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2023.09.05 Tuesday
LAUNDRY-GATEの想い出
ちょっと退屈な時間が増えたので、もう一度ユーミンの曲をいろいろ聞いた。
前回のベスト20には入れなかったのだが、やっぱり気になる曲がある。 それが「LAUNDRY-GATEの想い出」だ。 1978年のアルバム「紅雀」に入っている。 この曲はまずアレンジがいい。 松任谷正隆と結婚して最初のアルバム。 だから、彼も気合が入っていたのだろう。 イントロのエレピとブラスはダークなイメージで盛り上げて、歌に入るところで明るく変わる。 暗い曲かな、と思って聞き始めると、イントロで裏切られる。 細かく刻まれるハイハットやドラムの音はゲートがかかった感じ。 80年代の先取りだろうか。 この曲の歌詞は学生時代のユーミンの友達の歌とのこと。 元の米軍立川基地の中に洗濯の工場があり、その門がLAUNDRY-GATE。 2駅続くほどの基地の大きさだ。 歌では、この友達に男の扱いやピザの作り方を習ったり、ジミヘンのレコードを借りて、返さなかったなど、想い出が歌われる。 間奏はまたダークなブルースギターのソロに続いて、うって変わって明るいコーラスがかかったピアノ。 凝った音作りだ。 歌の中では、友達は基地のアメリカ人で、見送る約束に寝過ごして、結局会えずに彼女は滑走路から飛んでいってしまった。 「16の誕生日 私にくれた 苦い口紅つけてきたのに…」 そしてまた暗い感じのブルースギターのソロで締める。 この「ジミヘンのレコード」というフレーズがぼくには響く。 あの時代、あの雰囲気、そういう時代を過ごしていた、ということだ。 ユーミンの声でないと、この曲はダメだと思う。 やっぱりこの曲はいい。 |
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