考えたこと2

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源氏物語
毎週、「おしゃべりな古典教室」というNHKのラジオ番組を聞いている。
メインのキャスターは木ノ下裕一という歌舞伎関係の人だが、この人が先生役で生徒が教えてもらうという形式。
初代の生徒は小芝風花。
聞き始めた時は、もうだいぶ慣れたころだったので、先生にいろいろと質問をしていた。

二代目の生徒は小野花梨という女優。
2022年4月からやっているが、最初はものすごくぎこちなかった。
扱うのは能や歌舞伎、浄瑠璃や古典の文学。
若い人たちにとっては、なじみのないものばかりだから、仕方がない。
2年経って、だいぶ先生に印象を伝えたり、意見を言うことができるようになってきた。

今週は、源氏物語の六条御息所の話だった。
小野花梨が、今回はものすごく活発で、六条御息所の気持ちを代弁していた。
珍しいと思ったら、田辺聖子の現代語訳を読んだらしい。

ぼくも田辺聖子の新源氏物語の上下を読んだ。
高校時代に古典で源氏物語のテキストを読んだり、入試の問題でやったりしたが、主語がなく誰のことを言っているのかわからなかったり、単語がわからなかったりして、難しかったことを覚えている。

田辺聖子のファンになって、新源氏物語も読んだが、田辺訳は古典になじんでいない人でもわかりやすく、当然わかるだろう、という気持ちを省いているところもちゃんと訳に入れて書いていると思う。
とても読みやすく、田辺訳は源氏物語のすばらしさを後世に伝えていくのにはピッタリだ。

この大作が、1000年以上前に作られている、という事実は文学史に残る金字塔と言ってもいい。
実家から谷崎潤一郎のかなり分厚い現代語訳も持ち帰ったが、あれはなかなか読む気にならない。
やっぱり田辺訳なのだ。

それを読んだから、小野花梨が小説内の人物に共感して、生き生きと作品について話せているのだろう。

ラジオを聞いていて、田辺聖子の現代語訳のすばらしさを再認識した。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 22:19 | comments(0) | trackbacks(0) |

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