考えたこと2

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歌謡ショー
11月というと、文化の日と勤労感謝の日である。

前に書いたが、文化の日にはボールに乗ってこけた。

勤労感謝の日というと、学園祭だった。
安いウールの着物を着て、三日間毎日朝から夕方まで寄席をやった。
部員が20名弱で、回り持ちだった。一日に何席かやらないといけない。
でも、お客さんが多くて、ウケるのがうれしかった。

漫才をやったこともあったし、歌謡ショー(これは先輩にギターの伴奏を頼まれ、仕方なくやったのだが…)をやったこともあった。

当時、ちょうどカラオケが出はじめで、カセットの化け物みたいなテープの機械が出来たところだったと思う。(8トラックという名前のテープだった)

最初にカラオケを引っぱったのは演歌だったのではないか。
僕はその頃はカラオケなど行ったことがなかったが、その先輩はどこかでカラオケを知り、歌う喜びを知ったようだった。

十八番は、クールファイブの「長崎は今日も雨だった」という曲。

これを、人前で歌いたいがために、歌謡ショーをやろうと言いだしたのだ。
よほどやる気があったようで、画用紙でポスターを作って、自分で「○○(ここは芸名が入る)歌謡ショー」と書いて学校内に貼ってまわっていた。

「あ〜あ〜 長崎はぁ〜 きょうぅも〜 あめぇだぁったぁ〜」の部分を前川清風にせり上がって歌う。
最初はギャグでやっているのかと思ったが、大まじめだった。

とにかく、それを歌うためにやるので、ネタに笑うところなどないのだ。

全く笑いの取れない歌謡ショーはまずい、ということで、先輩に「何か面白いギャグを入れましょう」と言ったが、あまり真剣に考えている風ではない。

結局、365歩のマーチ(水前寺清子)を歌い(歌謡ショーだから、結局は歌なのだ)、「三歩進んで二歩下がる」の部分を、「三歩下がって二歩下がる」という歌詞に変えて、「下がってばっかりやがな」という突っ込みを入れる…というのをやろう、ということになった。(この時点で考え直すべきであったかもしれない)

落研の部室にあった、誰かが川べりに落ちているのを拾ってきたというギターを持って、その先輩と満員に近い(100人以上いたと思う)教室の前に立った。

「さぁ〜んぽ さがって にほさがる」
「下がってばっかりやがな」

もちろん、結果は惨憺たるものであった。
だが、それは笑いを取るということに関してであって、先輩にとっては、「長崎は今日も雨だった」が歌えたから、それで良かったのだ。

嬉しそうな先輩の顔と、口をあけて見ていた教室の最前列の子供の顔が今でも目に浮かぶ。

それが、その当時、創部9年間で初めての歌謡ショーであり、その後後輩が歌謡ショーをやったのかどうかは知らない。

勤労感謝の日というと、この事を思い出す。

歌謡ショー…この言葉もぼちぼち死語ですね…。


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