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2024.12.11 Wednesday
ナントカの方
こないだ仕事の帰りに、環状線が15分ほど止まった。
福島駅でお客さんが線路に落下という事故があったらしい。 用事があったので急いでいて、ちょっとイライラしたが、それ自体は仕方のないことだと思う。 そのイライラの原因の大きな部分は、アナウンスだ。 やたら、「〜の方」という車掌だった。 こんな感じだ。 「何時何分頃、福島駅の方で、転落事故の方があり、ただいま安全確認の方をおこなっておりますため、お客様にはご迷惑の方をおかけしますが、もうしばらく車内の方でお待ちいただきますよう、お願いいたします。」 何でも「方」をつけたらいいというわけではない。 「消防署の方から来ました」という消火器の詐欺が昔あったらしいが、あの頃から「方」は使われ始めたのだろうか。 若い車掌の声だったので、バイト敬語が残っているのかもしれない。 例に出した事故の文章は「の方」を全部取っても全く問題ない。 というか、取ったほうが正しい日本語だ。 なぜ「方」をつけるのだろうか。 転落事故、というより、転落事故の方と言ったほうが丁寧だと思うのだろうか。 まあ、「方」をつけると、婉曲表現になるというから、なんとなく丁寧になったような気になるといえば、そうかもしれない。 しかし、これだけ多用されると、本当にイライラする。 だいたい、間違った言い方なのだ。 「よろしかったですか」とか「千円からお預かりします」などにも違和感を感じるが、急いでいるときにあのアナウンスを聞くと、ほんとにイライラする。 でも、あと何十年か経ったら、あれが丁寧な表現になるのかもしれない。 言葉は変わっていくからなあ…。 |
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