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2024.10.19 Saturday
介護破綻
厚労省が、介護職員の数が2040年に57万人不足するという推計を出した。
これが少子高齢化の結果だ。 不足を解消する目処は立っていないという。 それはそうだろう。 すでに、2030年にIT人材が70万人足りなくなる推計が経産省から出ている。 そちらのほうがよほど問題だろう。 ITは介護よりも明らかに生産性が高い。 そちらを充足する努力をしないと、GDPも増えないし、経済が衰退する。 そうなったら、介護どころではなくなる。 だから、介護の人を増やすのではなく、介護される人を減らすのが大事だ。 今回の総選挙で、ようやく尊厳死という言葉が国会議員から出てきた。 介護の負担を減らすためには、過剰な介護をやめて、北欧のように自然死に任せることが大事だと思う。 無理に生かすと、介護施設で働く人が増え、施設が増え、仕事が増える。 楽に仕事をしようと思うと、寝たきりの人を増やす。 そして、過剰な介護が増える。 物理的な寿命が増えるから、社会保障を圧迫する。 いまこの悪循環の状態だ。 ぼくは、母の死を見て、もっと早く楽にしてあげたらいいと思った。 最期のころはもう認知も進み、ほとんど生きているだけだった。 生きることに価値があるとすれば、それは自分の意思でなにかできたり、少なくともそれを伝えることができるということだと思う。 それもできなくなって、施設の中で生活している姿は痛々しかった。 食事ができなくなっても、食事介助される。 もちろん施設の人たちは親切だったし、感謝している。 でも、間違いなく何もしなければ、老衰死しているのだ。 それを無理やり生かすのは、虐待だというのが北欧の考え方。 ぼくもそう思う。 これは過激な意見だが、実際に北欧では自力で食べられなくなったら、介助したりしない。 それが寿命なのだ。 どうしても寿命を伸ばしたい人は、金を出せばいい。 金融資産の6割は高齢者が持っている。 それを使えばいいのだ。 残念ながら、それしか手はないと思う。 |
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