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2020.02.06 Thursday
ロボット税
WSJ(Wall Street Journal)によると、ビル・ゲイツは「ロボット税」を呼びかけているとのこと。
「ロボット税は複数の目的に役立つと考えられる。雇用を奪う自動化を遅らせる一方、集めた税収で人間の労働者が支払う税金の減少分を埋め合わせることができる。他の方法で徴収することも可能だ。議会で人間をロボットに置き換える企業の税控除を制限するような法案を通してもよい。あるいは雇用主や従業員が支払う給与税に相当する課徴金を企業に払わせる方法もある。」 たしかに、ロボットがどんどん増えると、資本家は人件費を払わなくなって、所得税が徴収できない。 税収が減るということになる。 それでも、儲けは従来どおりあるから、資本家は儲かる。 だからロボット税、ということだ。 冗談ではなく、アメリカでは税金や法律の専門家が「ロボット税」について真剣に検討しているらしい。 すでに、パソコンやネットワークの普及で、自動化は大きく進んだ。 経理で計算するために何人もいた人たちは、パソコンの会計ソフトのおかげで職を失った。 各種センサーとの組み合わせで、人が検査していた工程が自動になり、職を失った。 そういう事例はたくさんある。 それでも、パソコンを管理したりセンサーをメンテナンスしたりする仕事が増えた。 その分、職が生まれたことになる。 いろんな会社にシステム部ができて、それが大きくなったのも、その影響だ。 つまり減った仕事もあれば、増えた仕事もあり、トータルではそんなに影響がなかったのだろう。 全体で見たら、ソフトウェアやネットワークの会社ができて、雇用は維持されたといえるかもしれない。 今回もロボット関連の会社ができて、そうなるんだろうか。 そうでない、という意見もあるし、いや、今までと違って雇用を生み出さないという意見もあるらしい。 エコノミストにもいろいろある。 でも、どんどん富が少ない人々に集中している今を見ていると、そういうことも起こり得るような気がする。 マッキンゼーの調査によると、世界の雇用の15%が2030年までに自動化される可能性があるとのこと。 あと10年。どうなるのかな。 ぼくらの常識はすぐに通用しなくなる。 それほど世の中の仕組みの変化は早い。 やはり老兵は去りゆくのみか。 |
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