考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< April 2025 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
メッセージ
学生の就職支援の仕事をしていると、年に1回くらいはお礼のメッセージを貰うことがある。
こないだも書いてくれた学生がいた。

その学生とはわりと本音の話もしたし、社会の表側だけでなく、裏側の話もした。
親が聞いたら、文句を言うかもしれないレベルの話もした。
もちろん、そういう話が必要だと思ったからだ。

就活して、頑張って、内定がもらえず、初めての挫折体験をした。
真面目な学生だったので、だいぶ落ち込んだと思うが、見事に復活し3つの内定をほぼ同時にもらった。
内定先を選ぶときに、一番向いていると思った内定先を選んだので、ちゃんと自分の価値観ができているんだと思った。

今の日本の文系の就活は学生に無理を強いている部分が大きい。
大学で学んだことはほとんど問われない。
ポテンシャル、と称して人物を見る、ということになっている。
求人も全学部全学科で、誰でもどこでも名目上はエントリーできる。

でも、実際には学歴フィルターがあったり、当たり前だが面接だから主観的評価で決まる。
客観的テストはあるが、性格テストも併用されていて、結果も示されない。
何で自分が選ばれたり、選ばれなかったりするのか、わからない。

まして、働いたこともないのに、なぜこの業界がいいのか、なぜこの会社がいいのか聞かれる。
志望動機と言うやつだ。
それを聞いて、ちゃんと思い通りの部署に行かせてくれるとは限らないし、またその思い入れが合っているという保証もない。
でも、熱意を測るという意味で、それを聞くのが今の就活。
そんなの、意味がないから聞いても仕方がないという会社もあるにはあるが、ごく少ない。
今の50代以上はそんなことを聞かれずに入社しているはずだが、それでも人事担当になれば、判断基準にしているのだろう。

その学生は一応は会社のことは調べるが、自分は本当に働いたこともなく、だから自分が調べたことは話すが、そこに熱意など見えなかった。
理由を聞くと、働いたこともないのに、そんなふうには話せない、という。
それはそうだが…、と言葉が詰まった。
全くの正論だと思うが、今の就活の考え方を話し、そこに熱意を込めないとなかなか通らないという話をした。

もちろん、昭和50年代のぼくらはそんなことは聞かれなかったし、ぼく自身も当時そんなことを聞かれたら、君と同じ意見だったろうということも話した。
それだけ真面目に取り組んでいる学生にウソはつけない。

まあ、やってみるわ、ということで新たなところを受け、そこで内定を3つもらった。

大根役者のはずが、主演女優賞ものや、というメッセージだった。
こちらが本音で話したから、やる気になったのだろう。

そういうことがあるから、この仕事はやめられない。



| | 考えたこと | 00:41 | comments(0) | trackbacks(0) |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://hdsnght1957kgkt.blog.bai.ne.jp/trackback/238014
トラックバック