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2021.11.30 Tuesday
ミドシラ
ギターのスケールというのは2種類ある。
絶対値でいう言い方か、完全に相対化した言い方かだ。 絶対値で常に言える人はもちろん絶対音感のある人。 音がその音そのものでイメージできるのは強い。 でも、ぼくのようにそんなものは全くないプレイヤーは相対化して考える。 何度か書いたが、ドの位置をずらして考えるのだ。 なんでもハ長調、ドレミで考えることになる。 ただ、ややこしいのはアドリブで弾くとき。 譜面を見て弾くのは弾けても、アドリブで弾くときには弾く音を考えながら弾かないといけない。 昨日のレッスンの時に、オルタードスケールの話になった。 だいたい、オルタードというのはテンションの集合みたいなもので、臨時記号(シャープやフラット)が付きまくる音階のことだ。 簡単に頭の中で階名を言えないのがネック。 オルタードスケールはジャズでよく出てくるのだが、そのスケールはキーがCでみると「C D♭ D♯ E F♯ A♭ B♭」となる。 これを頭の中で、レのフラットとか、ファのシャープとか、考えながら弾くのは難しい。 一言で言えないからだ。 ゆっくり弾くのならまだしも、早く弾こうとすると無理。単に長すぎるからだ。 その悩みを先生に伝えた。 先生はオルタードスケールを弾く時に、どういう音名を考えて弾いているんですか?と聞いたのだ。 そうすると、先生はコードの形と、そのコードが使われる場面でどう考えているかを教えてくれた。 オルタードスケールは、ドミナント・モーションするセブンスコードの半音上のマイナーコードのスケールだという理屈がある。 ワケがわからないだろうが、要するにG7→Cというコードの時にはAbm→Cと考えることができるということだ。 このときにAbmのコードをキーとして、ミドシラと弾く。 これは絶対音でいうと、レ#シシbラbという音。 レ#シシbラbという音を意識しても弾けないが、Abmのミドシラだったらわかる。 実際は同じ音でも、相対的に考えるといろんな音の名前がつく。 マイナーコードのミドシラという音はギター弾きなら馴染みがある音。 その途端、オルタードスケールのレ#シシbラb(Abmのミドシラ)が指板上に見えるようになった。 こうやって、見える音を増やしていくのだろう。 人によって、音の覚え方はいろいろだろう。 先生はそういう説明は初めてしたと言っていた。 ということは、音名では覚えていないということだ。 指板上の形で覚えているのかもしれない。 それでも、ぼくにとっては腑に落ちた。 いいレッスンだった。 |
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