![]() |
2020.04.21 Tuesday
民主主義の苦境
ウォール・ストリート・ジャーナルのチーフコメンテーターが、「民主主義の苦境」について記事を書いていた。
世界中の民主主義国家は混乱して、機能が低下しているように見える、ということだ。 トランプ大統領のような独善的なリーダーは、この傾向を指摘し、民主的なリーダーたちは、何かが軌道を外れてしまったと思案に暮れているという。 ヨーロッパを見ているとよくわかる。 2度の大戦を通じて、各国の結びつきを強め、西欧圏を一つのマーケットにしてしまう、という理想を掲げてEUを作ったのに、それが綻びてきた。 移民の問題が大きくなったのがその一因。 移民の安い労働力は欲しいが、それが制限なく入ってくるというのは嫌だ、というようなことだろう。 イギリスはとうとう離脱してしまったし、ドイツ首相は引退が決まっているし、フランス大統領は高齢者の評判が悪い。 アメリカの大統領選は、民主党の立候補者が左右に分かれて言い合っている。 ようやくバイデンに決まったが、それでも左右の溝は深い。 日本ではシルバー民主主義というような状態で、票の高齢化が起こっている。 そのため、政治家が高齢者に忖度して、若い人たちを優遇するような政策が取られにくくなっている。 もちろん、民主主義がベストな制度ではない。 時には衆愚政治に陥ることもある。 統治される側がポピュリズムや極度のナショナリズムに走れば、それが反映されるのは当然だ。 そこに民主主義の難しさがある。 だからこそ、統治される側の人たちの?育が大事なのだと思う。 さらに、今はSNSの影響も大きい。 ロシア、北朝鮮、中国は西側の国々にフェイクニュースや印象操作をしているらしい。 具体的に日本がどの程度影響を受けているのかはわからないが…。 ぼくらは戦後アメリカの影響を受けて、民主主義?育を受けた。 自由と平等の価値を教わったし、選挙で多種多様な意見の人たちを選べることはいいことだと思う。 でも、その多種多様な意見を悪用して印象操作をするのは悪質だ。 その印象操作に騙された人は、本気で操作された意見を言って世の中を変えたりするからだ。 アメリカの大統領選挙でも同じことが行われているという。 人々が多様であることが、民主主義の脆弱性を産むのかもしれない。 これからの時代、民主主義は受難の時代かもしれない。 でも、最後には民主主義が選ばれると思う。 これも教育の影響か…。 |
![]() |