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2021.08.08 Sunday
日本の中小企業
デーヴィッド・アトキンソン氏の記事。
日本は中小企業の生産性を上げないと、ダメだという。 ずっと続いている低成長を脱し、少子高齢化の中でもGDPを上げていくためには、これが必須だという意見。 平均寿命が伸びて、当分の間高齢者が増えていく日本。 年金や医療費を何とかしないといけない。 そのためにも、豊かにならないといけないのだと思う。 のんびり成長しなくてもいいなどという人は、自分のことしか考えていない年寄りだろうと思う。 豊かになることで、日本の社会保障は充実してきたのだ。 記事によると、2060年までに生産年齢人口は今の水準の約半数になるらしい。 どう考えても、若者の負担は増える。 一方、日本の生産性は先進国の最低レベル。 アトキンソン氏は、これを「生産性を向上させる余地がたくさんある」と言ってくれている。 何故かというと、日本では69%の労働者が中小企業で働いているのだが(アメリカでは47%)、従業員数の基準を合わせると、それはほぼ8割になる。 8割の労働者が生産性を上げれば、必然的にGDPは増えるだろうということだ。 大企業の生産性は低くないので、それだけ中小企業が上げる余地は大きい。 というのも、大企業と比較して、中小企業の生産性は50.8%、ほぼ半分だ。 アメリカでは62.9%、ドイツ、イギリス、フランスなどでは78.1%となっている。 やはり伸びしろは大きい。 だから、彼は日本の成長には中小企業の改革がキーだと言っている。 驚いたことに、彼の言うには日本の中小企業はどうやって生産性を向上させる方法はわかっているが、それを実践していない、という。 何故かというと、その投資をするには規模が小さすぎるからだと結論している。 彼の意見には説得力がある。 そのとおりかもしれない。 今の地銀や信金など、中小企業の融資を進めようとしているが、それら銀行が企業統合などもっと進めるべきなのかもしれない。 継承問題など、実際に止めようとしている企業も多いだろう。 人手不足だからだ。 それらの企業の資産を引き継ぐなど、まだやれることはあるはず。 合理化、効率化を図って頑張ってほしいものだと思う。 |
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