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2021.08.20 Friday
笑福亭仁鶴
仁鶴が亡くなった。84歳。
先代の松鶴の弟子で「お前は松竹より吉本が向いてる」と言われて吉本興業に入ったと聞いた。 ぼくが中学の時に落語をやりたいと思ったのは、仁鶴のおかげ。 4題の落語が入ったLPを買った。 七度狐、黄金の大黒、貧乏花見、池田の猪買いだったはず。 高校に入って、落語研究会に入ろうと思っていたが、それがなくて帰宅部になった。 3年になって、落研を作ろうと思った。 その経緯はここに書いた。 当時の仁鶴は上方落語のヒーローだった。 その時代はそんなに長く続かなかったが…。 大学に入って、落研に入り、最初の大きな寄席でやった演題が七度狐だった。 もちろん、仁鶴のネタで覚えた。 1回生の間はずっと仁鶴のネタをやっていた。 ぼくの4年間の出囃子も仁鶴と同じ「だんじり」。 とにかく面白かった。 どんなんカナーとか、うれしカルカルとか、ギャグも多かった。 ただ、仁鶴は前座噺は面白かったが、大きな噺は苦手だった。 だから、トリネタはあまりできなかったし、面白くなかった。 落研では仁鶴より襲名した枝雀の方が圧倒的に人気があった。 それは今となってはわかるのだが、当時のぼくは仁鶴が好きだった。 3回生になって、ようやく枝雀のファンにもなったのだが…。 今でもぼくの落語のヒーローは仁鶴だ。 ご冥福を祈る。 |
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