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2022.11.13 Sunday
最近のコーラス
最近の歌を聞いていて、気づいたことがある。
高音のコーラスがあまり使われなくなった。 特に、ソロシンガーの歌では、少なくなったと思う。 ぼくは中学のときにビートルズの"Please Please me"を聞いて、コーラスを知った。 ジョンとポールのコーラス。 メロディがジョンで、コーラスがポール。 いつも3度上のコーラスだ。 あれがずっと頭の中に残って、コーラスと言えば3度上と思っていた。 70年代、80年代はわりとそんな感じだったが、最近はそうでもない。 一人多重録音が当たり前になって、メロディーを強調するために3度上はあんまり使われなくなったんだと思う。 同じ声で3度上を歌うと、どっちがメロディーかわからなくなる。 それでなくても、イントロは短くとか、サビから入るとか、ストリーミングで聞いてもらうためにはいろんな制約がある。 若い人たちの中にはもうそれが当然になっているのかもしれない。 そんな中で、メロディーを重視して3度上のコーラスを使わなくなったのだろう。 以前、アカペラ部のメンバーの学生と話したときに、特技は3度上ですぐに歌えること、というのがあった。 なるほど、それは特技やなあ、と感心した。 歌は世に連れで、最近はその学生も、特技を発揮する場所が減ったと思っているかもしれない。 緊張感を伝えるために、出せる音程のギリギリで歌っていて、3度上をつけるのがしんどい、ということもあるかもしれない。 今の歌のキーは昔に比べてすごく上がったと思う。 フランク永井は低音の魅力、と牧伸二がネタでやっていたが、あんなのはもうない。 今の歌の音域は2音くらいずれている感じだ。 そんなこんなで、今の歌で3度上のコーラスは減少した。 あのジョンとポールの歌声は秀逸だったのだが‥。 |
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