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2020.02.20 Thursday
野球と車好き
ちょっと古い記事だが、オートサロンという改造車のフェアの記事があった。
東京モーターショーとは違って、もともとシャコタン(極端に車高を下げた車)などの展示会だ。 動員数が前回比101.6%で、過去最高だったという。 でも、バブル崩壊後改造車市場は縮小し、カーメーカーがそういう交換部品をディーラーを通じてオプション販売し始めた。 超扁平タイヤや大径のアルミホイールなどが装着されたり、オプションになったのもこの頃だと思う。 タイヤメーカーにとっては、ドル箱のサイズが、正規サイズで装着されたり、オプションで選べるようになった。 要は部品メーカーの儲けをカーメーカーが横取りしたような格好。 ということで、2010年代に入って、東京オートサロンは改造車というよりも、一般的なクルマ好きが集まるようになったとのこと。 カーメーカーも、こっちにも力を入れたということだろう。 それにしても、本家のモーターショーは入場者数が減り続けている。 海外メーカーの出展も減り、東京よりは上海を重視し始めた。 日本のマーケットの10倍以上の人口がいるのだから、そうなるのは当然だ。 携帯電話が出てきてから、若い人たちの可処分所得は減った。 通信費に1万円弱を取られるからだ。 昔は食費を削っても、クルマを手に入れることが大事だったが、今の若い人は違う。 新しいクルマより、新型のスマホが求められる時代。 ぼくが会社をやめるちょっと前から、クルマ関係の雑誌が減った。 一時は本屋の棚を一つ全部クルマ関係が占めていたが、バブル崩壊とともに減り始めたのだ。 今は見る影もない。 若い人たちが、クルマにカリスマ性を見いだせなくなった。 今やクルマはカーシェアか、中古か軽で十分。というか、都市部ではなくてもいい。 自家用車の稼働率は低く、資源の無駄遣いだと思われている。 結局オートサロンに集まったクルマ好きは、昔のクルマ好きだったということだ。 それはちょうどプロ野球ファンに似ている。 タイガースを見に来ている甲子園球場も年寄りばかり。 昭和を席巻したクルマ文化とプロ野球。 どちらも、尻すぼみの状況だ。 あと20年もしたらほとんどファンがいなくなる。 その運命をどう変えられるか…。 |
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