考えたこと2

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パーパス経営
最近パーパス経営という言葉をよく聞くようになった。
こういう記事もある。
パーパスはPurposeのことであり、日本語では「企業の存在意義」というような意味だとされる。
要は、企業のビジョンやミッションと並んで、パーパス(存在意義)を重視して、それを明確にして経営するということだ。

ソニーは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というパーパスを2019年に発表した。
社員の8割が肯定的だというが、まあそうだろう。
特に反対する理由もなさそうに思う。

一方で、ソニーの会社情報にはビジョンやミッションという言葉はなくなった。
パーパスで代用したということか。

採用情報のページには「ソニーのビジョン」という言葉がある。

「世界中の人と社会に、テクノロジーの追求と新たなチャレンジによって、「感動」と「安心」を提供し続ける。」

同じようなものだろう。
どこが違うのか、わからないし、言い方を変えただけという気がする。

ネット上にはパーパスとミッションやビジョンの違いについて書いてあるページもあった。

「パーパス:何のために存在するのか、何のために事業を行うのかという存在意義
ミッション(任務):パーパスを達成するために、自分たちが行う物事の内容・戦略
ビジョン(展望):ミッションの見通しや、将来こうありたいという姿
バリュー(価値):上記により生みだされる価値」

まあ、細かく分類すればそうなのかもしれないが、ソニーの例を見てもわかるように、大きな違いがあるとは思えない。
分類することに、どんな意味があるのかもはっきりしない。

冒頭で紹介した記事にもあるように、比較的若い人たち(記事の著者は33歳)がパーパス経営を支持しているのだと思う。
彼らは気候変動やパンデミック、ESGなどの言葉に敏感だ。
また、それらを煽って利益を得ようとしている人もいる。
これで一山当てようという正義の味方を語った人たちだ。

記事の中ではフリードマンの言葉が紹介されている。

「ビジネスにおける責任は、それがゲームのルールの範疇にある限り、すなわち、欺瞞や詐欺のないオープンで自由な競争に従事する限り、企業のリソースを用いて、利益を増大させる活動に従事することである。」

要は「企業の目的は社会的責任を果たすことではなく、経済的利益を拡大することだ」ということだ。

ぼくもそう思う。
企業の目的が社会的責任を果たすことなら、日本は高度成長などしなかった。
一部の企業は公害をまき散らかし、下請けをいじめ、出稼ぎ労働者を使ったりしたが、それでも70年代から80年代にかけて、豊かになったのは事実。
その時代に儲かったから、今の日本があるのだし、90年代以降環境経営とか、2000年代以降にCSRなどという言葉が流行ったのだと思う。
そこからは、低成長だが…。

前にも書いたが、CSRを習っている学生が「CSRをやっていること」を軸に志望動機を書いたら、みんな落ちたのは事実。
当時から、それは儲かったからやるものであり、もちろん企業の目的などではなかった。

その延長上に脱炭素(カーボンニュートラル)やESGなどの言葉があるのだと思う。
ただ、今度の動きは「温暖化で地球が滅ぶかもしれない」という大義名分があるから始末に負えない。

ぼくは温暖化を食い止めることに反対はしない。
ただ、日本はもうすでに十分やっているし、日本のCO2排出は世界の3%しかないのだ。
日本が必死で頑張って、国民は停電の頻発に耐え、GNPは下がり、至る所に太陽光パネルや風車だらけにしても、100年後の温度が0.1度下がるかどうか、というオーダーだと思う。
なぜ今そんなに焦ってやらないといけないのか。

パーパス経営を広めるのはいいが、それと社会的意義は別にしないといけない。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) |

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