考えたこと2

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アメリカのトークショー
こないだ書いたが、The Late Late ShowというLAでウィークディにやっている深夜のトークショーを、3週間ほど遅れて週に1回選り抜きで、ケーブルテレビでやっている。

そのオープニングに、司会者のクレイグ・ファーガソンが話をするのだが、これがきわどい。

ワールドカップのジョークは「サッカーファンのふりをする」というもので、これはLAの人たちに大受けだった。
いくらジョークとはいえ、「そんなことを言うのは不謹慎だ」という人がいてもおかしくないレベル。
まあ、ほんとによほどサッカーファンが少ないのだろう。
おそらく、日本なら客が受けないし、苦情が来るかもしれない。

もっとビックリしたのは、国民性のジョーク。
日本でもオンエアするくらいだから、結構人気がある番組なんだと思う。
毎回、客席から何人か選んで前に出てきて話をするのだが、こないだはドイツから来た人が出ていた。
クレイグ本人は、ドイツ訛りの米語で話すという自分のネタがあるらしいが、ドイツ人のことを「マジメで堅物」という感じのジョークを言う。
これも、日本では「不謹慎だ」というクレームが来てしまうレベルだと思う。
それでも、この番組は成り立っている。

アメリカは「人種のるつぼ」と言われるほどの多民族国家。
深夜放送とはいえ、こんなのいいのかな、と思ったのが正直な感想。

でも、The Late Late Showは人気番組で、長いことやっているのも事実。

アメリカに住んでいるドイツ人も、きっと一緒になって笑っているのだろう。
それは、逆にこのショーが長いこと続いているからこそ、理解されているのだと思う。
結局は司会のクレイグ自身と、視聴者の信頼関係に負うのだと思う。

おそらく、「不謹慎なことを言うな」という声が出ても、「それなら番組を見るな」とか「あれはジョークだ」という声が、この番組を守るのだろう。

下ネタはあるが、それはこの時間の番組なら、まあいいだろうと思う。
でも、セクハラの本家アメリカでも、テレビで下ネタを言えるのかとビックリした。
これも、言った本人に対する信頼関係だろう。
聞いたほうが言った人を信頼していて、不快でなければいいのだ。

もちろん、深夜という時間帯だから、というのもある。

こういうのを見ていると、その国の懐の深さを感じる。
何か一つのことに一生懸命になっていても、その反対側で茶化す人がいるのは、社会として健康的だ。
そういう皮肉とかジョークとかユーモアとかいう感覚は、日本人にはわかりにくい。
ヤジもそういう感じで言えば、問題にならない(と思う)。

一方でセクハラ訴訟が起こり、一方でセクハラまがいの下ネタをテレビで言っている国。

アメリカは懐が深い。

きっと日本人もジョークのネタになっているんだと思うが、その回は飛ばしているのだと思う。

見てみたい気もするが…。

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