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2024.01.08 Monday
屈託
「屈託とは、年を取らないとわからない、鬱々とした思いのことだ」と剣客商売の主人公、北大路欣也が扮する秋山小兵衛が言っていた。
池波正太郎のオリジナルとはちょっと違うが…。 そういえば、ぼくもそういう年齢になって、屈託がわかるようになった。 思うように身体が動かないとか、どこが痛いとかそういう物理的な苦労もある。 夜中に何度も起きて、トイレに行くのも歳をとった証拠。 時には若いときにした失敗を思い出して、くよくよしたりする。 昔は先のことなど考えなかった。 無限の時間があると、大きな勘違いをしていた。 だから、いつかはなんとかなると思えた。 もう今は思えない。 あと何年生きられるかわからないが、終わりを意識させられる。 そういう年になった。 特に去年手術をして、それはひどくなった。 鬱々とした思いがよくわかる。 調子のいいときはそんなに思わないが、やっぱり年をとるということは嬉しいことではないのだ。 あと何年、この屈託と付き合っていかないといけないのだろうか。 |
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