考えたこと2

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最後の春休み
春休みがなくなって、もう四十数年。
大学に関わるようになってから、春休みがまた巡ってくるようになった。

春休みというと、やはり切ない気分。
別れを告げないといけないからだ。
この季節になると、「最後の春休み」が聞きたくなる。

もうすぐ別の道を歩き 思い出してもくれないの

一番思い出に残るのは、やはり大学4年の最後の春休み。
ぼくは卒業式にも出なかったし、下宿の近所の友だちとも、正式に挨拶を交わしたわけではなかった。

それでも、4年間入り浸った落語研究会の誰もいないBOXに行って、中に入ったこと、そしてその時の空がとても青かったのは覚えている。

入学式もあまり記憶にないし、卒業式にも出なかったような者が、大学に関わる仕事をするとは思わなかった。
まあ、ほとんど授業にも行ってなかったのだから、いい加減な学生だった。
いまだになんで卒業できたのかと思う。

この季節になると、毎年人通りの絶えた廊下を見ていて、そういうことを思い出す。
これも学校に勤めたものの特権かもしれない。

歳を取ると、そういう切ない思いをすることがなくなるから、こういうのは貴重だ。
そういう記憶が、心の老化を防ぐように思う。

だからユーミンのベストワンは「最後の春休み」。
どうということのない曲だ、という人も多いだろう。

今日のレッスンでこの曲のコード進行について聞いた。
メロディーだけ聞いているとそうでもないが、バックのコード進行は結構凝っている。
聞いてみると、サビのところの半音でベースが下がっていくC#m7-5-CM7-Bm7-Bbdim-Am7というところなど、なかなか良くできているとのこと。
そうだったのか。
そんなに凝ったコード進行だとは思わなかった。

ぼくにとっては、春休みの瞬間の思いを切り取った一枚の写真のような曲だ。

「ひっそりとした 長い廊下を 歩いていたら泣きたくなった」

きっとユーミンも最後の春休みに学校に行ったのだとぼくは思う。
そうでないと、この歌詞は書けない。

初めて聞いてからおおかた40年くらい経つ。

学校に関わるようになって、この曲の良さがわかった。






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