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2023.05.12 Friday
笑いをとること
相談を受けているときには、なるべく相談者の笑いをとるようにしている。
なぜかというと、笑うという行為は、信頼関係の中でしか起こらないことだからだ。 人は相手を警戒していると、面白いことを言っても笑わない。 よく、プレゼンの時に笑いをとる、ということをいう人がいるが、これも相手の信頼関係がないと起こらないことだからだ。 欧米圏のプレゼンは、ジョークで始まったりすることが多い。 やっぱり笑うという行為は、相手への信頼や安心感を示しているのだと思う。 よく学生が面接で「ウケた」という話をするが、それがダイレクトに合否とはつながらないが、緊張が緩和してやりやすくなる、ということを表している。 故人になった枝雀が、「笑いは緊張の緩和」だと言っていたのも、その文脈だろう。 相談に来ているのだから、敵対しているわけではないが、それでも自分にとって海のものとも山のものともわからない。 そんな状態で、どんなことを言われるのだろうか、という緊張がある。 それを緩和するのが「笑い」だ。 短い時間で、基本的には一期一会の面談だから、素直に聞いてもらいたいと思う。 そのために、笑いを意識するのは大事だと思う。 まじめだけではいけないのだ。 相談員は自分の見方だ、仲間だという意識の表れが、笑いになる。 面接練習で笑いをとるのは難しいが、最初にどんな質問をしてほしいかとか、エントリーシートにどんなことを書いたかを聞く。 そのあたりで、笑いが取れれば、いい感じで面接練習ができる。 ぼくの面接練習は、基本的に話す練習と質問のバリエーションを増やすことだ。 まずは等身大で自分について語る練習。 そして、自分について語っているが、思わぬところを突っ込まれて答えられなくならないように、質問をする。 本番までにそれについてどう答えるかを考えておくためだ。 こちらは面接を受けたこともないのだから、それくらいしかできない。 練習だから答えられなくても笑えばいい。 そういう態度でのぞめれば、きっと本番もうまくいくと思ってやっている。 |
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