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2023.12.14 Thursday
中国の教養教育
職場で回覧されていた「大学新聞」というのを見ていたら、中国の教養教育について書いてあるコラムがあった。
早稲田大学の日本人の教授が書いている。 それによると、中国では大学の教養教育は「通識教育」と呼ばれ、政府が全国共通で必修としているのは政治・道徳、軍事理論、体育、英語、ITの5つとのこと。 必修に軍事理論が入っているのがスゴイ。 平和ボケの日本では、政府が大学の教養教育に「軍事理論」を必修で入れろと言おうものなら、安保反対くらいの規模の運動が起こりそうだが、お隣の中国では違う。 当該のコラムでは、早稲田の先生は「軍事理論」について何もコメントしていなかったが、それに驚いたのが感想。 軍事理論を必修にしている、というのはどういう意味なのか。 18世紀までは世界一の経済規模で、大国だった中国が植民地化された反省なのだろうか。 いずれにしても、どんなことを教えているのか気になる。 中国の通識教育については日本の大学で主に教育分野での論文が出ている。 ところが、そこには「軍事理論」という項目はあるが、内容がない。 必修で習わせているくらいだから、何を教えているのかと思うのだが…。 70年代の日本の学生運動では、ソ連と中国を偶像化し、社会主義は素晴らしいということになっていた。 当時はぼくもそう思っていた。 でも、スターリンが自国民を何千万人も殺したり、中国も毛沢東が同じようなことをやって、結局社会主義とは名ばかりで、共産党やその書記長の独裁だとわかった。 そして、1989年にベルリンの壁が崩壊し、やっぱり自由主義が勝ったと思った。 でも、いまだに中国を偶像化している人たちが多いと思う。 中国共産党や習近平の独裁体制は良くないと思わないのだろうか。 領土問題も、福島の汚染のプロバガンダも、酷い話だ。 ぼくは中国の人たちについてはよくわからない。 どちらかというと、親近感を感じる。 上海で会ったキムさんや、香港の人たちもいい人だった。 でも、共産党のやり方はおかしいだろう。 それでも、大学のセンセイなどは、中国はいい国だと思っているのだろうか。 中国の通識教育のコラムを読んで、そう思わされた。 あの人たちは、アメリカの大学で教養教育として「軍事理論」を必修化しても同じ態度なのだろうか…。 |
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