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2007.05.06 Sunday
店じまい
行きつけの文房具屋さんが店じまいすることになった。
本屋のとなりにあって、すごく重宝していたのに、残念だ。 30年近くやっておられたと思う。 ここ数年、店の品揃えを変えて色々と工夫しておられたが、ついに力尽きたということなのか。 数年前に携帯電話を扱いはじめたが、中途半端だったんだろう。 その後、店舗のスペースを削って、額縁などの装具を置いたりしていたが、難しかったんだろうと思う。 ひとつのビルの中に4軒の文房具屋さんがあったのに、ひとつ潰れ、ふたつ潰れして、残り3軒になっていたのが、ついに2軒になってしまう。 定期入れの中に入れて便利に使えるカードケースもそこで見つけたし、A4サイズのルーズリーフノートも、0.4mmのシャープペンシルも、30穴のパンチも、水性ボールペンも、ペンシル型消しゴムも、シャチハタのスペアインクも、色を選べる2色ボールペンも、そこで見つけて使いはじめた。 少し前から、お店の人も減って、どうなるのかな…という感じだったのだが、今日「完全店じまい」という貼り紙を見て、なんとも言えない気分になった。 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかとまたかくのごとし。」 方丈記の昔から、同じことの繰り返しなのだろう。 さすがに、全品3割引なので、売れ筋のものはなくなっていた。 本当に店を閉めるということだ。 レジの横に、昔お店で顔を見たことがあるオジサンがいた。 店じまいするから、もう一度見に来たのかな…などと思う。 結局、ラインマーカーとボールペン、はやりの安い万年筆を最後の買い物にした。 「ありがとうございました」という声を聞いて、店を出て、もう一度ふり返ると、また「完全店じまい」という貼り紙が見えた。 ありがとうございました…はこっちの言うことかなと思いながら、店を後にした。 本当に残念だ。 |
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