考えたこと2

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代理店というビジネス
広告代理店はGoogleに食われた。
旅行代理店は日本ではヤフートラベルや楽天トラベルに食われた。
そもそも代理店というのは、文字通り「代わりにやる」というビジネス。
それを実際の受益者が、自分でもやれるようにしたのがインターネットの技術だ。

AirB&Bは旅行者と部屋が空いている家主をつなぐビジネスで、これも旅行代理店の中抜きをした。
中古品の流通が盛んになったのも、メルカリなどのネットシステム、宅配運送のインフラのおかげ。
日本ではあまり普及していないが、Uberというライドシェアのシステムで、車を持っている人は誰でも個人事業主としてタクシーができるようになった。

若い人たちは最初からスマホを使いこなして、代理店など通さずやっている。
ぼくらよりも上の世代は、比較的裕福だったから代理店を通して何でもやっていたのだが…。

こうしてみると、誰かの代わりにやる、というビジネスはことごとく苦しいように思う。
インターネットと電子決済、宅配などのインフラが整って、直接受益者同士でやってしまおう、ということになってくる。
それによって、代理店に払うお金が浮く。
こういうことが、ここ20年ほどのデフレの要因の一つにもなっているのだろう。

電子書籍ができて、出版社という代理店ビジネスが苦しくなる。
これは本来、書籍というものは読者と作者をつないでおり、その代理が出版社の機能の一部だということなのだ。
必然的に、出版社に入るお金は減る。
その分、受益者である作家と読者は儲かる。

そんなふうに考えていくと、世の中の代理店ビジネスは意外と多いことに気づく。

芸能プロダクションだって、パフォーマーを選別する「代理」をやっていると思えば、その部分はYoutubeなどに中抜きされている。
パフォーマンスしたい人がやって、見たい人が見る、ということだ。
宣伝はSNSなどで口コミで広がる、というのがパターンだろう。

となると、そういうビジネスは今の若い人たちがぼくらの年代になる頃には廃れているかもしれない。
ただ、そうなった世界は個と個がつながる社会のように思うし、何となく荒んだ世界にも思える。
社会で共有するものが減るからだ。

ネットは社会を明るくするもの、と思っていたが、そうでもないのかもしれない。




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