこが改正されないと、本当に便利にはならない。

厚労省は真剣に医療費の削減を考えているのなら、マイナンバーと処方箋を紐付けて、一人あたりの薬の量をチェックすべきだ。
世の中はビッグデーターの時代。
そうすれば、同種の薬を何ヶ所かでもらったりするのを防ぐことができる。

それと同時に、処方薬のネット販売を解禁すべきだ。
そうすれば、薬も安くできる。

どうしようもなくなってから動くよりも、余裕のある時に動いた方がいいに決まっている。

厚労省にどんな利権があるのかわからないが、医療費の削減はいずれはやらないといけないことだ。
若い世代の負担を減らすためにも、必要なのだ。
火を見るよりも明らかなことだと思う。

おまけに、昨日書いたように薬局に行けない人も増えているのだから。

野党もこんなところに突っ込みどころがあるのに、なぜ突っ込まないのか。
要介護の親を抱えた議員はたくさんいるはずだ。

なんとかしてくれ。

| | 考えたこと | 00:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
処方薬の通販
老人が増えて、薬の通販の体制を作ることが必要になっていると思う。
慢性の病気を抱えた人が増え、定期的に医院に通う人がたくさんいる。
そういう時に、処方箋を出してもらって、薬局まで薬を取りに行くということができない人が増えているということだ。

FAXを使って処方箋をしかるべきところに送れば、そこから薬を送ってもらえるという仕組みを作るべきだと思う。
敢えてインターネットを使わないのは、高齢者に配慮した仕組みだ。
処方箋のスキャンがややこしい。
もしもそれにも対応するとすれば、処方箋にバーコードなどを付けて、スマホで読み取るようなシステムにすればいいと思う。

そもそも、処方外の薬が通販できて、処方箋の薬が通販できないという意味がわからない。
医師から処方箋が出ているのだから、直に送ってもらえばいいはずだ。

ウチの母がこないだ病院から、近くの医院で薬を出してもらえるように変えたのはいいのだが、処方箋薬局が道を隔てて向う側にあるので困ったという事を聞き、どないかならんのか、と思った次第。
広い道を隔てて向こう側、というのは、歩くのが困難になった老人にとっては一番ややこしいところ。
タクシーを呼ぶわけにもいかないし、横断歩道があるところまで行って渡って、反対側にいくのには距離が遠すぎる。

ギリギリのところで一人暮らしをしている高齢者にとっては、通販は頼みの綱だ。
逆に言うと、それがあるから、1人で暮らせる。

処方箋外の薬は通販をやめてもかまわない。

でも、処方箋が出ている薬は通販で届くようにしてほしい。

それが高齢化社会への対応だろう。

そもそもなぜ規制しているのかわからないが、ぜひ規制緩和してほしいと願う。


| | 考えたこと | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
大学の将来
文科省が先日「我が国の高等教育に関する将来構想について」という諮問を中教審に対して行った。

その資料を見ると、ホントに大変だと思う。
本格的な人口減少というのが一番の課題だろう。
2005年に137万人いた18歳人口が、2016年に119万人、2030年には100万人、2040年には80万人になるという。
真綿で首を締められるように、だんだんと減っていく。
おまけに、日本は貧しくなっているから、高等教育にかけるお金も減っていく。
だから、今の進学率を維持するのが精一杯だろう。

2030年というと、今から13年後。
そこで19万人も18歳人口が減る。16%減だ。
どうやって生き残っていくか、考えないといけない。

諮問の書類には必要性についてこういう文章がある。

「自主的・自律的に考え、また、多様な他者と協働しながら、新たなモノやサービスを生み出し、社会に新たな価値を創造し、より豊かな社会を形成することのできる人を育てていくことが必要」

まことにその通り。
それは今でも同じことだ。
これが将来を見据えて必要になったというものではない。

そのために、中教審の論点整理をふまえて、以下のような事項を中心に検討したいという。

・教育課程や教育方法の改善
・学修に関する評価の厳格化
・社会人学生の受入れ
・他機関と連携した教育の高度化

これも、今でもやらないといけないことだ。
ずっと同じことを言っている。
結局今できていないことをやろう、ということになる。
それなら、なぜ今できていないのか、ということだ。

結局大学はここ十数年、変わっていない。
ずっと同じことを言われ続けているのだ。
だから、諮問するのなら、「なぜ変われないのか」というのが必要だ。
こないだファカルティ・ディベロップメント(FD)について書いたことが、そのまま課題になっている。
2008年にFDを義務化したが、目に見えて変わったことなどない。
それは関係者も言っていることだ。

なぜ大学が変わらないといけないのか。
それは義務教育や中等教育(高校の?育)がちゃんとできていないという側面も大きい。
今回の答申では、そこに踏み込んで答申してほしいと思う。

要は、文科省もっとちゃんとやれ、ということだ。

本当に早くやらないと、間に合わないぞ。


| | 考えたこと | 21:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
山下達郎 その3
山下達郎という題で2回書いていた。
最初はデビューアルバムのこと、2回目は彼の曲が演歌に聞こえたということを書いた。
今日は3回目になる。

久しぶりに下宿から帰ってきた次男が、山下達郎のベスト盤を聞いていた。
次男の年代なら、初期の山下達郎は懐メロに相当する。
生まれる20年くらい前だからだ。
ぼくなら、戦前の歌に相当する。

しかし、70年代以降はあまり懐メロという感じではない。
レコーディングの技術が進み、音も今と変わらない。
楽器も今と同じだ。
あの時代から、そんなに進歩はしていないからだ。

前に書いたように、ぼくはデビュー当時の達郎がベストだと思っている。
単身アメリカに渡り、東海岸と西海岸で片面ずつ録音したLP。
あの頃の曲がベスト。

その後、吉田美奈子の詩とコーラスで出したレコードもよかった。
Let's dance babyはよく聞いた。
トップノートが半音ずつ下がっていくギターのカッティングは、達郎の十八番だ。

次男に聞いても、その当時の曲がいいという。
ぼくが20代の前半。
あの頃の最先端の音だった。

今はあまり流行っていないが、ベースも当時チョッパーとか、スラップとか言われていた弾き方。
みんなやっていた。
懐かしい音だ。

久しぶりに聞いたが、やっぱり70年代から80年代前半の達郎はいい。
聞くと、若い頃を思い出す。

青春の音楽だった。


| | 考えたこと | 21:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
浅田真央の引退
浅田真央が引退した。
ご苦労さまといいたい。

今まで悩みながら頑張ってきたのは、よくわかる。
彼女は自分では言わないが、今も本当は悔しいんだと思う。
もう1回オリンピックに行って、金メダルを取ってほしかった。

バンクーバーのオリンピックの時、金メダルを取っていれば、果たして今まで現役をつづけたかどうかわからないと思う。
それほどオリンピックの金メダルにこだわったアスリートだろう。

あのオリンピックでは、キム・ヨナの戦略が勝った。
配点からして、トリプルアクセルはリスクが大きく、そのリスクに見合うだけの点数ではなかった。
でも、あのときトリプルアクセルを飛べるのは浅田だけだった。
あの時、浅田真央のチャレンジと書いた。

トリプルアクセルは神様からもらったギフトだと思う。
飛べるから、飛ばないといけないのだ。
それがギフトをもらった人の運命。

バンクーバーでのキム・ヨナの演技はたしかに素晴らしかった。
007の音楽もよかった。

でも、あのとき、浅田がトリプルアクセルを飛ばないプログラムをやっていたら、どうなっていただろうか。
ひょっとしたら、金メダルを取れたかもしれないと思う。

それでも、トリプルアクセルを飛ぶのが浅田なのだ。
一時はそれを封印した時期もあった。
それでも、やっぱり飛んだ。

それが天才の運命。

ぼくは今でもあの銀メダルは世界一だと思っている。

| | 考えたこと | 21:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
仕事の意味
こないだちょっと書いたが、仕事の意味というようなものは、なかなか教えられない。
最終的には自分で意味付けすることだと思う。
人それぞれ、仕事の意味は違う。
たとえ同じ仕事をしていたとしても、その仕事にどう取り組んでいるかで、意味は違うだろう。

そもそも、仕事の意味など考えなくても、仕事はできる。
でも、長くやっていると考えてしまうものでもある。
意味を与えることで、面白くない仕事も面白くなる。

思い出すのは、トム・ソーヤのペンキ塗りの話。
一度ここでも書いたことがある。
塀にペンキを塗るという仕事は単調で面白くないかもしれない。
それをためつすがめつ、いかにも楽しそうに塀をにらみながらやると、それを見ていた人もやりたくなる。
しまいには、トムにいろんなプレゼントをしてでもやらせてほしいというのだ。
仕事って、そういうものだ。

この話は、トムがまんまとペンキ塗りをみんなに報酬をもらってやらせ、その上で塗り終えて褒められるということだが、今から仕事を始めようとしている人には示唆に富んでいると思う。

「その企業での仕事の面白さは何か」を企業側は説明会で伝えようとする。
漫然とそれを聞いていると、ふーん、で終わりだが、その会社に行きたいと思って聞くと、なるほどそういうことか、という気づきがあったりする。
それが本当に自分も面白いと思えるかどうかが鍵だ。
そこに働く上での価値観が出てくる。

「何をしている自分なら、やりがいを感じることができるか」は人によって違う。
過去の経験や持って生まれたものもあるのかもしれない。
それが「これや」と思えるものに出会えるかだろう。

企業のページの「先輩の仕事紹介」などのページもそれと同じこと。
だから、採用のページにそういうものがある。
企業を受けようと思う人に見てもらって、仕事のイメージを持ち、そこにやりがいを感じることができるか、ということを事前に考えてほしいと思ってそういうページを作っている。

就職支援の仕事をしていると、そういう意図を汲んで考える学生が少ないのということに気づく。

自分の価値観と企業のやっていることの価値を考えないと、その企業に入って仕事をやりたいかどうかなどわからない。
そのために、自己分析だ、企業研究だということを口を酸っぱくして言う。

ぼくらの時代には全くなかったことだが…。
インターネットで不特定多数を母集団にして応募を受け付けることができるようになって、こんなことになった。

これは幸せなことかどうかはわからない。


| | 考えたこと | 22:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
月は自転している
昭和のテレビには、権威があった。
NHKであろうが、民放であろうが、あまり関係なかった。
今のような「バラエティ」と言われるような番組はほとんどなかった。
「ワイドショー」も今のように朝から夕方まで、バカみたいにずっとやっているようなことはなかった。
テレビの言うことは正しかったし、テレビに出ている人はだいたいエライ人だった。

昨今はお世辞にもそうではない。
あろうことか、間違ったことを堂々と言う。
5日に放送されたフジテレビの番組の中で、「月の裏側が地球から見られない理由は、月は自転をしないため」という内容が放送されたとのこと。

すぐにネット上でツッコミがあり、おかしいという声があがった。
フジテレビはすぐに「スタッフの確認不足から生じたミス」という説明したらしい。
でも、番組の中で誰かが気づかなかったのだろうか。
出演者はもちろん、たくさんのスタッフがいたはずだ。
その中の誰も気づかなかったんだろうか。
「スタッフの確認ミス」というのはあまりにも情けない。

世の中理科離れと言われているが、テレビ局で働く人はたくさんいるはず。
それらの人たち、全員が間違いに気づかないのはオカシイ。
中には気づいた人もいるのではないかと思いたいが…。
でもそれほど理科離れは深刻なのかもしれない。

月はもちろん自転している。
自転してないなら、いつも同じ面を見せるはずがない。
それは知識の問題ではなく、考えたらわかることだ。

そこまでフジテレビの知性のレベルが下がっているということだろう。

昔のテレビマンが見たら嘆くのではないか。

| | 考えたこと | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
新入社員への注意記事
駅には黒いスーツがたくさんいて、4月から新入社員が働いている。
それを意識して東洋経済のページに「新入社員の「さすがに非常識すぎる」行動7選」という記事が出た。

最近の新入社員がやらかしてしまいがちな事を挙げた記事らしい。
7つを列挙すると、

NG行動1 研修中に寝たり、お菓子をつまんだりしない
NG行動2 休憩中に大声ではしゃがない
NG行動3 タメ口をきかない
NG行動4 仕事中、私物のスマホをチェックしない
NG行動5 会計している様子を後ろでジロジロ見ない
NG行動6 会社支給の携帯やパソコンをなくさない
NG行動7 親に欠勤の電話をさせない

ということだ。
ほとんどは、今さらこんなこと言われなくても、ということだと思う。
研修中は入れ代わり立ち代わり、講師が出てきて話す。
なかには眠くなるような話をする人もいるだろう。

ぼくも新入社員研修の講師をやったことがある。
できるだけ、眠くならないような面白い話をしようと思うのだが、どうしてもやっていることの網羅的な紹介になったりして、面白く話せなかった。
眠る人には気の毒だとは思ったが、まだ船を漕いでいて覚める人はマシだ。
中には突っ伏して完全に寝ている人もいる。
そういうときは、ブレイクを挟まざるをを得ない。
居眠りをして、必死で目を覚まそうとしているのは逆に微笑ましいのだが…。

休憩になっても、十数年前は大声で騒ぐような人はいなかった。
タメ口など考えられない。
本当だろうか…。

仕事中にスマホのチェックをする、というのは最近はあるかもしれない。
中毒のようになっている人もいる。
これは要注意だろう。

新入社員の頃は、奢ってもらうことも多いのだが、その時に先輩が会計しているときに後ろでジロジロ見るというのもダメらしい。
ぼくはあまりジロジロ見た記憶はないのだが、そういうことをするのは失礼、ということだ。
これは知らなかった。

会社支給のモノをなくさないのは当然。
でも、最近はノートPCやタブレットを支給される場合もあるので、要注意だろう。
こういうのは最近の世相だなあ。
昔は支給されるものと言ったら、社員章くらいだった。

親に欠勤の電話をさせない、というのもびっくりする。
そんな人はいるんだろうか。
記事によると、実際にそういう電話があったという人がいるとのこと。
親の方も問題があるなあ。

この季節になると、昔読んだ社会人心得入門という本を思い出す。
ぼくが社会人になる時に読んだ本ではないが、2008年にも一度ここに書いた

何気なく買った本だが、いいことが書いてあった。
当時のサントリーの宣伝で、4月の新入社員の入社の時期には、新聞に文章を載せていた。
いい時代だったと思う。
高度成長の時代。
ぼくらが新入社員の頃も、先輩の社員の人たちはいろいろ文句があったんだろう。

ギリシアの洞窟の象形文字にも、「近頃の若い者は…」と書かれていたらしい。
歴史はあの時代から、繰り返している。

今の新入社員も40年ほど経ったら、きっとそういうことを言うようになる。

その頃の新入社員はどんなだろうか…。

| | 考えたこと | 23:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
初音ミクのライブ
2014年の暮れにボーカロイドの事を書いた。

その時点で10代の人たちがカラオケで歌う曲は、かなりボーカロイドの曲が入っていた。
今日WOWOWを見ていたら、初音ミク(はつねみく)のライブをやっている。
初音ミクというと、CGの歌手。
コンピューターで作ったアイドルだ。
長い髪の毛を左右に束ねて、長いブーツで踊りながら歌う。
ちゃんとバンドが入って、演奏はリアルだ。

客席はよく見えないが、どうもほとんど若い人、それも男性のような感じ。
みんなが蛍光のスティックを持って、曲に合わせて声を合わせて振る。
一糸乱れぬ客席のパフォーマンス。

ステージの中央に初音ミクのホログラムが出てくる。
曲が一段落すると、にっこり笑ってMCをする。
それにも声を合わせる客席。

衣装も途中で変わる。
ギターを弾きながら歌う姿も堂に入っている。
ちゃんと3次元で作られているから、斜めから見ても立体だ。
要は普通の歌手が歌っているのと同じようなもの。

さらに、CGが二体になってピンクレディみたいに歌う。
CGだから一糸乱れぬ動きをしようと思ったら出来るはずだが、それを微妙にずらしていて、人間らしい。
もう一人は巡音ルカ(めぐりねるか)というらしい。

ずっと見ていると、なんか本物のように見えてくる。

今まではコンピューターで合成された声で歌うボーカロイドは、機械的で面白くなかったが、映像が伴うとちょっといいと思ってしまった。

でも、出始めのボーカロイドよりもだいぶ人間らしくなった。
CGの初音ミクはあり得ないスタイル。
顔が小さくて、足が長い。

昨日はアナウンサーがCGになると書いたが、もうすでに初音ミクはアイドルだった。

すごい数のオーディエンスを熱狂させている。

これは本物のクールジャパンかもしれないなあ。
| | 考えたこと | 23:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
バーチャルアナウンサー
静岡放送が、沢村碧(みどり)というアナウンサーを出演させたらしい。
普通のアナウンサーではない。ニュースを読み上げるCGの女性。
ソニーが共同通信デジタルと協力して開発した「ニュースマネージャー」というソフトを使う。
ニュース原稿を音声合成で自然な発話に変換し、CG合成の表情と連動して読み上げる、とのこと。

ニュースは事実を伝えることが第一だ。
原稿をちゃんと読めばいい。
だから、CGの女性でもかまわない。
自然な日本語で話せればそれでいいのだ。

そういえば、しばらく前に日経では記事も人工知能が書くという紹介もあった。
まだテスト中だそうだが、決算などの記事なら機械が書いても同じということだ。
というか、人間より早くできたりするらしい。
数年後には記事も人工知能が書き、それを人口音声とCGで流すということもあるかもしれない。

ニュースのアナウンサーなど、人間の仕事だと思っていたが、そうでもないみたいだ。
テレビ局なら、CGという手が使える。
ロボットを置く必要もない。
これはいいと思う。

意外とビックリするようなところから、ロボット化や自動化が起こるものだ。
アナウンサーがCGになる日は近いかもしれない。

将来、ワイドショーはコストを下げるために、みんなCGになるかもしれないぞ。



| | 考えたこと | 21:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
追悼 中山美保
中山美保というと、関西出身のぼくらの年代なら吉本の俳優を思い出す。
吉本新喜劇の女優だ。
あの歌手の中山美穂ではない。

ぼくは一度中山美保本人と会ったことがある。
あれは1970年、万博のどこかの会場だ。
当時、どこかに出始めの電子タイプライターが多分何台か置いてあったんだと思う。
ぼくは全く使えなかったが、隣の女性が見事なタイピングをした。
思わず打った文字をみると、MIHO NAKAYAMAと印字されていた。

すぐに一緒に来ていた連れの女性たちと話をして、去っていった。

でも、あれはちらっと見た限り、中山美保だった。

Wikipediaによると、彼女は「幼年期は、父親の仕事の都合でオランダ領東インド(第二次世界大戦後独立してインドネシア共和国)・ジャワ島に育ったため、日本語がほとんどしゃべれなかった」とある。
きっと、その頃に英文タイプを覚えたんだろう。

あの頃、吉本新喜劇のマドンナだった。
あの時以来、中山美保が出てくると、あの中山美保だと思ったものだ。

もう今は帰らぬ人となった。
2009年あたりから体調を崩していたらしい。

こないだの島木譲二といい、70年代、80年代に活躍した新喜劇の人たちが続々と鬼籍に入る。

大きな作品に出たわけではない。
それでも、大多数の関西人の心の中には中山美保が生きている。

お疲れさまでした。



| | 考えたこと | 22:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
親同伴の入社式
NHKのテレビニュースで、あるIT企業が親を同伴させて入社式をやっていた。
隔世の感がある。
そのニュースが、こんな非常識な会社があるということなら納得だが、そうではなく、ごくごく普通にこういう企業もある、という紹介だったのだ。
中で親のメッセージを子どもが読むということもやっていた。

数年前にある上場企業の人事の人が、最近は親が子どもの入社に対していろいろ言って困る、ということを言っていた。
この数年で事態が変わったんだろう。

ブラック企業とか、電通の問題とかあって、就職先が心配になる親もいるのだろう。
子どもの方も親に頼るのかもしれない。
企業側もそこがあるから、心配ないという演出をしている。
父親が多かったのも驚いたのだが…。
そこにマスコミが乗ったということだ。
もちろん、それが珍しいからニュースになる。
そんな会社は珍しいのは事実。

これがあと十数年経って、どうなるのかわからない。

ぼくは子どもの入園式、入学式に出たことはないが、十数年年下の世代なら、出る人は多かった。
90年代後半に彼らに聞くと、「父親もたくさん来てますよ」とのことだった。
会社も便利になって、半日単位で休暇を取れるようになったりした。
そして今は普通の出来事になっているようだ。

してみると、この現象はどう見たらいいんだろうか。
親離れができなくなってきたのだろうか。
子離れができなくなってきたのだろうか。
会社がアブナイ場所になってきたんだろうか。
今のオトナの入り口は22歳だが、そこはまだ子どもという扱いになってきたのだろうか。

ニュースで取り扱うようになったということは、ある意味で認められたということだ。

これが毎年社数が増えて、そのうち入社式には親の席ができるのかもしれない。

そんな時代にはなってほしくないが…。

| | 考えたこと | 22:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
英語教育
京都府の教育委員会が2月に英語の先生の状況を発表した。
京都市を除く中学校の英語教員のTOEICや英検の成績が低く、資質が問われかねない、と言っている。
京都市を除くと言っているのは、調査対象ではない、ということで京都市が問題ないというわけではない。

TOEICの目標は730点。これは英検準1級相当。
受験した74人のうち、目標達成したのが2割らしい。
50歳未満の教員150人のうち、74人が受けたということだ。
最低点が280点、500点未満も14人とのこと。
これはひどい。
50歳以上の教員はどうなっているのか、わからない。
また、受けなかった76人はどうなっているのか。

さらに、受験者の平均点はセミナーや自習をしても、578点から588点と10点しか上がっていないとのこと。
これでは先生が勉強しなさいと言っても、生徒は聞かないだろう。

中学校全体では英検準1級相当の達成率は25.8%から34.5%に増えたらしいが、それでも6割以上が下回っている。
これで英語を読んで、書いて、聞いて、話せるという目標?は達成できるんだろうか。

何度も言うが、学習指導要領を変えると同時に、先生も教育される必要がある。
それができるかどうかに成功がかかっている。

アクティブ・ラーニングといい、英語教育といい、まずは先生の教育が第一。

本来なら、学習指導要領を大きく変えた時には、教員養成課程も変えないといけない。
というか、思いつきで指導要領を変えるのではなく、計画的に先生を養成してから変えるのがスジだ。

それは当たり前だと思うのだが…。



| | 考えたこと | 23:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
べっぴんさん
ようやくNHKの朝ドラが終わった。
今回のドラマは今までの中ではだいぶ悪い方だと思う。
予算が少なかったのではないか。

ドラマのキャストを締めることができるベテランがいなかった。
正確にはいたのだが、早く役の上で死んでしまった。
普通はもう少し長いこと生きているのだが、今回はヒロインが年を取るのが早かった。

もう一つは、ヒロインの年齢だ。
二十歳の役者に40代や50代の役を長期間やらせるのは無理がある。
後半の2ヶ月以上、実年齢より20歳以上老けないといけないという役だった。
息子の役のほうが、実年齢は上なのに、自分はもっと老け役になる。
そんな器用なことはできないだろう。

脚本も悪かったが、後半は若い俳優たちがみんな老け役で学芸会みたいだった。
わざとセリフをゆっくり喋ったり、動きをゆっくりしたり工夫していたが、それが見ている方によくわかってしまってはダメだろう。
努力は買うが…、というところ。

だいぶ深刻な予算削減があったのだと推測する。
脚本も、役者もだ。

何でも削りすぎると、表に出る。
心なしかエキストラも少なかった。

近頃よく昔の時代劇を見るが、エキストラの数が多い。
昼間の町並みのシーンでは、必ず人通りがある。
最近のドラマでは、病院だというのに、廊下全く人通りがない場面があったりする。
エキストラは、まず予算カットで削られるんだろう。

しかし、NHKの朝ドラがこのレベルなら苦しい。

視聴料を払っているのに、これではね…。

次回に期待しよう。


| | 考えたこと | 22:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
クラブ活動
中学、高校のクラブ活動で先生が忙しいという。
自分の中学、高校時代を思い出しても、特に運動部はそんな感じだった。
休みの日の試合などもあって、引率していたから大変だ。
10年ほど前に聞いた話だが、私学の高校のクラブ顧問をしている人は、盆と正月の数日しか休みがない、と言っていた。
まあ、好きでやってるんだろうけど、肝心の教育はどうなってるのかな、と思っていた。
夜中まで部員の相談に乗ったりしていたとのこと。

こないだ、文部大臣が部活動指導員の制度化を公布したという記者会見をしていた。
新たに、部活動指導員の規定を設け、学校現場の業務の適正化を図る、というもの。
これによって、地域のスポーツ指導者などが部活動の指導や引率を職務として行えるようになった。
というか、地域の指導員に任せて、先生はもっと教育業務に推進しろ、ということだと思う。
そのため、中体連、高体連、高野連と話し合いを行っているらしい。

先生の採用試験後の配属時には、特定のクラブ活動の顧問ができるかできないかで異動や配属が決まったりするとのこと。
ちょっと強いクラブなら、できたら勝たしてやりたいと思うのが人情。
しかし、それだけで決まるというのなら、本末転倒のような気もする。

先生の労働時間が長く、こういう対策ができたんだろうと思う。
第一義的には、クラブをするために学校に行っているのではないからだ。
前にも書いたが、近所の中学で職員室に先生を訪ねていって、勉強のことを質問したら「そんなことは塾で聞け」と言われたという話もある。
本来の仕事はクラブの指導だと思っている先生もいるということだ。

建前上は、あくまで「教員の負担軽減」を目標として取られた措置。

でも、本当の目標はそこではないと思う。

これからの時代、自分で仕事を選んで決めていく時代。
だからこそ、教育が大事になる。
クラブ活動を通じた人間教育も大事だが、これから先は「自分で考えること」が大事になる。
考えるためには、知識が必要だ。
中学校の在り方も変えていく必要がある。

経済格差を学力格差にしないためにも、公教育のレベルアップが必要だ。

そのための策だと思いたい。

| | 考えたこと | 01:44 | comments(0) | trackbacks(0) |