考えたこと2

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データー野球
アメリカの野球はデーター野球になった。
だいぶ前に、マネーボールという小説があったが、その当時から選手の成績データーを利用して、それまでの勘と経験に頼るやり方を変えてスカウティングする、という手法が一般的になったのだろうと思う。
要は、従来の常識を覆し、打たなくても、アウトにならなければいい、ということで一発屋よりも選球眼のいい選手が重視されたりしたのだ。

今やメジャーリーグにはほとんど野球の経験がないコーチがいるらしい。
レイズの監督が、試合中もデータ分析をやってほしいということで、プロセス&アナリティクスというコーチ職が新設されたという。

さらに、各種の測定器ができて、投げたボールの縦横の変化量や回転効率などが測れるようになると、そのデーターを利用する方法が考案されるようになった。
2年前にはそのスペシャリストがフルタイムの打撃コーチとしてヤンキースに採用されている。

確実に、メジャーリーグは変わっているのだ。
野球に科学の視点が入るようになった。
それによって、データーがわからない名選手はテレビなどで解説はできるが、コーチや監督にはなかなかなれなくなったという。

なるほどなあ、と思う。

ぼくの知っているアメリカの人たちは、とにかくデーターを入れるのが好きだった。
それがまだ何の役に立つのか、わかっていなくても、貯めていた。
こういう気質が、いざ何かしようとするときに、役に立ったりする。

日本の現場では、まずどういう役に立つのかという説明をしないと、データーを貯めないという姿勢。
この差は大きい。
デジタル機器が発達し、データーを貯めるのが容易になっても、データーを貯めない。

マネーボールに出てくるアスレチックスのデーター解析係は、大学のリーグ戦のデーターでスカウトの判断を下していた。
これも、そういうデーターが残っているからこそできた。
西洋人の気質なのだろうか。

何の役に立つのかわからないデーターを貯めておくからこそ、それが役に立つかどうかが検証できる。
統計データーはたくさん集めてなんぼの世界だ。
その労を惜しむのがぼくの知っている日本の現場だった。

スポーツファンには失礼だが、野球なら別にデーターを貯めなくてもいい。
所詮、楽しみのためのものだ。

でも、モノづくりの世界などでは、その差は大きい。
日本がデジタル化の時代に遅れてしまった一因はそういう気質にもあるかもしれない。

メジャーと日本のプロ野球を見ていて、そう思う。




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