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2021.04.23 Friday
b9という音
b9という音は、和音の元になっているルートの音の半音上の音。
ただし、1オクターブ離れている。 通常は7thコードの上に音を重ねていくことになるから、C7b9なら、ドがルートの音でドミソに7thであるシのフラットを乗せて、その上にレのフラットを追加することになる。 ルート音の半音上の音が和音に重ねられるというのは、何となく納得がいかない。 どう考えても不協和音になると思うのだが、これが実際に重ねてみると、何ともいえない切ない響きになる。 ピアノで鍵盤の隣の音を一緒に弾くと、和音というより雑音になると思う。 不協和音というやつだ。 経過音としてはいいけど、和音としては成り立たない。 しかし、これがオクターブ離れて弾くと、それほど不協和音に聞こえないから不思議だ。 ギターという楽器は弦が6本しかないから、一度に鳴らせる音はどう頑張っても、6つまでになる。 昔は鳴らす音は多ければ多いほどいいのだ、と思っていたが、そうでもない。 和音のそれぞれの音には価値があって、3度と7度の音は価値が高いと言われている。 3度はその和音がメジャーか、マイナーかを決める音だし、通常の7thとメジャー7thではかなり響きが違う。 つまり和音感を決める音なのだ。 だから、和音を感じるためには5度を飛ばして、3度と7度を弾くといいという。 実際、5度の音(ドミソでいうとソの音)は飛ばすことが多い。 やむを得ず飛ばす場合もあるし、積極的に飛ばす場合もある。 音の数が多いと、アンサンブルのジャマになるという場合は、3度、7度を弾くのが鉄則らしい。 それに加えるとすると、切ない響きのb9になる。 これがジャズではよく使われる音。 ポップスを聞いていても、なんかジャズっぽいなあと思う時は、このb9の音が使われてたりする。 このあたりはロックとだいぶ違う。 ロックで多用されるパワーコードは、逆にルートと5度だけの音で、メジャーかマイナーかよくわからない感じになる。 b9の音を意識して、上手に使わないといけない。 |
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