考えたこと2

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職場あるある
日経xwomanというところのWeb記事で、LIXILの専務のジン・ソン・モンテサーノという人が、LIXILについてこんな事を言っている。

「なぜこんなに静かなの? 何かあったの? と不思議に思った」。10年前に初めて会社を訪れたときのことを振り返るのは、LIXIL取締役 代表執行役専務のジン・ソン・モンテサーノさん。他にも社内の「慣習」がモンテサーノさんを驚かせます。「隣同士の席に座る社員の間でも仕事の質問はメールで送る」、「社内での立場によってエレベーター内での立ち位置が決まる」、「話したい人がいたらまずはその人の上司に許諾を得る」。

ぼくが入社した頃は、まだメールもFAXもなく、何でも手書きでアナログな時代だった。
コピーもゼロックスは高くて、青焼きの時代だった。
オフィスの主役は電話であり、常に何人かが電話で話していたものだ。
だから、大部屋では「静かなオフィス」などという言葉はなかった。

よくしたもので、仕事をしながらでも、誰がどんな事をしているか、電話の声を聞いているとわかった。
最初は実験の部署で、どこのOEMでどんな問題があるか、誰が困っているのかなど、仕事をしながら知ることができた。
設計に移って、試作の依頼の日は工場に説明をしている先輩や、「そんなん、出来へん」と言われて困っている後輩など、いろんなところで、いろんな話が聞こえていた。

だから、試作の込み具合や、本数のタイトさなどもなんとなく共有できた。
今の若い人は電話は嫌がるが、そういうメリットがあった。
時には世間話をして、和ませるテクニックも使う。
そういう駆け引きも電話の交渉で覚えた。

今のオフィスはとても静かだ。
電話がかかってくることがほとんどない。
メールで済むからだ。

90年代、バブルの末期は仕事がめちゃくちゃ忙しく、毎日午前、午後の2回、まとめてFAXの束が届いた。
毎回、10センチ弱の厚みがあった。
それを見て、指示を書いて、課員に配るのが就業時間内で終るかどうか…。
そのあと、自分の仕事をしていた。

そんな時代を経て、電子メールの時代になり、FAXがなくなりかけたときに会社をやめた。
だから、ぼくの中では会社はやかましいところ、という記憶が強い。

でも、今の職場は本当に静かだ。
無駄話もしない、という感じ。
どうしてこうなってしまったんだろう。

その記事には、続いてこう書かれている。

「日本企業の「あるある」な光景は、礼儀ともいえますが、根回しや忖度(そんたく)の文化がはびこると、生産性が下がり、変革も起こりにくくなってしまう。皆が活発に議論し、やりたいことをやれるダイナミックな社風に生まれ変わるため、モンテサーノさんはどう動いたのか? 今朝は大企業の経営陣の立場からの「本気の一歩」を紹介します。」

残念ながら、ここから先は有料だった。
日本の生産性が低い原因は、きっとこんなところにあるのだと思う。



| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 09:38 | comments(0) | trackbacks(0) |

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