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2005.12.23 Friday
落研を作ろう
高校3年になった時に、落語研究会(落研)がなかったので、作ろうと思った。
ちょうど、同じクラスに生徒会の書記のS君がいたので、全校生が集まる朝礼の時に、「落研を作りたいので、入りたい人は今日の放課後に○教室に来て下さい」と言ってもらうことにして、それにあわせてポスターを作り、学校の玄関を入ったところに貼った。 (書記は全校朝礼の司会進行をしていた) S君はマジメで律儀なヤツだったので、全校生の朝礼でちゃんと頼んだとおり、言ってくれた。 放課後、教室で待っていたが、誰も来なかった。 一人友達がつき合って一緒に待っていてくれたが、誰だったか、忘れてしまった・・ゴメン。 仕方ない・・とあきらめて帰った。 次の日、S君は勝手なことを朝礼で言ってはいけない、と先生に怒られたらしい。 僕は職員室に呼ばれた。 先生曰く、クラブは勝手に作れない、部室もいっぱいだし、作りたいからといって、勝手に作るわけにはいかない・・・。 僕の高校はけっこう古い高校だったので、昔から続いているクラブがあった。ドイツ語研究会とか、聖書研究会とか・・。実質的には部員はおらず、クラブの部室が並んだ建物に、部屋だけがあって、実質的には活動などしていなかった。だから、部室は空いているでしょう、と反論したら、「xxxx」と意味不明な返答だった。 要するに、OBがうるさいので、クラブを潰すことはできない、というような事だった。 でも、今の生徒が作りたいクラブがあれば、そちらを優先すべきだ・・と言ったら、とにかく、学校の許可なく校内にポスターを貼ったりしてはいけないのだ、と言われた。 まあ、それは納得したが、でも、クラブを作りたい、ということはまた別のことだ。 でも、結果的には人は集まらなかったので、一人では無理だろう・・・と丸めこまれてしまった。 結局、演劇部に入って、そこでやってみてはどうか?ということになり、演劇部の練習に行った。 もちろん、演劇部では落語など練習していなかった。当たり前である。 部員は圧倒的に女性が多く、講堂の舞台裏で練習をしていたと思う。 「武具馬具武具馬具三武具馬具あわせて武具馬具六武具馬具」(ぶぐばぐぶぐばぐみぶぐばぐあわせてぶぐばぐむぶぐばぐ)という早口言葉を大声で言い、「あえいうえおあお かけきくけこかこ させしすせそさそ・・・」という発声練習をした。 あまりに落語とのギャップが大きかったので、あっさりやめた。 (それでも、2回くらいは練習に行ったと思う。) 3年になるまで待って、落研を作ろう、と思い続けてきて、ひと月もたたないうちに野望は絶たれた。 その後、結局JRC(青年赤十字)というクラブに入って、ガリ版の機関誌を書いていたことは、前に書いた(17歳の時間)。 その時に、結局学校というところは、実際の生徒のことを考えていないんだなあ・・と思った。 それは、今でも変わっていないだろう。 あの時、もしも、一人でも入部希望者が来ていたら・・・どうなっていたのか。 人生にたくさん「もしも」はあるが、この「もしも」は結構大きな「もしも」だと今になって思う。 |
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