慈恵医大の外科の大木先生がFacebookで
提言を出している。
こういう先生もいるのに、全く報道もされないし、政府も取り上げない。
一体何がこの事態を招いているのだろうか。
マスコミは注目を集めたいと思うし、感染症の研究者や専門家はいつまでもこの状況が続いてほしいと思っていて、一部の首長はマスコミに露出し便乗して名前を売っているとしか思えなくなってきた。
提言を抜粋する。
1)医療体制が逼迫しているというが、感染者数が日本の数十倍の欧米では医療崩壊が起こっていない。
これは日本の医療体制に問題があるからだ。
本来なら経済を止めずに十分にコロナに対応できたはずなのに、誠に残念な限り。
本提言のポイントは、感染者数を減らすことを目的に、副作用が強く、効果も定かでない非常事態宣言を発出する前に医療体制を強化すべきというもの。
新型コロナがより猛威を振るっている欧米ですら、非常事態宣言の効用や是非に関しては議論の余地があり、欧米比べ強力なロックダウンを行っていないにも関わらず有症状のコロナ感染者数が極端に少ない日本において大きな経済ダメージを伴う患者数を減らす政策を実行する事は論理的とは言い難い。
やむを得ず宣言を発出するとするならば、それは経済を止めるものではなく医療体制強化を目的とした内容であるべき。
2)欧米の真似をするのではなく、日本独自の対策をするべき。
新型コロナは欧米においては恐ろしい感染症であるが、様々な理由から日本人にとっては季節性インフルエンザ程度の病気と位置づけられる。
それは日本での人口当たりの感染者数も死者数も欧米の約50〜100分の1である事や、オーバーシュートが一度も起こらなかった事など、過去1年間の経験とデータをみれば明白。
従って欧米での経験・政策、それに基づいたWHOの見解は日本にとって参考にならないものが多く日本独自の対策が求められる。
3)日本における真の感染者数を推定する。
難しいのは無症状感染者や無症状で終わってしまった既感染者の推定。
抗体検査では自然免疫でコロナを駆逐した場合、獲得免疫・抗体が出てこないから有用ではない可能性が大きい。
すでに、無症状の人に対してPCR検査をした結果(1−3%)、日本には数百万単位の感染者がいたことになる。
世田谷区が施行した無症状の介護職員らを対象にしたPCR検査によると、5455人に検査して55人の陽性が判明した。つまり、1%×1400万人=14万人に対して、死亡者数は632人だから、これらの信頼できる大規模データーから逆算したコロナ死亡率は0.4%程度。
死亡者数は1年の累計で、PCRは1回だけの検査のスナップショットであり、無症状感染者は通年であればはるかに多く存在しており、0.4%でも大幅な過大評価であり、真実の値は季節性インフルエンザと同程度(0.01ー0.03%)と推定できる。
これは2020年の死因別ランキングのコロナの数字を2019年の死因別ランキングに挿入すると、新型コロナは36位で、季節性インフルエンザは31位であることからも理解できる。
世界や米国の死亡原因ランキングでは、新型コロナは3位であり、日本人がいかに新型コロナに抵抗性があるかを物語っている。
さらに、日本のコロナ死者約3500名の平均年齢は80歳であるが、急増している自殺者は40代。
自殺者数はコロナの死者数の5−6倍もいる。
12月31日に東京の新規PCR陽性者数が1300人を超えたというが、都内には14万人単位の陽性者が存在し、そのうちわずか1%がPCR検査を受け、検出されたと解釈すれば、新規陽性者数に一喜一憂する必要はない。
4)いわゆる第3波と医療崩壊については、メディアで盛んに言われているが、新型コロナ重症者が一部の病院に集中し、その病院の声ばかりが報道されているため、バイアスがかかっている。
新型コロナ重症者の適正配分と医療の受け皿を大きくすることが重要。
現在東京都が確保目標としている新型コロナ用ICUは250床だが、これは東京にある全ICU/HCUのベッド数2045のわずか12%。
全国レベルでみると、17377床のICUベッドに対して、新型コロナに使用されているのはわずか4.2%。
無論マンパワーや第二類指定感染症の問題もあり、すべてを使えるわけではないが、こういう事実はもっとフェアに報道されるべき。
緊急事態宣言で経済を止める前に、大阪市長が大阪市立十三市民病院を新型コロナ専門病院へと市長命令ですぐさまコンバートさせた事例をお手本にし、国は自衛隊病院、国立国際医療センターなどに、都知事は都立病院群に一層強力な新型コロナ対応を命ずべきではないか。
今回のようなパンデミックや災害時こそ運営費や赤字補填に多額の税金が投入されている公的病院がその使命を発揮する好機である。人口当たりのベッド数が世界一の日本で、しかも日本に比べて人口当たり数十倍の患者数が発生している欧米でも医療崩壊を起こしていない中、日本で医療崩壊が叫ばれるのは適切な対応をとってこなかった何よりの証拠である。
5)ここでは慈恵医大がまだ余力があることを述べている。
少なくとも慈恵医大では健康診断や人間ドックなどの業務が実施されており、崩壊というようなレベルではないということだ。
6)第2類感染症指定の益と害。この指定によって、PCR検査陽性と判定されたら隔離等が必要となり、濃厚接触者も自宅待機となるので国民に過度の恐怖を与え、さらに保健所も医療も過度の業務を強いられている。
院内で医療従事者一人が感染すると、その病棟は閉鎖、その者と接触した医師、看護師、技師などが自宅待機、当該診療科の手術はすべて中止。こんなことを日本中でやっているので、病院がいくらあっても足りない。
さらに、看護師が新型コロナ専属とならざるを得ないので、極めて効率が悪く、看護師の肉体的・精神的負担増にもつながっているし、ベッドの運用もままならない。これが空きベッドがあっても使えないというような状況を引き起こしている。
全国で重症者用ICUを完備している医療機関は約1000ほどあるが、そのうちこれまでコロナ患者の治療で人工呼吸器を使用した実績があるのは310のみ。これも第2類感染症指定が影響している。
つまり、第2類指定によって、人もハードも極めて効率が悪くなっている。
元々、新型コロナウィルスは未知であり、治療法・予防法が確立されていないから2類になったが、1年にわたって経験を積んできて未知ではなくなったし、多くの確立された治療法が保険適用となっており、厚労省から治療ガイドラインまで発刊されている。
したがって、もう2類からダウングレードして、インフルエンザ・風邪コロナウィルス同様に扱うべき。
国民に対しては、新型コロナについて啓蒙、理解させることが肝要。
10〜40代の若年層については、1)体調が悪かったら学校、職場に行かない、2)症状が強くて辛かったら病院に行く、3)そうでない人は手洗い・ユニバーサルマスクを徹底しつつ慎重かつ力強く経済を回す、という常識的な対応をとるべき。
中高年以上で基礎疾患のある者、70代以上の高齢者に対しては軽症であっても積極的に早期にPCR検査、医療機関受診(肺炎のチェック)を行ってもらい、そして若者における無症候性、軽症者を極力入院させず、新型コロナ病床に常に余裕をもたせ、治療の必要のある患者に入院を特化させる体制を築く事が医療崩壊を防ぐ上でもう一つのポイントとなる。
罹患し症状が出たら、いつでも受診・入院加療が出来る事で国民の安心感も担保できる。また2類感染症指定をダウングレードする事により若干院内感染が増えるかもしれないが、ゼロリスクは存在しないこと、また、運用効率が悪いことにより治療が必要な患者がたらい回しになる事を考慮すると総じてリスク・ベネフィットの観点から十分正当化される。
対策としては医療従事者に対して定期的なPCR検査(週に一回など)を行うことで医療サイドからの無症候性感染のリスク低減を図ることであろう。
7) 高齢者施設や病院での院内感染による死者数が全体の40%を占めているのでこれら感染弱者を守ることで死亡率をさらに下げることができる。そこで公費負担で入院する患者と共に、施設・病院従事者に対して週一回程度のPCRを実施すべき。
8)最近、欧米製薬企業が相次いで有効性が約70%〜95%を謳うRNAワクチンの開発に成功したと発表したが、懸念点は二つある。第一に、人類史上初の遺伝子ワクチンなので長期の安全性が担保されていない。
また、発症と重症化阻止に有効であったとのことだが、感染防止あるいは感染伝搬阻止(無症候性感染者の感染力抑制)に有効であるか否かは不明で、死者数が極端に少ない日本に必要なのは後者である。
インフルエンザは毎年ワクチンが十分供給され、抗インフルエンザ薬が存在するにも関わらず毎年数千人が亡くなっている事実を忘れてはならない。
ただ、医療従事者へのワクチン供給がなされたタイミングで先述の第二類感染症指定を外すのは合理的である。
9) 結論:新型コロナは日本人にとっては経済を停止・破綻させ、自殺者増を招く非常事態宣言を度々発出するほど怖いものではない。
少なくともそうした私権制限を伴う措置をとる前に国民にそれを啓蒙し、実害のない「新規陽性者数」「過去最多」に一喜一憂せず、経済的に新型コロナ対応の私立・民間病院を援助・インセンティバイズし、政治主導で新型コロナ体制強化を命じる事が出来る公的病院を最大限活用し、第2類感染症指定の運用を柔軟にすることで医療崩壊を防ぐべきである。
そしてこの「日本の特権」を活用し、このまま基本的な感染対策を遵守し、国民の生活と経済優先で進めるべきである。詳しくはHP、Facebookにアップしてある「大木提言」を参照されたし
本当に、こういう意見がなぜ取り上げられないのか。
なんのための専門家なのか。
なんのための政治家なのか。
こういう風にして、太平洋戦争も始まったんだと思う。