考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< April 2025 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
9060問題
うちの母は92歳。認知症で老人ホームに入っている。
ぼくは、来年で66歳。

年齢的には90代の親を60代の子どもが見ている、という9060問題になる。
以前、8050問題というのがあったが、そこから時間が経って、9060問題になった。

今年の1月に、ちょうどぼくと親子の年齢が同じケースで親が亡くなり、子どもが訪問介護の医師を撃ち殺したという事件があった。
同じような事件が起こっており、たいがい犯行は男性。
これが9060問題を表している。

うちの母の年金は、父がいろいろやっていたのでそこそこ多い。
だから、うちの母は2017年にサービス付き高齢者向け住宅に引っ越しをした。
坂の上にある家では、もう生活ができないと思ったからだ。
脳梗塞や心不全をやったことも一因。

それまでの実家には54年住んだ。
祖父が買っていた土地に、家を建てて引っ越したのがぼくが小学校1年の時だ。
まだ家の前の道が舗装されていなかったし、テレビは白黒だった。

母が実家を離れるときには、もっぱら生協の宅配で買い物をしていたのだが、同じものをいくつも買っていたりして、しんどかったのだと思う。
だからこそ、自ら近所のサービス付き高齢者向け住宅にかわったのだ。

そこでは食事は食堂で食べられるので、朝だけパンを焼いて食べ、昼晩の2食は頼んでいた。
毎月の家賃を払って、少し足が出るのだが、それは貯金でなんとかしのいでいた。
そうこうするうちに、大腿骨頭骨折というのをやって、入院した。

そこで環境が変わり、認知症が進んだ。
退院していろんなものが無くなったり、何度も電話がかかってきて「どうしてるんや」と毎回聞かれたりした。
何度か路上で倒れて、救急車で緊急搬送され、迎えに行ったりすることが増えた。

2020年にコロナになって、反対側の足の大腿骨頭骨折をやって、3ヶ月の入院したのが決定的だった。
ほとんど面会もできず、ケアマネからもうサービス付き高齢者向け住宅では対応できないという話をもらい、今の老人ホームに移った。
いろんな要因があるのだろうが、知り合いの誰とも会わないという環境は、認知症を劇的に進めたと思う。
そのころから、もうテレビも見なくなった。

そんなこんなで今は自由に外出できない老人ホームにいる。
それは良くないことだと思うが、ここまで行ってしまうとやむを得ないと思う。
幸い、母の年金額と貯金の額がそれを経済的に加納にしている。

冒頭の、訪問介護の医師を撃ち殺した事件は、子どもが無職で親が死ぬと年金もなくなり、自分が生活ができなくなる、という状況で起こった。
ずっと無職だったのかもしれない。
収入がなくなって、経済的に生きていけないということで、犯行に及んだ。

これが8050問題に続く9060問題。
それに関連して「親の死体遺棄」や「親の年金・生活保護費の不正受給」などの事件が後を絶たないという。

これが現代の日本の闇だ。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0) |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://hdsnght1957kgkt.blog.bai.ne.jp/trackback/240880
トラックバック