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2021.11.21 Sunday
ブラウン管
ブラウン管というとテレビの代名詞だった。
これも若い人たちにとっては、死語だろう。 会社勤めを始めた頃、振動騒音の実験でオシロスコープを使っていた。 オシロスコープは、テレビ以外でブラウン管を使う実験機器。 85年に設計に移って、それ以来お世話になっていないが、当時のオシロスコープはブラウン管だった。 とても長いブラウン管を使う必要があるらしく、パネル面に対して奥行きがやたら長かった。 オシロスコープに信号をつなぐと、信号を時間軸で見ることができる。 それで力を電気に変えて、波形をモニターしていた。 懐かしい。 カラーテレビのブラウン管を作る技術も日本は強かった。 ソニーのトリニトロンという技術は有名だ。 しかし、それが液晶に代わり、どんどん良くなって、最初こそシャープが調子良かったが、サムソンに抜かれて、今やテレビは輸入がメイン。 パナソニックは国内での生産をやめた。 賃金が安く、市場が大きな国で生産して売るというのが合理的なのだろう。 日本のメーカーでも、作っているのは海外だ。 もうテレビの代名詞として、「ブラウン管」という言葉が使われることはないだろう。 オシロスコープもデジタルになってしまったし…。 今の10代の人たちは、ブラウン管テレビを見たことがないと思う。 テレビと言えば、薄い液晶のパネル。 ボタンがやたら多いリモコンがついている。 そんな時代になってしまった。 ここでも、日本が世界のトップから凋落したというストーリー。 アナログのすり合わせ技術は高かったのだが、デジタルになって、優位性がなくなった。 そういう話はたくさんある。 2000年代以降、そんなことさえ遠い過去になってしまった感があるなあ。 |
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