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2023.01.19 Thursday
60歳で充分
今日20歳の学生と話していたら、人生100年というが、60歳で充分と言っていた。
まだまだ若いから、100歳まで生きなくてもいい、と思うのだろうか。 それとも、あと40年生きたら充分と本気で思うのだろうか。 「君らの時代は、定年などなくなり、働ける間は働けという時代になるだろう」というと「えー」というリアクション。 何で今の人は定年できるのに、自分たちはできないのか、ということだ。 就活を控えて、気持ちがナーバスになっているからそう思うのかもしれない。 ぼくらから見たら、長く働けてラッキーだと思う。 もちろん、そうでないと思う人もいるだろうが…。 でも、今の年金や医療制度は維持できない。 貰う人がどんどん増えて、払う人が減るからだ。 厚労省の資料によると厚生年金に関しては、75歳以上は平均で払った額の6倍程度もらえるが、若い人は2倍程度。 一方で、2005年生まれの0才児が取られる額は8000万円という計算。 世代間不公平が大きすぎる。 それでも、貰えるほうが人数が多いから、民主主義ではどうしようもない。 そのために、ちゃんと考えることができる政治家を選出し、その人たちが考えるべきなのだが、結局票が多い方におもねってしまう。 政治家の質なのだろうか。 それとも、民主主義の限界なのだろうか。 ぼくらは戦後の民主主義教育で、民主主義の仕組みは良いものだと教えられた。 実際に80年代に社会主義の国々が破綻してからは、一層民主主義がいい、と思ってきた。 フランシス・フクヤマの「歴史の終わり」だ。 若い人たちが、60歳で充分などというのは、将来に希望がないからだろう。 それは今の世の中がそう思わせているからだ。 それは取りも直さず、民主主義が良くないということだと思う。 シニア・デモクラシーを何とかしないといけない。 若者が、早く死にたい、と思うような社会はロクなものではない。 |
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