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2024.06.18 Tuesday
一周忌
去年の6月に、亡くなった先輩の葬儀に欠席した。
脊柱管狭窄症で歩くことがしんどかったからだ。 昨日はそれを知っている会社の先輩が、一周忌のお参りに行く機会を作ってくれた。 3人でお宅に訪問したのだが、六甲の裏側の大きな家。 二人の子供はもう独立し、奥さんと2人で住んでいた。 お子さんの一人は近所に住んでいるので、そこにとりあえず一緒に住む、という予定になっているらしい。 引っ越しがもうすぐということで、家の中にはたくさん段ボールがあった。 仏壇は実家に置いてきたということで、実家にあった位牌がいくつか並んでいた。 そこに、新しい位牌と遺影が置いてある。 お線香をあげて、約16年間のお礼を言った。 ぼくが会社に入ったときに、同じ部署だった。 ぼくより8年ほど先輩で、物理をやっていたということで、力学には強かった。 勉強しなかったぼくなど、聞くことばかりだった。 最初の部署で4年ほど働いたが、その時は一緒の部署だっただけで、担当が違ったのであまり交流はなかった。 月に一度、実車テストで一緒になる程度。 その後、設計で12年ほど一緒だった。 ぼくの上司になったときには、好きなようにやらせてもらえたし、責任はかぶってくれる、という人だった。 会社を辞める時にも相談して、わかってもらえたと思う。 学校法人で働いている間は連絡を取らず、そこを辞めて今の仕事を始め、慣れたころにメールで連絡した。 数か月に一度、よもやま話をしようということで、もう一人の先輩を加えて(その人が一周忌の連絡をくれた)、3人で集まって話をした。 コロナに入って、大腸がんが発覚し、その時は余命3か月と言われたということを、初めて奥さんから聞いた。 余命3か月と言われて、3年生きたということだった。 最後に会ったのは、亡くなる8か月ほど前。 その時は、近所の喫茶店に行って、話をした。 元気そうだった。 ちょうど抗がん剤の投与期間の隙間で、その時なら行けるということだった。 車好きで、新車を何か月か待ちで買ったが、運転はできなかった。 でも、後ろには乗れたとのことだ。 きっと運転したかったんだろうなあと思う。 お宅にはギターが置いてあった。 もともとクラシックギターを弾くと聞いていたが、ヨーロッパ駐在の時にスペインで買ってきたとのこと。 娘婿が引き取ってくれるらしい。 昨日は長いこと奥さんの話を聞いて、初耳のこともあったし、ああ、そうかということもあった。 温和で、ユーモアもあって、それでいて論理的な人だった。 まだまだ聞きたことがたくさんあった。 1年経って、本当に惜しい人を亡くしたと思う。 向こうに行ったら、またよもやま話をしようと思う。 |
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