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2024.08.11 Sunday
蜻蛉
昔の2時間ドラマ、BSやCATVの中にはそれ専門か?というようなチャンネルがある。
バブルの頃には、2時間ドラマが本当に多かった。 スタッフを大勢ロケに行けるだけの予算があったということだ。 西村京太郎のシリーズなど、ロケが必須。 まあ、スタッフの楽しみにもなったのだろう。 たいがい、行った先の有名な温泉宿やリゾートホテルで事件が起ったりする。 火曜サスペンス劇場、土曜ワイド劇場など、2時間枠専門の「劇場」があった。 潤沢な制作費があったのだ。 まあ、ストーリーなどはワンパターンとはいえ、今のドラマほどチンケな感じはしない。 ゲストも多いし、セットも多い。 十津川警部シリーズや、江戸川乱歩の明智小五郎シリーズ、タクシードライバーのシリーズなど、シリーズ化されて続くものもあった。 今のBSのそういうチャンネルを見ていると、会社がバブルで一番忙しかった頃、ちょうどテレビなど全く見ていなかった頃の番組もあり、暇つぶしになる。 そういえば、亡くなった先輩が、「うちの嫁はんが2時間ドラマばっかり見てる」という話も聞いた。 そういうぼくも、地上波の下らない番組を見るよりは、昔のナントカ劇場を見るほうがましだ。 ちょっと前までは海外のドラマをよく見ていた。 もちろん字幕で、こういうときはこういう英語を話すのか、といった発見もあったからだ。 今ではもう面倒になって、吹き替えを見てしまう。 それで、2時間ドラマに戻ってしまったりする。 その2時間ドラマの「赤い霊柩車」シリーズ(リアルでは見たことがない)をこないだ見ていたら、主人公の片平なぎさが、お棺に折り紙で赤とんぼを入れるという納棺師に理由を聞く、という場面があった。 その答えが「日本では蜻蛉という文字は、美しい、ということを表していて…」という話だった。 そんな話は始めてだったので、ネットで調べてみると、こんな記述があった。 「蜻蛉(とんぼ)」という字の、青と令には"美しい"という意味があり、蜻蛉という字は "すべてが美しい"という意味を持っているらしい。 トンボという虫は、昔の人々に、美しい虫だと思われていたのだろうか。」 ということで、まんざら嘘でもないようだ。 蜻蛉の美しさというのは、よくわからない。 今では家の近所ではほとんど見ない。 蝶も飛んでいるのを見るのは珍しい。 でも、小学校のころ、夏の終わりの夕方に、赤トンボが群れになって飛んでいた景色は思い出す。 オニヤンマとか、ギンヤンマとかいたが、やっぱりトンボといえば赤トンボだった。 あの昔の風景が懐かしい、と最近思うようになった。 |
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