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2021.10.08 Friday
ノーベル賞に思う
今年のノーベル物理学賞は、アメリカ・プリンストン大の真鍋淑郎氏らの受賞が決まった。
アメリカ国籍を取っておられ、アメリカでの研究だから日本は関係ないが、めでたいことだと思う。 昨今のノーベル賞は世界に対する貢献というような評価軸も出てきたようで、真鍋氏の温室効果ガスの効果というような研究が、地球温暖化のメカニズム解明に貢献したということだろう。 シュミレーションの元になるデーターなのだと思う。 特に欧州は温暖化に熱心だから、それも追い風になったのだろう。 なぜ、真鍋氏がアメリカで研究をしたのか、というような記事もあった。 それらによると、やはり研究費の問題だという。 東大とハーバードの研究費は一桁違うらしい。 もちろん、日本特有の派閥意識などで自由に研究できないという面もあったらしいが…。 今のノーベル賞の理系分野の研究は金がかかる。 着想も大事だが、それを実現しようとすると大変だったりする。 計算をするだけでも、計算資源を使うからお金を使うのだ。 地球規模のシュミレーションなど、膨大な計算量だろう。 結局その研究をやって、金になるかというのも大事なのだろう。 高度成長の頃の日本なら、たくさんのお金があった。 だから、すぐには金にならなくても、余っているお金を使うことができた。 でも、高度成長が終わり、低成長の国になって、老人が増え若い人が減ってお金もなくなった。 だから、研究費が使えない。 豊かであることが先で、それから分配なのだろう。 新総理は分配で豊かさを、と言っているがそんなことはない。 分配を先にすると、金は儲からない。 成長できるから、分配できる。 これも老人国家の考え方なのだろう。 シニアデモクラシーだ。 真鍋氏の功績はアメリカの功績だ。 それは、格差は大きいとはいえ、アメリカが成長し続けているからだと思う。 新総理の言うことが反映されて、株価は下がっている。 資本主義は冷徹なものだから、分配で成長などということを言っているから、仕方がないと思う。 国民がそれを選んだのだろう。 ぼくらはもうすぐいなくなるからいいが、若い人たちはそのツケを払わされて大変だろうなあ…。 |
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