考えたこと2

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相対的貧困
貧困というと、貧しい国を思い出し、例えばアフリカの国々はまだ衛生状況も悪く、食べ物もそんなによくないと思う。
ケーブルテレビを見ていると、しょっちゅう国連のユニセフの宣伝が出てきて、貧しい国の子供を助けてほしいと訴える。
いったい、寄付のどれだけが彼らのもとに届くのか、ということをはっきりさせてもらわないとなあ、といつも思いつつ、寄付を踏みとどまる。
これらは絶対的貧困と呼ばれ、世界銀行では「1日約200円未満で生活する人々」と定義されていて、2015年には全世界で約7.36億人いるらしい。

それに対して、相対的貧困という言葉もある。
これはある国で「世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない人々」という定義になる。
等価可処分所得とは、世帯の可処分所得(収入から税金や社会保険料を引いた実質手取り分の収入)を世帯人数の平方根で割って調整した額らしいから、国民一人あたりが使える給料や小遣いのことになる。
所得者だけでなく、世帯の子供なども含んで、割った額になる。

この定義で行くと、日本の相対的貧困率は2016年に15.7%になり、約6人に1人が「相対的貧困」。
OECD諸国では日本はアメリカに次いで2番目に相対的貧困が高い国らしい。

これは平均値ではなく中央値だから、1人でも所得の最高額が法外に高い人がいるともろに上がる。
要は相対的貧困を決めるのは、どれだけのレンジで所得がばらついているか、ということだ。
中央値の半分に満たないということは、下から1/4のところまでの人になる。
それが16%くらいの人数ということだ。

アメリカは格差が問題になっており、CEOの法外な給料などの話も聞いている。
だから、当然相対的貧困度は1位というのはわかる。
しかし、日本が2位というのはちょっと意外だった。

日本は1992年あたりから、GDPの伸びが鈍化し、今まで続いている。
とはいえ、1970年代からの高度成長時代を経て、社会は比較的豊かになっている。
ぼくらが小さい頃は確かに貧しかった。
アスファルトの舗装もなかったし、写真は白黒だったし、3種の神器と言われたカラーテレビもクーラーも車もなかった。

でも、今や一部屋に1台クーラーがあり、液晶の大型テレビもある。
見る人は激減しているが…。
車もどんどん増えて、1.4人に1台くらいだ。

そんな状況が30年ほど続いているのだ。
失われた30年で少し貧しくはなったが、他国から見るとそこそこ豊かな国だ。
インフラも老朽化したとはいえまだまだ大丈夫だし、国の制度もある。

その豊かさがあるがゆえに、相対的貧困というのが生まれる。
レンジで下位1/4から下の所得の人が、みんなが貧しければ何とも思わないが、豊かだからこそ貧困を感じる。

こういう問題はどうやって解決するのがいいのだろうか…。



| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 00:19 | comments(0) | trackbacks(0) |

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