考えたこと2

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入試の多様性?
以前の日経の記事で、「大学受験、選抜による学力差は 「多様性を重視」の声」というのがあった。
この中で、「高校の探究学習を支援し総合型に注力する桜美林大学の学長補佐(学生募集)・入学部部長の高原幸治さんに大学の一般的な考え」を聞いてみたという。

ここで総合型と言っているのは、従来のAO入試のこと。
2020年に名称が変更されたらしい。
Googleによると、「総合型選抜では、大学の方針と受験生の希望のマッチングを重視し、意欲や熱意、入学後の目標などを総合的に評価します。選考方法は大学によって異なり、小論文や面接、プレゼンテーション、資格・検定試験の成績、大学入学共通テスト(共通テスト)などを課す場合があります。」と書いてある。

要は、大学が自分たちのほしい学生のプロファイルに合った学生を採る、ということだ。
でも、定員割れをしていたり、早めに募集人員を埋めたい大学(苦しい大学)にとっては、早めに合格者を集めたい、という手段に成り下がっている。

何度か書いてきたが、AO入試は本来の趣旨にしたがって、大学が汗をかいてちゃんとやれば、いい入試だと思う。
しかし、実体はほとんどの場合、学生集めの手段。

文科省は推薦入試は定員の5割という基準を決めており、いくら頑張っても半分しか採れない。
だから、総合選抜型をやって早めに合格者を増やそうという考えだ。

この記事でも、「一般選抜では筆記試験による学力試験が重んじられるが、総合型や学校推薦型では学ぶ意欲や主体性などに重きが置かれる。」と書いてある。
学ぶ意欲や主体性を学力試験で評価するというのが、本来の入試だろう。
それを減らして推薦や総合選抜でやるというのは、要するに本気で学ぶ意欲や主体性を計ろうという気がないということだ。
学ぶ意欲や主体性を曲がりなりにも客観的に表しているのは、やはり学力なのだと思う。

桜美林大学の学生募集担当の学長補佐兼入試部部長が、「学びの構成員が多様化することが元来の目的」だと言っている。

入試の目的を履き違えた考えだと思う。
本来の入試の目的は、その大学のカリキュラムを学ぶためのリテラシーや基礎学力、学ぶ力があるかどうかを選抜することだ。
そうでないと、入った学生は授業を聞いてもわからない。
実際、ぼくの勤めていた大学では、そういうことが起こっていた。
わからないから、私語が多くなり、授業が成り立たない。

「ディスカッションやアクティビティーを通して多面的に学んだり多様な考えをぶつけ合ったりすることが授業の目的になれば、学びの構成員は多様な考えや異なる経験を持っていた方が豊かな授業になる」と言っているが、それはきれいごとだ。

ディスカッションやアクティビティーを取り入れた授業など、学生任せの無責任な授業になる。

もう入りやすくなったのだから、推薦や総合選抜の比率は合わせて定員の3割くらいにすればいいのだ。
文科省は天下り先の確保のために、そんなことはしないだろうが…。




| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 19:02 | comments(0) | trackbacks(0) |

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