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2022.06.15 Wednesday
アホの坂田
ぼくが中学校の頃だったから、昭和44年くらい。
西暦で言うと1969年くらいだった。 コメディNO1という漫才コンビを深夜放送で知った。 前田五郎と坂田利夫の2人組。 前田は去年亡くなった。 坂田はまだ生きている。 このコンビが出したレコード(この当時はまだレコード盤の時代)が「アホの坂田」。 今から考えると、よく出したなあと思う。 その当時は坂田利夫はアホで売っていたから、何とも思わなかった。 坂田というのはけっこうある名字だろう。 調べると、249位と書いてあった。 とにかく、「アホ アホ アホの坂田」という出だしと、サビの「アホの坂田 アホの坂田 アホの坂田 アホの坂田 アホの坂田」という連呼の歌詞だ。 男女の合唱団がバックで歌っている。 詳しい歌詞は覚えていないが、あの「アホの坂田」の連呼は今の関西の65歳以上なら、誰でも知っているのではないか。 キダタローの作品のなかでも、非常に印象的な曲。 この頃はSNSもなく、面白ければ誰が迷惑しようとどうでもよかった時代。 と言い切ってしまうと語弊があるが、とにかくさして問題にならなかったのは事実。 発売中止にもならなかったし、だいぶ長いことラジオで聞いた。 坂田姓の人はいろいろと文句があったと思う。 実際、そういう投書などもあったのではないか。 でも、それらを吹き飛ばすほどの坂田のアホさ加減と景気のいい曲だった。 今ならすぐにツイッターあたりで炎上するだろう。 まあ、そういう題名の曲を出そうという人もいない。 いかに世の中が寛容で平和だったかを表す曲として、後世に残してもいい曲だと思う。 もしも、坂田が佐藤や田中であっても、世に出ていたと思う。 それほど日本は寛容な国だったのだ。 |
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