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2014.07.29 Tuesday
知らない代表校
今年も夏の高校野球のシーズンが来た。
いい加減な高校野球連盟が新聞社・放送局と惰性でやっている感じがあるが、それは長くやっていると仕方ない。 最近は特に聞いたことのない名前が増えた。 少子化に伴って、学校法人は設置校を増やす方向でやるしかない。 小学校だけやっていた学校法人は幼稚園や中学、高校に広げていくという戦略だ。 予備校も同じ。 あの、難関校向けの数学だけやっていたZ会が今や幼稚園もやっている時代。 今年の夏の兵庫県の代表は、神戸国際大付属高校になったらしい。 東洋大姫路まではついていったが、神戸国際大付属になるともうわからない。 神戸国際大学というのはどこにあって、どんな大学なのか調べてみた。 付属高校は垂水にある。 法人は八代学院。キリスト教系だ。 八代学院高校は聞いたことがあると思う。1963年に開学した。 それが大学を作った。 高校ができてから5年後。高校が順調に伸びたから、大学も作ったということだろう。 現在の大学の場所は六甲アイランド。 経済とリハビリテーションの学部がある。リハビリテーションは理学療法士の育成をやっている。 経済学部は経済経営学科と都市環境・観光学科の2学科で、定員割れしている。 学部の定員が1200人だが、1111人しかいない。 沿革によると、1968年に八代学院大学として開学。 都市環境・観光学科は元になる都市文化経済学科が95年にできたのだが、おそらく人が集まらず、それで2008年に名称変更している。 2002年に六甲アイランドに移って、キャンパスも一新したのに、定員割れか…。 苦しいなあ。 理学療法士も、元は専門学校でやっていたが、大学がやりだしてそれが増えた。 高齢化に伴って、理学療法士も増えていくから、2002年に神戸国際大も学部を作った。 こちらは集まっているところを見ると、なかなか先見の明があったのだろう。 でも、定員は320名だから、規模は小さい。 厚労省の基準などがあって、設備や実習先を考えると、大きなものは作れなかったんだろう。 昔の八代学院高校というと、まだ馴染みがある。 今でも男子校だ。でも、男子校で頑張っているのはエライと思う。 苦しくなると女子校も男子校も共学になる。 2001年に甲子園初出場だから、その数年前から募集が苦しくなり、広報のために野球に力を入れはじめたのだろう。 高校野球に出場する、という目標ができると、金と人脈さえあれば野球は強くすることができる。 高校にアスリートコースというのがあって、入学定員40名確保されている。 そこにスポーツが得意な生徒を集めているのだろう。 リトルリーグに精通したコーチや監督を集め、練習場を確保し、ちょっといい選手を集めて、練習三昧すればよい。 あとは運だろう。 高野連が一度は地元の選手を、と言ったが、結局は元よりもひどくなっている。 どこかの県では、地元出身者がいなかったりする。 関西弁を話す選手ばかりになっているところもあると聞く。 どうして、みんな野球やサッカーで広報しようとするのだろうか。 勉強を強くするのが、難しいからだ。 でも、勉強も目標を決めて、教員が頑張れば何とかなると思うのだが…。 だいたい、高校野球でこんな名前聞いたことない、という高校はこんな経緯でやっているところが多いと思う。 野球に力を入れること自体が悪いことではないが、学校自体が力を入れだすと、「高校野球」そのものが、なんか本末転倒みたいなことになってくる。 その道のプロになるのは、受験以上に難しい。 プロスポーツにつながるだけに、ややこしい利権も絡む。 だから、Jリーグのようにクラブチームで育成するほうがいいのだろう。 ぼちぼち高校野球も曲がり角に来ているのかもしれない。 |
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