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2021.10.02 Saturday
SDGs
知らなかったが、SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)の前に同じようなものがあったらしい。
それをMDGs(Millennium Development Goals、ミレニアム開発目標)という。 2000年に国連で採択されている。 MDGsは貧困や環境問題など、8分類21項目を掲げていた。 2015年までの目標としてできたが、これが未達に終わったから、SDGsができた。 こちらは17分類160項目もある。 普通は目標達成できなければ、その原因を議論して、達成すべき重要な目標に絞るべきだろうと思うのだが、8分類から17分類に増やして新たに目標設定をしたということになる。 なんだかオカシイなあと思う。 目標設定すること自体が、目的になったのだろう。 大きな企業はもちろんのこと、中堅であっても新卒採用をしていたり、中途採用でも意識の高い人を採りたいと思っているような会社は、SDGs担当部署や担当者を置いたりして広報に努めている。 担当者はSDGsの目標のうち、自社のできる範囲のことを選んで、それを実践している(ように言っているはず)。 ぼくが毎朝乗る阪急電車にも、SDGsのアイコンが描かれていて、宣伝をしている。 調べたら阪急阪神ホールディングスはSDGsパートナーシップ企業になっていた。 実際にそれがどれだけSDGsに貢献しているかはわからないが…。 新卒の学生の志望動機には「貴社はSDGsにも力を入れられており…」などと書かれているのだろう。 今の国連は193カ国も加盟し、組織が肥大化してしまった。 やらないといけないことはたくさんある。 貧しい国や疾病がたくさんある国、産業がなく資本がない国、民族間の紛争が起こっている国など。 そんな国のほうが数としては多いのだろう。 国連のメンバーの国々は平等だから、数多くの目標ができる。 前にも書いたが、SDGsは進めていくべきだと思う。 しかし、経済は「差異」で回っている。 みんなが平等というのは、ある意味社会主義的なスローガンだと思う。 それは社会主義が失敗したように、単なる理想であって、実現不可能なものなのだろう。 賢い人達はそれを理解して、ポーズでやっているのだと思う。 だからこそ、MDGsは未達のまま終わり、SDGsもそうなると思う。 誰が悪いわけでもなく、世の中はそういうものなのだ。 シニカルで申し訳ないが、阪急電車のSDGsトレインを見るたびに、ぼくはそう思う。 |
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