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2023.05.26 Friday
恨むか、申し訳ないか
こないだ2時間ドラマの再放送を見ていたら、認知症で寝たきりの母親とその介護の息子が出てきた。
刑事もので、結局は介護している息子が犯人だったというストーリー。 自宅で介護していて、非常に大変だという背景がある。 その中で刑事の上司が、実は自分の母親も認知症で施設に入っている、という。 一時は警察をやめて、自宅で介護をしようと思ったのだが、それも限界だった。 介護施設に入れるかどうかというときに、こういう言葉を聞いたという。 「もしも自宅介護を続ければ、きっとあなたは母親を恨むようになるだろう。施設に入れたら、母親に申し訳なく思うようになる。そのどちらかを選ばないといけない。」 もちろん、経済的な問題もあるが、これは真実だと思う。 上司は「申し訳ない」方を選んだということだ。 実家で母が一人暮らしをしているときから、時々行って会っていた。 まだまだまともだった頃だ。 そこからサービス付き高齢者住宅に入居した。 それは母の意思だった。 弟と二人で、軽トラック1台で引越しした。 母はそこが終の棲家になると思っていたが、だんだんと認知症が進み、一度目の大腿骨頭骨折。 病院でリハビリをやっているときに、認知がだいぶ進んだ。 とどめを刺したのが、コロナになってからの二度目の大腿骨頭骨折。 3か月ほどほとんど会えなかった。 リハビリを終えて、帰ったところは今の施設だ。 サービス付き高齢者住宅のケアマネが入院中に会いに行って、もう無理だという結論で、探して入ったところ。 脊柱管狭窄症になって、会いに行っていないが、申し訳なく思っている。 幸い、年金でほぼまかなえているから、そこに住んでいる。 前にも書いたが、生きているというより、まだ死んでないという状態。 会いに行っても、仮面のような顔をしている。 会うときは昔の写真を持っていくのだが、調子がいいと少し笑うこともある。 だんだんと足も萎えて、車いすの生活になった。 ほとんど寝たきりだと思う。 本当に申し訳ないと思う。 |
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